放送への意見や苦情を申し立てる機関として、BPO(放送倫理・番組向上機構)が設けられている。しかし、新聞にはない。
デイリースポーツが「斎藤知事 問答無用の疑惑バッシング報道→マスコミ公開の県会議発言が「ワインおねだり」証拠音声テープにされた なすすべなく「辛かった」 県民も違和感と」という長いタイトルの記事を20日に配信した。
斎藤知事 問答無用の疑惑バッシング報道→マスコミ公開の県会議発言が「ワインおねだり」証拠音声テープにされた なすすべなく「辛かった」 県民も違和感と/デイリースポーツ online
兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦氏が当選翌日の18日にYouTube「ReHacQ リハック」の生配信に出演。「斎藤元彦vs高橋弘樹 再選から一夜…兵庫県これからどうなる?」と題して2時間超の対談を行った。 疑惑告発文書問題が端緒となっ...
証拠音声テープについて報道したのは神戸新聞である。「斎藤知事「ワイン受け取った」音声データ通り、認める 「あくまでPRのつもりだった」」という、これも長い見出しの記事は7月19日配信である。
斎藤知事「ワイン受け取った」音声データ通り、認める 「あくまでPRのつもりだった」
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発する文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)が死亡した問題で、斎藤知事は19日午前、報道陣の取材に応じ、この男性が残した音声データの通り、同県上郡町産のワインを所望し、後日、ワイン2本を受け取っていたことを認めた。
神戸新聞による7月19日の誹謗中傷記事に斎藤知事は苦情を言えなかった。そして、県知事選挙後に「実は」と話したわけだ。
今年の夏の斎藤バッシング、メディアスクラムは『新聞倫理・記事向上機構』があれば止められたかもしれない。しかし、当時のメディアスクラムへの反省の弁は、どの新聞にも掲載されていない。
どの新聞を開いても「SNSに騙された兵庫県民」という記事だらけである。無条件に新聞を信じることなく、自らネットで調べて投票した人々を、前川喜平は「学べば治る。賢くなれる。斎藤(氏)を当選させた兵庫県民も」と馬鹿にした。
日本新聞協会の発表によれば、新聞発行部数は2000年の5371万部が2023年には2859万部まで減少している。あと10年もすれば、さらに影響力は失われるだろう。今回のようなメディアスクラムを繰り返せば、衰退は早まる。最後のチャンスとして、新聞業界は『新聞倫理・記事向上機構』の設立を進めるのがよい。