トランプ大統領、米軍上層部を一掃:行き過ぎた「多様性」排除へ

米国のトランプ大統領が、自身のSNSであるトゥルース・ソーシャルの投稿で米軍制服組トップのチャールズ・ブラウン統合参謀本部議長の解任を発表しました。ブラウン氏の後任には、退役軍人で、実業家のダン・「ラジン」・ケイン氏が指名される予定です。

チャールズ・「CQ」・ブラウン将軍に、現在の統合参謀本部議長としての任期を含め、40年以上にわたり我が国に尽くしていただいたことに感謝の意を表したいと思います。彼は立派な紳士であり、傑出したリーダーです。彼と彼の家族の素晴らしい未来を祈ります。

本日、私は空軍中将ダン・「ラジン」・ケインを次期統合参謀本部議長に指名することを光栄に思います。ケイン将軍は、熟練したパイロット、国家安全保障の専門家、成功した起業家、そして省庁間および特殊作戦の豊富な経験を持つ「戦闘員」です。

私の最初の任期中、ラジンはISISカリフ制の完全な壊滅に尽力しました。それは記録的な速さ、わずか数週間で達成されました。多くのいわゆる軍事の「天才」は、ISISを倒すには何年もかかるだろうと言いました。一方、ケイン将軍はすぐにできると言い、それを実現しました。

ケイン将軍は前政権下で統合参謀本部に勤務する資格と尊敬を集めていたにもかかわらず、スリーピー・ジョー・バイデンによって昇進を見送られました。しかし、もう違います!ピート・ヘグゼス長官とともに、ケイン将軍と私たちの軍隊は強さを通じて平和を回復し、アメリカ第一主義を掲げ、軍隊を再建します。最後に、私はヘグゼス長官に、さらに 5 つの高官ポストへの候補者を募るよう指示しました。近日中に発表されます。この件にご注目いただき、ありがとうございます!

また、ブラウン氏の他にも女性で初めて海軍制服組トップとなったリサ・フランチェッティ海軍作戦部長らを含めた計5人の軍高官の交代も予定されています。

アフリカ系アメリカ人としては二人目の統合参謀本部議長となったブラウン氏とフランチェッティ氏に象徴される人事に対して、多様性を推進するがあまり、バイデン政権が能力に基づいた人選が行っていなかったという批判がトランプ大統領を支持する保守派からなされていました。

ピート・ヘグセス国防長官も同様の批判を行っていたうちの一人でした。

ブラウン氏の実務能力は安全保障専門家からも評価されています。その能力を評価して空軍参謀総長に指名したのはトランプ大統領その人でした。

トランプ大統領とマスク氏 ホワイトハウスXより

そのため、ブラウン氏は能力不足が理由に解任されたのではなく、「多様性」推進にかまけて戦闘能力の強化がおろそかになっていると認識しているトランプ政権の組織改革の一環で職を追われた可能性が高いです。

ヘグセス氏はブラウン氏と協調する姿勢を見せていましたが、最終的には政権への忠誠心が足りないと見られたようです。

ピート・ヘグゼス米国防長官は今朝ペンタゴンに到着し、長官としての初日を統合参謀本部議長のチャールズ・Q・ブラウン・ジュニア大将の出迎えを受け、同長官との仕事を楽しみにしていると述べている。記者団に対し、ヘグゼス長官は「ここにいる間ずっと、グアム、ドイツ、フォート・ベニング、フォート・ブラッグ、ミサイル防衛施設、航空母艦にいる兵士たちのことを考えています。我々の仕事は殺傷力と即応性、そして戦闘です」と語り、ジョージア州のフォート・ムーアとノースカロライナ州のフォート・リバティーを、それぞれ旧称のフォート・ベニングとフォート・ブラッグで言及した。

トランプ大統領は第一次政権時代に米軍高官の「裏切り」に遭遇したと認識しており、同じ轍は二度と踏まない方針を示しています。

特にトランプ大統領は中国に対して自身が大統領からの命令を無視すると伝えたミリー元統合参謀本部議長の行動を問題視しています。

今回の米軍人事は「多様性」という概念を敵視しているヘグセス氏の意向も反映されています。ヘグセス氏には「多様性」の推進が米軍を分断しているとの持論があります。

ヘグセス氏いわく、米軍の強みは「団結」です。

ピート・ヘグゼス: 「軍事史上最も馬鹿げた言葉は『多様性こそが我々の強みだ』だ。我々の強みは団結だ。我々の強みは共通の目的だ。」