アメリカはイラン空爆を欧州には事前通告していた

ネトウヨ界隈で「テレ朝がバカな質問をして恥をかいた」と騒いでいるが、元駐米大使までこんな初歩的な間違いをテレビで語っている。

今回の空爆は、トランプが議会も国連も無視してやったが、それを同盟国に知らせるのは別の問題だ。アメリカは、イギリスには空爆の1週間前に、インド洋のディエゴガルシア基地の使用許可を求め、スターマー首相はそれを「国際法違反だ」と断った。

CNBCも「ドイツのメルツ首相が空爆の数分前に通告を受けた」と報じており、スペインも基地使用を拒否した。

したがってテレ朝の千々岩記者の「なぜ日本には空爆の事前通告がなかったのか?」という質問は、きわめて本質的だった。それはアメリカが日本を対等な同盟国とは見ていないことを意味するからだ。それをごましたのが、トランプの「真珠湾」についての笑えないジョークだった。

これを「なごやかに終わる首脳会談をぶち壊した」と怒っているのは、お門違いである。EU諸国は、今もトランプの空爆から距離を置いている。高市首相は「世界に平和をもたらすのはドナルドだ」というせりふのあとに「ただちに空爆をやめろ」というべきだった。

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コメント

  1. 早川蒼真 より:

    記事の指摘は鋭いと思います。
    ただ、欧州各国への事前通告については、外交的な配慮以前に、純粋な軍事的必然性があったことも見逃せません。
    イラン国境から数百キロ圏内には、G7各国の基地が密集しています。

     ◆英国(バーレーン・HMS Juffair、約200km)、
     ◆フランス(UAE・アル・ダフラ基地、約240km)、
     ◆イタリア・ドイツ(イラク北部エルビル周辺、約100km)など、

    突然の大規模空爆が始まれば、それらの基地は「何が起きたのか」と即座にスクランブル発進をかけかねません。
    戦闘機の速度を考えれば、十数分もあれば現場空域に到達します。友軍誤認や防空網の混乱は、一歩間違えば取り返しのつかない事態につながります。
    こうした「デコンフリクション(空域の衝突回避)」は外交儀礼ではなく、現場の兵士の命に直結する軍事的実務です。
    ドイツへの「数分前通告」や英国への「基地使用の打診」も、この文脈で見れば当然の手順と言えます。

    翻って日本の場合、ジブチの自衛隊拠点はイランから約2,200km離れており、スクランブルや誤認が生じる状況にはありません。

    だからこそ、「なぜ日本には通告がなかったのか」という問いの答えはこうした地理的・軍事的背景もあるでしょう。
    これを考慮にいれることこそがこの問題を正確に理解する上で重要ではないでしょうか。と私は思います。