通常国会を終えて②

この度の豪雨により亡くなられた方とご遺族の皆さまに謹んでお悔やみ申し上げます。また、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。これからも各地で大雨は続く懸念があります。みなさま、命を守る行動をとるようにお願い申し上げます。

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危機管理と民主主義

前回に続き、新型コロナウイルスの一連の対応についてである。医療物資不足に国内で対応しきれなかったことは大きな反省である。マスクの買い占めが横行し、都市部を中心に医療現場では防護服やサージカルマスクなどの不足も起こり、院内感染のリスクを高めてしまった。国内の医療物資不足に対して、自国のみで生産し解消することはできず、医療物資不足は長期間に渡った。今後は、サプライチェーンを国内に戻すことや必要物資の備蓄など至急改善すべきと考える。

4月29日に成立した第一次補正予算によってゴールデンウィーク明けには国民一人ひとりに10万円が支給されることになり、また5月1日からは企業の資金繰り対策が政府系金融機関のみならず、民間の金融機関でもスタートすることとなった。史上初めての試みである持続化給付金がスタートしたのもこの時である。

コロナ対応中、スピードが遅い、というご批判をいただくことは大変多いが、日本には議会があり、野党を含めた国会の承認を得ることに多少時間がかかったとしても民主主義のコストとしてご理解いただきたいところである。迅速なのは良いが民主主義ではない、ということがどういう意味なのかは国民の皆さんにもお考えいただきたいところだ。

駆け抜けた第二次補正予算編成

ゴールデンウィーク期間中から第2次補正予算編成作業に入っており、雇用調整助成金の拡充や家賃補助の特別支援の話が持ち上がった。雇用調整助成金(以下、雇調金)の拡充とは、1日8330円の補助しか出ないところを15000円に上限を引き上げ、対象者をパートアルバイトなどで雇用保険に入っていない人をも対象とするものである。雇調金は、当初の原則を大きく曲げて緊急事態に対処した。

第2次補正予算を編成することに前後して、ゴールデンウィーク明けの各委員会での法案審議が再開された。環境委員会はなかなか定例日に委員会を開くことができなかったが、大気汚染防止法を改正し会期末を迎えるに至った。法案審査と同時並行して自民党の党行政改革本部にて経済構造改革ワーキンググループの主査を任されることとなった。

このコロナ禍によってテレワークが急速に普及するとともにウーバーイーツに代表されるギグワーク、兼業、副業意識の高まりを見せた。しかし、現行規制は働く人の意識の変化に追いついていないのである。詳細は添付するが時間、空間にとらわれない新しい働き方を提言させていただいた。

緊急事態宣言下では様々なことを考えさせられた。地元燕市にて市長が手紙を同封し今年4月から大学に通う学生たちに地元のお米やラーメンなどを送り、地元企業の皆様が外食応援と資金を募り自発的に寄付する様や、テイクアウトや宿泊を応援する様、ボランティアでマスク調達に奔走する人たちの様を見るにつけ、気持ちを新たに頑張ろうと刺激を受けたものである。そしてそれは、今も続いている。

私の原点は新潟二区

話の時期は少し戻るが、2月に自民党新潟支部にて、新潟一区の公認候補選定に向けた党員アンケートが行なわれた。地元紙にも取り上げられ話題となっていたことを支援者の方から聞かされた。実際、緊急事態宣言が解除されると、新潟支部から早い時期の面談を依頼された。しかし、私の原点は新潟二区であり、これからも新潟二区のみなさまと共にすることを強く申し伝えた。

私の原点である新潟二区。初めて当選させていただいてから本当に草の根の活動によってつながっている人たち。政党政治の中で何度も苦渋の選択を迫られた中で一緒に乗り越え、支持してくださった皆様。草の根のつながりで政治活動をしている私としては、政党が変わっても、どんなに紆余曲折があっても、そのつながりを糧にこれからも政治活動をやっていくこと以外に道はない。これからも草の根民主主義で徹底的に活動して参りたい。


編集部より:この記事は、衆議院議員の鷲尾英一郎氏(新潟2区、自由民主党)の公式ブログ 2020年7月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は鷲尾英一郎の日記をご覧ください。