社会保障国民会議で、自民党の小林鷹之政調会長が「消費減税の2026年度中の減税にこだわらない」と発言したという報道があり、あわてて本人が否定した。
「自民幹部」とは私のことですが、記事の見出しにある発言はしておりません。近日中に会見の動画が自民党広報本部からアップされると思うのでご確認頂ければと。
【共同】【速報】26年度中の消費減税にこだわらずと自民幹部 #47NEWS https://t.co/7HKxNvdfP3 @47news_officialより
— 小林鷹之 (@kobahawk) April 9, 2026
別に否定する必要はない。消費税率を食品だけゼロにするという筋の悪い減税に比べれば、給付つき税額控除(EITC)は世界中で実施されている簡素で公平な税制で、マイナカード(公金受取口座)を使えば、今すぐできる(2020年11月の記事の更新)。
マイナポイント方式なら今すぐ給付できる
社会保障国民会議で、社会保障の財源になっている消費税の減税を議論するのはおかしい。「給付つき税額控除には時間がかかるので2年間のつなぎだ」というが、わずか2年のために消費税のシステムを更新するコストは無駄である。
それよりEITCを「簡易型」でやればいい。公金口座をもっている国民に、マイナポイントで電子的に給付するのだ。今マイナカードをもっている人は国民の82%なので十分だろう。公金口座をもっていない人は、代行業者を使えばいい(コンビニでもやっている)。
給付は個人の銀行口座に現金で振り込む。金額が大きいのでプリペイドカードに限定せず、現金で引き出してもよい。所得も公金口座で把握できるので、当面は税務署の把握している所得を基準に給付すればいい。
国民会議ではなぜか資産の把握が問題になっているが、これは所得税の還付なので、資産把握は必要ない。これも将来はすべての銀行口座にマイナカードを紐づければ解決する。
財源は消費税の増税で
この電子マネーを期限つきにすれば、マイナス金利をつけることもできる。たとえば5年間有効だとすると、毎年マイナス20%の金利をつけるのと同じだ。これはTyler Cowenが提案した期限つき電子マネーと同じで、貯蓄に回らないので景気対策としての効果が大きい。
マイナス金利は理論的には可能で、ロゴフなどの経済学者が提案してきたが、最大の難点は銀行の取り付けが起こることだ。電子マネーによる直接給付だと、そういう問題は起こらない。政府の支給する現金は銀行口座に直接振り込まれ、預金金利と無関係だからである。
大事な問題は財源である。EITCは所得減税なので、所得税額23兆円の30%を還付しようと思ったら7兆円の財源が必要だが、これは消費税なら3%程度である。捕捉率が低く不公平な所得税を減税して同額の消費税に置き換えることは、税の合理化という点で望ましい。






