長年防衛省や自衛隊の問題点を指摘し続けているわけですが、ここのケースをいくら追求してもあまり意味がないように思います。ぼくの報道が元で衛生キットや防弾チョッキが完全したり、カール・グスタフがM3からM4に変わったり、記者クラブ室のお茶汲むお姉さん2名が配備されるシステムが廃止されたりしていますが、問題なのは国民や政治家に民主国家の軍隊として当然の情報を隠蔽し、大臣や幕僚長を騙してもOKという防衛省・自衛隊の歪んだ組織文化です。
だから南スーダンの日報がないとか、航空自衛隊みたいに延々と組織的に官製談合という犯罪行為を犯して恥じることはない。
この歪んだ文化を解消しないと、自衛隊はまともな組織にはなりません。特に問題は公開情報すら軍事機密扱いするという歪んだ秘密主義です。まともな開示がないところにまともな議論や批判、そして組織の監視はできません。
まずは米国を手本に情報公開の指針を作るべきです。これは優れて政治の仕事です。それを阻害する手合はどんどん懲戒解雇すべきです。
さらに「政治将校」のようなシステムを作るべきです。自衛隊の部隊や各組織、防衛省の内局の各組織に情報開示が適切か、悪いことをしていないかを監視する「政治将校」を配置する。またパワハラやセクハラの申立も受け付ける。観察本部なんて機能していないんですから。
その本部は防衛省内部ではなく、内閣府において防衛省や自衛隊の影響を排除する。悪質な行為を行なった職員や隊員は厳正に処分する。懲戒解雇や刑事責任を徹底して問うようにします。
ここまでやらないと腐りきった組織を再生することは不可能だとおもいます。
■本日の市ケ谷の噂■
海上自衛隊は国産のクズなソノブイでは勝てないのでリムパックには米国製のソノブイを使用、ところが国内では電波法違反となるので帰国時には全部廃棄するというふざけたことをしている、との噂。
財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)
財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)
編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2024年12月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください