PCR検査煽る望月衣塑子氏に、医師が「医療崩壊招く」とダメ出し

2020年02月26日 06:01

新型コロナウイルスの感染の拡大に関し、東京新聞の望月衣塑子記者らが「日本のPCR検査数は極端に少ない」として重症者や死者がさらに増える不安を煽る一方、感染症対策に詳しい医療関係者などから「医療資源は有限」「積極的な検査はむしろ医療崩壊を招く」といった声が上がっている。

望月氏ツイッター、国立感染症研究所サイトより:編集部

望月記者は24日、「東京五輪中止を恐れてか、政府が民間機関を使った新型コロナ検査を推奨していない」とツイッター上で批判し、政府に対し「民間に積極的に検査を推奨する」ことを要求。1万超の「いいね」がつくなど大きな反響を得ていた。

過去のリツイートなどを見る限り、望月氏がこうした主張を行う際に依拠する識者には、看護学者の澤田愛子氏、弁護士の明石順平氏、内科医の上昌広氏などが含まれると思われる。

中でも医師である上氏は、24日には女性自身に「万単位の感染者が街を歩いている可能性も」とコメントし、25日もJapan In-depthに「遺伝子検査行う体制作り急げ」を寄稿。無症状あるいは軽症の患者、医師が必要と判断すれば、遺伝子検査(PCR検査)を行う体制づくりが必要と主張している。

こうした望月氏や上氏のような「PCR検査を拡大論者」に対し、医療関係者からの反論も少なくない。

たとえば、日本環境感染学会理事を務める看護師の坂本史衣氏は、「無症状者や軽症者を含め、無差別にPCR検査することは現時点で有意義とは言えない」とし、

その理由として以下のことなどを挙げる。

  • 新型コロナのPCR検査の感度はまだ十分高くはなく、感染者の30-70%は陰性になる
  • 現在はまだ、陽性の結果も実は誤りである可能性が高い状況
  • 無症状や軽症の人は、PCR検査で陽性になっても治療の対象にならない
  • 新型コロナに罹る人の80%は長めの風邪をひいて治り、小児や妊婦の重症例はほとんど出ていない
  • 検査を含む限られた医療資源は、重症者の治療に振り分けることが必要
  • PCR検査は特殊な装置、検査キット、技術を要する
  • PCR検査は実施できる病院が限られるうえ、結果が出るまでに長時間を要し、費用も高額
  • 検査をすることになった患者さんの多くは、軽症でも入院を要することになる
  • 無症状あるいは軽症な人にまで検査を拡大すると、重症な患者さんの検査が後回しになる恐れが生じ、治療に割く時間が減ってしまうことに繋がる

また、「ダイヤモンド・プリンセス号」 の感染症対策を動画で批判した神戸大教授の岩田健太郎氏も、「検査は間違うことが多いので、検査をしなくていい場合があるのはご理解ください」「検査も医療も有限ですので、なくならないように活用せねばならない」とツイート。

同様に感染症専門の井村春樹氏も、「これで新型コロナウイルスのPCR検査の保険適応なんかしたら福島の甲状腺エコーのようになってしまうだろう」「新型コロナウイルス感染症の検査をしないことは現政権とは無関係です。マジで政治利用しないでください」と警鐘を鳴らしていた。

冒頭のツイートに対してはネット上でも、一般のネット民から「おバカさんがこういう煽りに加担するのは見えていた」などの辛辣なツッコミや、

まあ、このお馬鹿さんがこういう煽りに加担するのは見えてたけどもな。恐れられてるのは、2009年の新型インフルエンザ流行時よろしく無症状の者や軽症の者が不安解消や出勤登校の許可欲しさに検査を求めて病院に殺到、結果医療崩壊する武漢パターンなんだけどな。

外科医とみられるアカウントからの「積極的な検査はむしろ医療崩壊を招く」「もっと勉強したうえで発信を」といった痛烈なダメ出しが寄せられていた。

積極的な検査は患者の予後を改善せず、むしろ医療機関の業務を圧迫して医療崩壊を招きます そのため政府は検査を推奨していません  もっと勉強したうえで発信していただけるとありがたいです

【1800訂正】上氏のコラム内容の記述部分、一部訂正しました。

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