自公大敗。立憲、国民が大躍進。維新と共産は中敗
nippon.comのこのグラフが一番分かりやすい。前原氏率いる教育は維新と合流したので実際は43から38へ激減した。私の友人で維新の党三役の音喜多君も落選・・・・・。公明に至っては党代表と副代表が落選。
さて、今回の自公の敗戦は統一教会と裏金問題が大きく響いたと言われている。が、維新が負けたのはイマイチ理由が分からないと言う人も多いだろう。維新と国民の政策の差がよかわんらないというのがほとんどの国民のレベルじゃないだろうか。維新幹部の飲み食いとか、兵庫の知事を維新が応援していたとかXやっていないほとんどの国民は知らない。
しかしわたくし、永江が解析するに、ここには大きな隔たりがある。最初に結論を言うと
国民が馬鹿だと思っている政党が勝ち、そこまでじゃないと思ってた政党が負けた
と言うことが言えると思うんですよ。これからその証明をします。
高齢者の医療費に言及した政府与党と維新が負けたのではないか
なぜ維新が大敗して音喜多君まで無職になってしまったのか。維新の裏金議員に対する方針がとか、兵庫県知事がとかいうひといるけど、高齢者をはじめとする多くの有権者はそんなこと知らないよ。…
— 【永江の新垢】データ解析好きのWeb系コンサルタント兼マーケッター (@IssekiNagae) October 29, 2024
維新大敗の理由としては、これだと思います。
他党の演説を拝見したが、どの党も「維新が政権を獲ったら高齢者の医療負担が上がるを連呼していた。
自民党も実は総裁選前に
政府 新たな「高齢社会対策大綱」医療費3割負担の対象拡大検討
さらなる高齢化を見据え、政府は13日の閣議で、新たな「高齢社会対策大綱」を決定しました。社会を持続可能なものにしていくため、75歳以上で医療費を3割自己負担する対象者を広げることを検討するなどとしています
事前のNHK調査です。衆院選になにをもとめるか
投票でもっとも重視することに「社会保障の見直し」を挙げる人は2割もいないのである。しかもその見直しとしいうのは私などの「ここを絞って現役負担を下げるべき」というのとは恐ろしく違うものと思う。
なんと高齢者ほど社会保障の見直しを挙げる人が多く、現役世代は少ないのである。これはつまりたった17%の社会保障の見直しを挙げた人も、その多くは「もっと年金を払え」というものであったと推測されるのです。
日本の財政はこのように
全体の1/3を社会保障費が占め、その赤字を先送りにするために国債を発行してその返済が22%という厳しい借金国家であるのだが、原因は少子高齢化である。
防衛費でさえ社会保障費の前ではかすむ金額だ。しかし国民はこれを理解しているのか・・・・
国民の4人に3人は政治家の無駄使いで国が赤字だと思っている
東京財団の調査を見て唖然とした。2023年「日本経済と財政に関する国民調査」の結果について
財政赤字の原因については経済学者と一般国民との間では顕著な違いが見受けられた。経済学者は赤字の原因を社会の高齢化で増え続ける「社会保障」とするのに対して、一般国民は「公務員の高い人件費」や「政治の無駄遣い」とする回答が多かった。
つまりほとんどの国民は、国の収支などみたこともなく、国の赤字は「公務員の高い人件費」や「政治の無駄遣い」が原因であって社会保障ではないと思っているのだ。まったく現実を理解していない。つまりお馬鹿国民であると言える。
Threadsなどを見ても「景気が悪いのは自民党が悪い」と言う人ばかりで唖然とする。もちろん責任がないとは言わないが根本的な事は社会の利益が高齢者爆増による社会保障に大半が使われていることが問題なのだが、それを理解している人はたったの2割なのだ。
え・・・日本国民って馬鹿なんか・・
と、この調査を見て唖然としてしまった。
これなら裏金問題にあれほど食いついて離れないのも、国会議員の報酬が高すぎる。下げたら社会保障切り詰めないでいけるはずだとかいう妄言をいうやつがいるのも分かる。数字の桁がわかっていないのである。
永江の解析では今回の選挙は
- 高齢者の医療費負担増に言及した与党が負けた
- 維新も同様にそれで負けた
- 国民は減税するとはいうが、社会保障の具体的な見なおし方は説明していない
- れいわは徹底したバラマキで共産からも議席を奪った
- 立憲は医療負担の増額はひと言も言わなかった
ということです。
今回の選挙で怖いのは「高齢者の医療負担増に言及すると負ける」ということがはっきりしたこと。これではどの党も言い出せない。そしてバラマキと減税だけを言い続ける。社会保障に日本は押しつぶされ現役は手取りがどんどん減る、国債をばら撒きすぎてインフレと円安が同時にやってくる。企業への重税で大企業はみんな海外に逃げる未来が見えてきました。
ハーメルンの笛吹きのように日本は奈落の底に落ちていくのでは無いかと思う次第である。まあその頃には自分はもういないからいいか(高齢者的見解)。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2024年10月29日の記事より転載させていただきました。