前原氏が勝ったら民進党はどう変わるのだろうか
民進党の東京都連会長だった松原仁さんが過日のAmeba TVで、9月1日の民進党代表選挙で前原氏が勝ったら民進党は大きく変る、と繰り返し述べておられたのが気になった。
民進党はどんなことをやっても先がないだろう、というのが私の見立てだったので、松原さんの話を聞いて、へー、民進党には代表選挙をやっただけで民進党を立て直すだけの力を持っていたのか、と驚いた次第である。
岡田さんも村田蓮舫さんも出来なかったことが、前原氏なら出来る、というのであれば、前原氏にどれだけのことが出来るか、ちょっと見てみたい気がする。
民進党の代表選挙の行方にほんの少しだけ興味が湧いてきた。
枝野氏はどうも原理主義者のようだから小池さんと協力なり協調する可能性はないようだが、前原氏の場合は民進党内の保守派の代表で、しかも現実主義者のようだから、前原氏が民進党の新しい代表になれば、小池さんとの協力・協調体制の構築を前面に打ち出し、小池さんが志向する方向に民進党全体を持っていこうとするのではないか、と思わせるようなところがある。
現時点では何が起きるかまったく分からないが、民進党が上手に変われれば、ひょっとしたら日本の現在の政治の閉塞感やウンザリ感を吹き飛ばすような出来事が起きるかも知れないぞ、と思わせるところがいい。
まあ、こういうものは大体は淡い期待と失望感で終わってしまうのだが、とにかく9月1日の民進党の代表選の結果を見てから本格的に動き出した方がいいのかしら、という感覚が私の中に芽生えたのは確かだ。
ひょっとしたら若狭さんも同じような思いを抱いておられるかも知れない。
政治塾の方はどんどん準備を進めなければならないが、新党作りの方はほんの少しペースダウンを考えてもいい頃合いかも知れない。
まあ、緩急自在ですね。
時間は、あるようで、ない。
その逆に、時間は、ないようで、ある、というところか。
枝野氏は、代表選に負けたら、前原氏の路線変更に大人しくついて行くのかしら
前原氏も枝野氏も基本的に組織に忠実な人で、ご自分で新党を作ったり、党の解体を先導するような突破力なり破壊力の持ち主ではなさそうである。
平常時なら実に結構だと思うが、今の民進党の現状を見ると、そんな中途半端なことでいいのかしら、と思えてくる。
細野氏の場合は、2年間どうすべきか自問自答してきて、ついに、たとえ自分一人になっても民進党を離党するしかない、と思い詰めたようなところがあったが、前原氏にも枝野氏にもそこまでの強い思いはなさそうである。
融和とか協調を前面に打ち出すような人には、大して破壊力がない。
破壊力がなければ、突破力がないのも当然である。
代表選が終われば、元の鞘に収まってしまい、結局は何も変わらない、ということになるのではないかしら。
民進党の代表選の結果を予測する記事を見ているが、どうやら前原氏の優位は揺るがないようである。
代表選挙で敗れた時に枝野氏が党を割って出るようなことでもあれば、永田町の雰囲気が急変し面白いことが起きるような気がするのだが、まあ、何も期待しない方がいいのだろう。
期待しなければ、失望することもない。
さて、民進党の若い方々にどんなメッセージを送っておこうかしら。
何も期待するな。
巻き込まれて大怪我をしないように自分の身を守れ。
いざとなったら、助けを求めよ。
そんなところかしら。
まだ、逃げ出すのは早そうだ。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年8月14日の民進党代表選関連の記事をまとめて転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。