ロシアは北朝鮮化する

アゴラ編集部

ウクライナ戦争の始まった直後の2月28日に、ロシア軍がキエフで敗退することを予言して話題になったロシア研究の専門家、ウィルソンセンターのフェロー、Kamil Galeevが今後の戦局を予想したスレッドの翻訳。非常に長いので、一部だけ紹介します。全部読みたい人は仮蔵さんをフォローしてください。

ガリエフは、西側がここで撤退(de-escalate)すると、1938年のミュンヘン会談と同じ過ちをおかすと警告しています。

ロシアには豊かな天然資源がありますが、そのほとんどは北極圏にあり、ロシアはそれを採掘・利用する技術をもっていません。

ロシアの経済官僚は有能で、経済状況が悲惨なものであることをプーチンにも報告していました。

プーチンは、この貧しいロシア経済をあり余る軍事力で打開するために戦争を起こしたのです。

もうロシアには天然資源と軍事力しかなく、主要な産業は実質的に国有化されています。ロシアは北朝鮮と同じように、軍備しか頼るものがないのです。

しかし国民は、ロシア経済の軍事化に反対していない。軍が一種の社会保障になっているからです。

ウクライナ東部のドンバス地方は、8年間のロシア支配で貧困化していますが、ロシアは「巨大なドンバス」になるでしょう。

そして貧しいロシアは豊かな中国の属国になり、その世界秩序再編の「砕氷船」になるでしょう。

今回の戦争はプーチン個人の野望によるものではなく、ロシアの国家としてのギャンブルです。それに勝つ見通しはなくなったが、ロシアは負けるわけに行かない。今後も長い消耗戦が続くでしょう。