黒坂岳央です。
平均寿命は男性81.56年、女性87.71年(厚生労働省の2020年)で、我が国は世界屈指の長寿国であり、人生100年時代を最後まで自分の意思で生活するためには何が重要だろうか?
大阪日日新聞にその答えとなる興味深い記事が掲載されている。端的にいえば、肉体の衰えは足から始まるので、足を鍛えることで寝たきり老後になる時期を遅らせることが可能だと指摘している。同記事によると、50歳をすぎると足のトラブルに悩む人が増えるので早めのケアが推奨されているのだ。
寝たきり老後は足が鍵
様々な老人医療の専門家が共通して指摘することの1つに、「70代以降も元気に動く老人はよく歩いている」ということである。
これは肌感覚でよく理解できる。筆者が住むエリアは老人が非常に多い地方だが、取引先の70代、80代でも農業を続けたり、趣味で山登りや旅行を楽しむ経営者は日頃からよく歩いている。
2020年頃に問題になったのはコロナの移動制限に伴って、廃用症候群で寝たきり老人が増えたという話だ。この状況証拠からも、寝たきりを退治するには歩くことが一番重要だと分かる。
以上のことから、とにかく寝たきり老後のタイミングを遅らせ、いつまでも自分の足で歩き続けるには日頃からウォーキングを習慣的に取り入れることなのである。
ウォーキングは最強の運動習慣
昨今、筋トレがもてはやされている。ジムは増えたし、YouTubeでも筋トレを解説する動画はたくさん出てくる。しかし、同時に問題点として「継続できない」という悩みも見られる。英語でもダイエットでも、どんな活動でも継続すること自体難しいものだが、とりわけ筋トレは継続が難しい要素に溢れていると感じる。お断りしておくと筆者は筋トレを否定していない。きちんと実践できれば最高の運動習慣になるだろう。しかし、継続が難しい理由は事実として複数存在する。ここからはその根拠を述べたい。
まず、筋トレは効果の出る方法論の理解が必要だということだ。正しいフォームや自分の筋肉にあったトレーニング、はたまた栄養の知識や睡眠のコントロールまで求められる。成功に必要な範囲が非常に広いので、忙しい社会人が取り組んで結果を出すにはかなり難易度が高い。他にも機材を買い揃えるか、ジム通いが求められる。
そして何より継続を難しくするのは、苦痛の要素が大きいということだ。慣れてきて筋肉が育ってくればそうではないだろうが、ビール腹で運動をろくにしてこなかった人が忙しい生活の中、いきなり最初から誰でも楽しく続けられる、といえばうそになる。筋トレの成功は極めてテクニカルかつ、戦略的に取り組まなければいけない。こうした要素が筋トレ成功の難易度を高めている。
その一方で、ウォーキングは違う。歩くことは筋トレに比べて負荷が小さい。全身汗だくになったり、苦痛に耐える必要がない。器具もコストも要らない。活性酸素の害もないし、早朝か夕方歩けば紫外線ダメージも避けられる。そして極めつけは習慣化しやすい。東京住まいの人なら、一駅分歩くように通勤定期券を買えばいいだけだ。それで毎日確実に歩ける。
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寝たきりを防止するには足を鍛えろといわれるが、継続するにはウォーキングを日常生活に取り入れることを強く勧めたい。どれだけものぐさでお金がなくても、歩く必要性を作ることができれば確実にウォーキングを継続し、そして足を鍛えることができるのだ。
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