菅直人元首相の認知症報道をきっかけに、福島第一原発事故時の対応をめぐって菅元首相がとった実際の行動が再び注目されている。特に、この週刊誌記事で描かれる「撤退阻止の英雄像」に対し、専門家や関係者証言、司法判断を含む複数の論点からの批判が改めて沸き起こった。
“「東日本大震災のときは、東京を含めて、東日本に人が住めなくなるかもしれなかったのよ」と伸子さんは語る。…
— 大場紀章(エネルギーアナリスト) (@nuribaon) January 8, 2026
参照:【独自】菅直人元首相、夫人が明かす「認知症」「要介護3」の現在…東日本大震災のことは「覚えていない」家族と過ごす穏やかな日々
- 記事内では、菅元首相宅の蔵書や家族談話を紹介しながら「理系で原発に精通した首相」「東電撤退を怒鳴って止めた」とする英雄的な物語が強調されている。
- 事実を歪曲した叙述に対し、「海水注入継続こそ冷却の生命線だったが、菅氏は現場判断を妨害した」という批判が起きている。
- 実際に海水注入を決断・継続したのは東電側であり、菅元首相の政治的介入が中断圧力となったという事実が事故調査資料や関係証言で示されている。
「菅直人が海水注入を妨害」と安倍氏が言ったことについては、最高裁で「(安倍氏の発言は)主要な部分で事実」と判決が出て、名誉毀損で訴えた菅直人が敗訴している。……つまりこのアカウントが言ってることがデマで、それを安直にリポストしている安達O氏もデマ屋確定。https://t.co/NWSGKrV6SC pic.twitter.com/rB7wfimOLv
— 唐沢俊一 (@karasawananboku) January 17, 2024
- また、菅元首相のヘリによる現地視察が作業待機を引き起こし、炉心の状態が悪化した一因となったとは当時から指摘されている。
- 「東電の全面撤退」という政治的なフレーズ自体が、後に形成された可能性がある点も問題視されている。
- こうした論点は記事では全く触れられず、原発事故で東京が壊滅する寸前だったという前提と「首相の怒号が救った」という結末のみが強調される傾向がある
- そのため、元首相側や報道が長年提示してきた自己正当化的なナラティブ(物語)を再生産しているのではないかという批判が起きている。
- 震災対応に関する歴史的認識の整理は、政府事故調・国会事故調・民間事故調の資料が存在するにもかかわらず、報道はこれらの調査結果を無視している。
菅氏の認知症への同情や配慮を求める声もある一方で、この報道を契機に、ネット上では「事実関係の周知」「司法判断との整合性」を訴える声が多くあがっている。

菅直人元首相 NHKより






