杉良太郎さんに学ぶ「売名行為」のススメ

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石川県の馳浩知事のSNS投稿を見て、今回の能登半島地震で被災された方々を支援するための義援金受付が開始されていることを知り、私も早速送金しました(写真)。更に、自分にできることを、無理せずやれる範囲でやっていこうと思っています。

このように義援金などで支援していることを公表すると「売名行為」と批判する人が出てきます。

2016年の熊本地震の際にも、モデルの紗栄子さんが500万2000円を寄付した写真をSNSに投稿。「いい人アピール」「偽善だ」「売名か」などと炎上しました。

「売名行為」で思い出すのは、俳優の杉良太郎さんの話です。

杉さんは被災地に義援金を送るだけではなく現地にもボランティアで出かけ、ベトナムでは152人を里子にしたりしています。

何と50年以上にわたって、寄付やボランティア活動を続けてきているそうです。

そんな杉さんが東日本大震災で被災地にボランティアで駆けつけ、多額の支援を行った際、インタビューでこう聞かれたそうです。

「偽善とか売名と言われることもあると思いますが・・」

それに対して杉さんは

「ああ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億円を自腹で使ってきたんです。私のことをそういうふうにおっしゃる方々も、ぜひ自腹で数十億円出して、名前を売ったら良い」

と答えたそうです。

杉さんほどのスケールではなくても、今回の令和6年能登半島地震の義援金で「売名行為」は可能です。

下記から石川県に義援金を振り込むと、希望者は石川県のWEBにあるPDFに順次名前を掲載してもらえます。

<義援金の振込先>
●受取人口座名義:石川県令和6年能登半島地震災害義援金
●振込先銀行名:北國(ほっこく)銀行 県庁支店
●口座番号:普通預金0028593

震災の際の政府や自治体の初期対応が遅いと難癖をつけて批判し、義援金を送ると「売名行為」と揚げ足を取る。

更には、今回の震災で大谷翔平さんがドジャーズと共同で100万ドル(約1億4500万円!)の寄付をしたのを、金持ちなのに少なすぎると批判しているとんでもない人までいます。

そんな口だけ出して、自分は何もやらないで見ているだけの人になるより、「売名行為」をする人になる方がよっぽどマシです。

投資で稼いだ大切なお金を、こんな時だからこそ少しでも役立ててもらえればと思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年1月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。