静止画でも動画でも画像の圧縮方法は、重複する同じデータを使い回す、ということにつきます。静止画の場合、多くは「JPEG」という圧縮方法が一般的。デジカメでもこの方法でデータサイズを小さくしている。
表題の記事では、新たな方法「BPG(Better Portable Graphics)」を紹介しています。これを使えば、画質をほとんど損なわず、JPEGの約半分のファイルサイズになるらしい。
ただ「黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition」というブログでの検証によれば、ピントの甘い写真の画像の圧縮はJPEGの数十分の1になり、メリハリのある画像はJPEGの1/3程度、アニメっぽい画像はJPEGの1/4程度、グレースケールは苦手でJPEGの6割程度、グレースケール以外ならJPEGの品質より高品質な圧縮画像が作成可能、といった特徴があるようです。
エンコード、デコードのスピードはまだちょっと不明のようで、普及するにはこのあたりも問題になりそうです。携帯端末の画像処理性能でモッサリ感が出ないかどうか。圧縮度や解像度だけではない、階調感や色の自然さ、深みなど、今でもJPEGやGIFが使い続けられている理由がある。新しい技術やフォーマットが普及するためには、性能だけでは推し量れない事情もありそうです。
比較サンプル「Lena」を使ったBPG制作者のページより。
Gigazine
JPEG画像の約半分のファイルサイズで同品質のものを表示できる画像形式「BPG」が誕生、実際に使ってみるとこんな感じ
モバイル決済サービス「LINE Pay」が始動–手数料0円で個人間送金や割り勘可能に
TechCrunch 日本版
12月16日からスタートした「Line Pay」を紹介している記事です。携帯会社やOSに関係なくLineアプリでお金のやり取りができる、というもの。Appleも携帯端末決済に参入し、一気に業界が過熱といった状況になりつつあります。ただ、日本にはすでに交通系など、非接触系決済端末が普及している。現金ならかからない手数料も必要になり、加盟する販売店側もサービスによっては読み取り機などに費用がかかります。どうもこうした手数料ビジネスってのは、いったい誰得なのかよくわからない部分があります。
「自立した経営維持したい」スカイマーク激動の一年を振り返る
Aviation Wire
エアバスの導入で揉めたり、ミニスカCAなど迷走気味のサービスで苦境にたつスカイマークが、JALへ共同運行で支援を持ちかけたところ、国交省の役人や自民党の運輸族から横やりが入って頓挫し、紆余曲折の後、尻込みするANA主導での支援に変わった、というニュースが飛び交いました。国民や利用者にはいったい何が起きているのか、よくわからない世界。航空業界は、政官の裁量行政の部分が大きく、政治家や役人の思惑で振り回されることがよくあるようです。
Boy moms more social in chimpanzees
EurekAlert!
アフリカ・タンザニアにおける40年間のチンパンジー研究によると、オスの子どもの母親のほうが、メスの母親より社会的だということがわかった、という記事です。これは、チンパンジーが霊長類では珍しく「父系社会」であり、それが影響しているのではないか、と考えられ、自分の息子が群れの中でちゃんと生きていけるよう、母親が教育しているらしい。その社会の性格が子育てに影響する、というわけで、ヒトに当てはめると興味深い研究です。
The evolution of painting styles
nature
西洋絵画を「科学的」に分析する、という研究リリースです。11世紀から19世紀中期までの800年以上にわたる期間に描かれた絵画およそ8798点をデジタル解析。この期間は、中世、初期ルネサンス、北方ルネサンス、盛期ルネサンス、マニエリスム、バロック、ロココ、新古典主義、ロマン派、写実主義の10に分類されたようです。この分析によれば、西洋絵画は中世以降「色彩豊か」で「明度対比が複雑」になっていったらしい。これには、技法の発達とともに絵画具材の進化が影響した、と書いています。
アゴラ編集部:石田 雅彦