1月20日、ドナルド・トランプ大統領は就任初日にメキシコ湾を「アメリカ湾」と改称する大統領令に署名しました。 この措置は、米国の偉大さを称えることを目的としています。
メキシコ湾を「アメリカ湾」に、トランプ氏は改称できるか-QuickTake https://t.co/zvFA29uSg5
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) January 23, 2025
この大統領令を受け、米国内のいくつかの機関や企業が対応を開始しました。米海洋大気局(NOAA)や国立気象局(NWS)は、公式文書やウェブサイト上での名称変更を進めており、NWSの報道官は「できるだけ迅速に更新する」と述べています。
また、グーグルは米国内のユーザーに対してグーグルマップ上で「アメリカ湾」と表示する対応を行い、メキシコのユーザーには「メキシコ湾」と表示する措置を取りました。
BBCニュース – グーグルマップ、アメリカでメキシコ湾の名称を変更 https://t.co/QjD2waNRG2
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) February 12, 2025
しかし、この改称は国内外で議論を呼び起こしています。AP通信は引き続き「メキシコ湾」の名称を使用する方針を示し、その結果、ホワイトハウスから取材制限を受ける事態となりました。
米政権、AP通信の取材禁止 「アメリカ湾」改称に従わずhttps://t.co/wW5VdZyJV7
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) February 11, 2025
メキシコ政府もこの動きに反発しており、メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は、1607年の地図を示しながら「なぜアメリカ合衆国を『メキシカン・アメリカ』と呼ばないのか?それも良い響きだ」と皮肉を述べています。
専門家の間では、国際的な地名の変更には各国の合意が必要であり、今回の改称が国際的に受け入れられるかは不透明だとの指摘があります。また、国内でも世論調査によれば、71%のアメリカ人がこの改称に反対しており、賛成は29%にとどまっています。
このように、トランプ大統領の「メキシコ湾」を「アメリカ湾」と改称する動きは、国内外で賛否両論を巻き起こしており、その行方は注視されています。