中国共産設立90周年を記念して、6月30日に開業した『北京-上海間の高速鉄道』に乗車してみた。
私が、乗車したのは、開業して3日目の7月2日であった。ネットのニュースを見ていて、上海から北京までの高速鉄道が開通したということだったので、早速、時速300Km/h営業する高速鉄道に乗車してみた。
一等席と二等席があったが、私が乗車したのは、二等席である。日本の新幹線で言う普通席である。2人がけ、3人がけのシートが一列に並び、一列あたり5人のシートである。一台の車両の定員が80名と記載していた。
すべて指定席である。高速鉄道は、実名制で乗車チケットを購入しなければならないので、外国人の場合は、窓口に並んでパスポートを見せて乗車券を購入する。
中国人は、身分証明書があれば、乗車券を自動販売機で購入できるようである。上海⇔北京間の2等席の乗車券は、555人民元(約7,500円)であった。
一番早い列車は、北京、上海間 1300Kmの営業距離を約4時間48分で運行するということでしたが、私の乗車した列車は、約5時間30分で運行する高速鉄道でした。と言っても、高速鉄道用に設置された路線を、通常速度、300Km/h~310Km/hの速度で、運行していました。乗車した感想としては、意外と静かだなぁと思いました。上海から南京の近くまでは、車窓からは、工場や民家が見えたが、南京から、北に進路を向けて高速鉄道は走り出すと、車窓からは、ほとんど民家などが見えなくなり、ただ、森と山が見えるだけであった。中国の霊山で有名な泰山のある泰安、山東省の省都である済南を通り、そして、北京に向かうコースである。
過去に、江蘇省から山東省に向かって、車を運転して旅をしたことがあるが、この辺の地域は、まったく手付かずというのか、自然のままの地域もたくさんある。
今回、新幹線が開通したことで、上海の北側を流れる大河、長江の北部も、発展していくのだろうと思った。何れにしろ、今回、北京―上海間の高速鉄道の開通で、今まで、移動が難しかった地域に、新しい交通網ができ、北京や上海の大都市と新たな交流が生まれることは、事実である。
今日の新聞で、高速鉄道でトラブルが出たことをマスコミが報じているが、トラブルがあったとしても、今まで交通手段がほとんど無かった地域に、新しい風を吹き込んだことだけは理解できる。中国は、今、高速鉄道網を中国全土に広げようとしている。それは、中国にとって、海岸都市と内陸部との経済活動を活発化させ、地方に、海岸部からの経済を積極的に取り入れる要因になるだろう。