早期、着実に進行など有り得ない!秋元司議員カジノ収賄事件

2019年12月26日 21:00

昨日、秋元司議員の収賄事件が日本中を驚かせましたが、私ももちろん驚いたのなんのって!
秋元先生は、東京都江東区が地元であってうちの事務所とは目と鼻の先。
永代橋を越えたらすぐ秋元先生の事務所があるのでもちろん良く存じ上げております。

何度かお目にかかったこともありますし、なによりもIR法案が衆議院で可決した際には、議員会館で開催した、与野党の先生に集まって頂いた緊急シンポジウムには、自民党から秋元先生にご登壇頂いていたんですね。

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この時、秋元先生らカジノ推進派の先生方は、「カジノをやる代わりにギャンブル依存症対策をしっかりやる」ということをしきりにおっしゃっていたんですよね。

私たちも、数の論理から言ってカジノを止めることなどできそうにないということが、ロビー活動をしていて骨身にしみて、よ~く分かっていたので、あとは「ギャンブル等依存症対策基本法を成立させるしかない!」と思っていました。

そして、さすがに「カジノができるんだからギャンブル依存症対策にも力を入れるだろう」と、この時の私は無邪気に信じていましたね。
今思えば推進派の政治家の恐ろしさ、二枚舌ぶりを全く分かっていなかったと思いますね。

そもそもカジノを強力に推進したい政治家というのは、国民の心の健康問題よりも関心を寄せているのは「金」なんですよね。
ホントあの頃の私は甘ちゃんでした。

そして、ご存知の通りカジノ法案が通過すると共に「ギャンブル等依存症対策基本法」も成立にこぎつけたわけです。

これはですね、確かに甘ちゃんの私でしたけど、あの時できた最良の一手だったと、弱小団体が孤軍奮闘し必死に動き、よく法律を成立までこぎつけたと自負してます。
何も作れぬままカジノ法案が通ってしまうより、法案が残せたことはずっとマシだったと今でも思っています。

しかしながらここからですね、推進派特に秋元司議員が所属する二階派が豹変、いやもしかしたら本来の姿を見せただけで、私たちに対する態度こそが借り物の姿だったのかもしれませんが、あっという間に、ギャンブル依存症対策などどこ吹く風、ギャンブル産業側とべったりとなって行きました。

衝撃的だったのは、以前記事にも書きましたが、二階さんがぱちんこ業界に大号令を出し、参議院選で「ぱちんこ族議員」を擁立させようとしたこと。

あれほど管轄省庁である警察庁のご意向を恐れていたぱちんこ業界が、顔に泥を塗るようなことするのか?と思いましたが、二階さんのご意向ってすごいんでしょうね。
業界は族議員擁立のために一気に動き出しました。

業界が政治団体まで立ち上げ、集金パーティなども開き大々的に動き出したのを、私なんぞは、「ひぇ~警察庁との関係は大丈夫なの?」といった目で見ていましたが、意外なことに今回その議員は落選したんですよね。

そうなってみると果たして、業界を警察庁から二階派は守ってくれるのか?
そこまでは知りませんがけど!

二階さんは、地元にカジノを!と盛んに和歌山県へのカジノ誘致にも一役買ってきた方ですし、その下にいた秋元議員は、今回中国企業との収賄事件が明るみになった。
こうなってみると、IR法案の建付けも、完全に業者におもねったものになっている可能性が強く、改めて精査する必要があると思います。

なんせですね、IR法案というのはなんの具体策も示さぬまま、「しっかりやります!」という気合を示しただけで通ってしまった法案です。
そして通った後は、正確な情報を開示せず、ごくごく限られた1時間程度の公聴会を国内の数か所で行い「説明を尽くした!」と言っちゃうんですからね。

私も、東京で外れたので、東北で公聴会に参加しましたけど、そこでも具体的な答えなんかなんもしてくれませんでしたよ。
核心に触れる質問に対しては「決まってない」「しっかりやる」しかもその公聴会は公開禁止。
公聴会をツイキャスしようとした方がいらして、さんざんもめてました。

このように正確な情報も公開されぬまま、進められてきたカジノ法案。
秋元議員はIR副大臣という要職に在りながら今回収賄事件が発覚したこと、しかもそれはまだ氷山の一角に過ぎないかもしれぬこと、そしてハッキリしたのは法案自体が、このような賄賂政治の中で決められていたこと。

頼りの官僚はご存知の通り、今や政権のご意向を守るために必死ですからね。
IR法案が審議されていたころの内閣官房の人たちは、推進派側と近しい関係だったことは間違いないですね。

どれだけ推進派のプロパガンダイベントに出まくっていたことか!
私たち依存症団体に対するけんもほろろな態度と比較して、とても公平な立場とは思えませんでした。

今回人事異動があったので、是非とも賄賂議員を排除して真摯な態度で向き合って欲しいところです。

菅官房長官は、担当副大臣が収賄で逮捕されたにもかかわらず、IRを早期に着実に進めていくなどと仰天発言をしていますが、長期政権でここまで国民を馬鹿にした発言を平気でするようになったのか?とあきれるばかりです。

いやいや、収賄があったんですよ?賄賂で内容が汚染されていないか精査するのが普通でしょ?
何事もなかったように蓋しちゃおう!なんてことに絶対ならないよう、私たちも頑張りますけど、是非世論も応援してください。


田中 紀子
公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表
国立精神・神経医療センター 薬物依存研究部 研究生
競艇・カジノにはまったギャンブル依存症当事者であり、祖父、父、夫がギャンブル依存症という三代目ギャン妻(ギャンブラーの妻)です。 著書:「三代目ギャン妻の物語」(高文研)「ギャンブル依存症」(角川新書)「ギャンブル依存症問題を考える会」公式サイト

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田中 紀子
公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表

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