昨日、第188特別国会が24日に召集され、新しい衆議院議長、副議長、そして総理大臣が指名された。今回の選挙についても、前回と同じように、党派別、年齢別の分布を見てみた。今回も「So,what?」な集計で恐縮だが、今回は当選回数についても集計を行った。
衆議院議員の平均年齢は53.2歳で、メジアンは55.1歳。前回より平均年齢が1.4歳高くなっている。前回の選挙から約2年であるから、議員はそれなりに若くなっていることがわかる。安倍首相の年齢は平均より8歳上となっている。党派別に見ても年齢層に大きな違いはない。
そこで、今回は年齢だけでなく、当選回数も集計した。
自民党に2回目の当選が多く、共産党に新人議員が多いのは自明だが、維新の党に2回目の当選を果たした議員が多く、民主党では回数にバラツキはないが新人議員がほとんどいないことがわかる。
衆議院議員の年齢と当選回数のクロス集計も行った。
初当選者と2回目の当選者は30代後半から40代後半が多く、(当り前だが)当選回数が増えるつれ年齢層が高くなっている。
これを見ると、議員の”キャリアプラン”は、30代から40代で議員の地位を得た後、40代後半から50代でがんばって当選を重ね、50代後半で大臣その他の公職を得、60代で政治家としての華を咲かせ、70代で引退する、というパターンが典型的のようだ。50代は人口の総数で言えば団塊世代と団塊ジュニア世代の中間で少ないのだか、リーダーとして期待される年齢層であるという点では、民間企業や他の公的組織とあまりかわらない。有権者のメジアンは60歳を超えているが、高齢者は必ずしも高齢者を議員として選んではいないようだ。
いまこの国が抱える政策課題はほぼ明らかであり、誰が議員になろうが取るべき政策は大きく変わらない。だれが議員になっても決めるべきことに変わりはないのだから、政策論争に意味はない。誰が議員になっても政策は同じだから、自民党に決めてもらえばよい。とにかく、政治家らしく真面目に行動してくれる中年男女が議員であれば良い、という選挙結果なのかもしれない。
伊東 良平
不動産鑑定士