税金に寄生するNECの防衛事業が海外市場で儲けられるか?

NEC森田隆之社長、防衛装備品の輸出「市場開拓で協力する」

NEC森田隆之社長、防衛装備品の輸出「市場開拓で協力する」 - 日本経済新聞
日本政府は防衛装備品の輸出について救難や輸送目的など殺傷能力のない「5類型」に限る条件を2026年前半に撤廃する方針だ。実現すれば防衛装備品を扱う日本企業にとって販路拡大につながる。NECはレーダーやアンテナ、防空システムなど殺傷能力のない装備品を中心に手掛ける。森田隆之社長は官民をあげた動きに「協力していく」と海外市...

NECはレーダーやアンテナ、防空システムなど殺傷能力のない装備品を中心に手掛ける。森田隆之社長は官民をあげた動きに「協力していく」と海外市場開拓に前向きな姿勢を示した。

――5類型の撤廃の動きについてどう捉えていますか。日本の重工メーカーなどが海外で売りやすくなれば付随して受注も増えることが考えられます。

「付随した受注の獲得などが期待できる。ただ(5類型撤廃とは関係なく)我々自身でもソナーや航空管制、通信技術、防空システムなどを売っていくことができる。当社の防空システムは世界的にも類のないものだ。海外市場というものが出てくるのであれば(国策に)協力していく」

NECの防衛省向けの製品は競争がほぼないものばかりです。ですから能力が低く、価格が信じられないほど高い。そしてNEC製品を無理やり売りつけて自衛隊を弱体化させている。

例えば「いずも級」用のバウソナー。当初の計画にバウソナー装備する計画はなかった。

艦隊の真ん中の旗艦が持っても意味がないから。だけどOBを使って途中から押し込んだ。

2隻で合わせて300億円近い金額。しかもラバーカバーは定期的に交換する必要があり、本来必要なかったソナー要員も必要になった。このため不要な維持費がかかるし、ただでさえ少ない乗組員、しかも適性が難しいソナー要員が拘束させれて海自の弱体化に大いに貢献している。中国政府から勲章がもらえるんじゃないか?

NEC HPより

国益に協力するなら、不要で延々と維持費がかかる屑を売りつけないことじゃないでしょうか。

そしてソナー、そのブイはNECと沖がアクティブとパッシブで分かれているが、両社とも音響工学の博士号を持った社員はいない。値段は海外より高く、性能は低い。護衛艦でも米国製のソナーを装備したあたご級が探知できる潜水艦を国産ソナー搭載したDDは探知できない。現場では危機感があるが、経営陣は全くないだろう。だから本来事業統合を考えるべきだがそんなことは考えていない。天下りさえ受け入れていれば仕事が落ちてくる事業で研究開発に投資する理由はない。また他社の事業を買収するリスクを負う必要もない。

――従来は殺傷能力のない装備品でも輸出は限定的でした。

「防衛装備品の輸出は当初、我々が自衛隊に納めているものを海外にそのまま納めては(防衛省側が)困るといった背景があった。(防衛向けと海外用の)二重の開発が必要となってしまい、国際的に競争力のあるものが出せなかった」

いや国際的に競争力がそもそもないんだが。例えば広域多目的無線機はいまだに通じないと苦情が多いが、海外向けに作ればもっと優れたものが作れたのか。そうであれば自衛隊が望むから屑を売りつけたことになる。

暗視装置だって、中身はタレスの製品で側だけ国産、それを何倍も高い値段で売りつけてきた。

周波数帯の問題でもメーカーとしての良心のかけらでもあれば、現在の周波数帯ではまともなものは作れません、何とかしてくださいと防衛省に頼むなり、総務省や政治家にロビー活動でもするだろう。単に屑を売って儲かるならそれでいいという国営企業的なお気楽さで屑を作り続けて売ってきた。

「技術自体は当社が持っていても、それをどう運用していくかのノウハウは自衛隊側にたまっている。その技術を使いこなすためのトレーニングや教育を含めた部分は国の協力や支援が必要だ。国の経済安全保障政策というものがベースにあり、その上で今の防衛装備の輸出がある」

全ては国頼みで、自分たちでリスクをしょって海外市場を開拓する意思はない、とうことだ。実際この10年ほど海外見本市に出展したNECのブースを取材したが、何が売りたいのかわからない感じだった。そして例えば浄水器キットにしてもただ展示しているだけで、具体的なビジョンもないようだった。決定権のあるポジションのある人間が現場におらず、過剰なぐらい多くの社員が派遣されているが、他社ブースをリサーチするわけでもなく、物見遊山ででていたいのではないか。

――民生・防衛の両方の用途に活用できる「デュアルユース」技術への注目度が高まっています。

「人工知能(AI)は防衛の領域ですでに色々な国が使っているが、もっと積極的に利用していくことが必要になる。NECが持つ航空管制といった技術はドローン(無人機)にも使われることになる。無線やセンサーなどの技術も民生と防衛向け両方に使われている」

航空管制も影響力を使って外国製を排除してきた。だから時代遅れで海外で通用しない規格を使っている。タレスなどの外国製が入るようになれば市場から駆逐される。

――防衛向けに開発した技術を民間の事業に生かす上での課題は。

防衛用を民生用に転換する時、つくり直しが必要になることだ。同じものを民間向けに出すことは禁じられているため、民生用に転換する際には追加で開発して設計を変えている」

官の側に開発指導の能力がなく、規制だらけで軍用として失格。民生品を軍用に転用するほうがよほどまし。トヨタですら自衛隊向けに開発した高機動車の民間型であるメガクルーザーは殆ど売れなかった。

いままでどっぷりと国営企業体質で防衛省や役所に寄生してきたわけで、どれだけ海外市場で輸出ができるのかお手並み拝見といったところ。

■本日の市ヶ谷の噂■
業界の年始のパーティでNECの防衛本部長が本来8パーセントのはずの利益率が18パーセントあると大声で吹聴。こういう利益率は業界では「公然の秘密」なので、他人が聞いていても問題ないと思っているらしい。そんな会社の利益率を15パーセントに増やすなら泥棒商売もいいところと防衛省内部でも懸念する声がある、との噂。

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馬鹿が戦艦でやってくる!

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東洋経済オンラインに寄稿しました。

拡大する防衛費を防衛省・自衛隊が適切に使えていない可能性。陸上自衛隊による、銃の調達や取り扱いから垣間見える「知識不足」の疑い
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https://toyokeizai.net/articles/-/907817

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防衛破綻 – 清谷 信一


専守防衛 – 清谷 信一


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2026年1月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。