電波オークションが話題を呼んでいます。これは国有地を競売にかけるのと同じ当たり前のことですが、OECD諸国の中で日本だけがいまだに「社会主義」で周波数を割り当てています。日本人が市場原理や資本主義をきらうのは深い理由がありますが、ここを変えないで「アベノミクス」のような景気対策でカネをばらまいても何も変わりません。
ミルトン・フリードマンは半世紀以上前に、変動相場制、教育バウチャー、負の所得税、公的年金の廃止、職業免許の廃止などを提案しました。このうち変動相場制は実施されて世界経済を大きく変えましたが、他の提案はほとんど実施されていません。日本では今ごろ、大学教育を丸ごと「無償化」するという愚かな提案が出ています。
オークションのような価格メカニズムを利用することは、いつもきらわれます。それは経済学の教科書ではうまく行くはずですが、市場原理にはどんな欠陥があるのでしょうか? 所得分配や社会保障はどうするのでしょうか? 特に日本人は資本主義がきらいですが、なぜでしょうか?
10月からのアゴラ経済塾では市場原理を電波や教育などの具体的な問題に応用し、価格メカニズムとは何か、資本主義で経済はどう変わるのか、そして日本で資本主義が機能するにはどうすればいいのかを考えます。ゲストとして村上ファンドで話題になった安延申さんをお招きして話をうかがいます。
講師:池田信夫(アゴラ研究所 所長)
ゲスト:安延申(黒田電気 社外取締役)11月17日
テキスト:フリードマン『資本主義と自由』
取り上げるテーマ(例)
・電波:オークションはなぜ必要か
・教育:「教育無償化」よりバウチャー
・社会保障:公的年金は維持できない
・税制:負の所得税とベーシック・インカム
・職業免許:なぜ弁護士や薬剤師に免許が必要なのか
・金融政策:裁量からルールへ
・雇用:自然失業率という革命
・M&A:資本市場から日本を変える方法(安延さんとの対談)
など
開催日:2017年10月から毎週金曜日(全12回)
10月6日・13日・20日・27日
11月2日(木)・10日・17日・24日
12月1日・8日・15日・22日
時間:19:00~20:30(手づくりの軽食つき)。2次会もあります。
場所:Katanaオフィス渋谷(東京都渋谷区渋谷3-5-4 渋谷3丁目スクエアビル2階)会議室(渋谷駅 南口7分)
定員:20名(先着順で締め切ります)。インターネットによる視聴は無制限(Skypeで質問もできます)。
受講料
・3ヶ月12回分:6万円(消費税込み)
・7~9月のアゴラ政経塾から継続する方:5万円
・女性・学生・インターネット:3万円(ネット受講者も1回は会場で受講できます)
お申し込み方法:専用フォームに必要事項をご記入いただき、フォーム記載の弊社口座へのご入金をもって手続き完了です。
主催:株式会社アゴラ研究所