日経新聞の社説「子育ては社会全体の責任だ」に対し批判が広がっている。社説は、子どもの数が45年連続で減少するなか、子育てを家庭だけでなく社会全体で支えるべきだと主張した。しかし、批判の多くは「子育て支援」という名目で、現役世代や若者の負担を増やしている点に向けられている。
子育ては親や保護者、家庭の責任です。子育て世帯へ支援すれば少子化対策になるような社説をエビデンスなく書くのは無責任かと。 https://t.co/pqXkGiByJz
— 村上ゆかり (@yukarimurakami5) May 5, 2026
わかりやすく社会主義 https://t.co/xMstL6NJT3
— 小倉健一(Youtube『イトモス』) (@ogurapunk) May 5, 2026
> 「独身税」といった批判もあるが、結果的に子どもが増え社会保障制度が維持・継続されれば、恩恵は国民全体に及ぶ。
若者の手取りを減らしておいて子供が増える訳がないだろう。どうかしてるんじゃないか。見直すべきは子育てではなく、子供を産んでくれないと維持できない社会保障制度の方だ。 https://t.co/tQWNpqHDfB
— 自由人希望者 (@hopefor_freedom) May 6, 2026
> 支援金を充てる新しいサービスに「こども誰でも通園制度」がある。
こども誰でも通園制度は、フローレンスの駒崎弘樹氏が政府に提言したもので、定員割れに苦しむ事業者を救済するための事業者ファーストの政策です。
駒崎氏は、権勢を得るためにマスコミを活用しました。特に日本経済新聞社です。 https://t.co/ISlVEcak3J
— 大郷大介【ニューマン社長】 (@NEWMAN_DAI) May 6, 2026
【参照リンク】[社説]子育ては社会全体の責任だ 日本経済新聞
- 上の世代と若い世代の感覚の違いを指摘する声が目立つ。上の世代は「少子化が大変だ、何とかしろ」と考えるが、若者の側には「この国で子どもが増えないのは当然だ」と冷めた見方が広がっている。
- 子どもを持つことを喜びではなく、経済的なコストやリスクと見る人も増えている。結婚や出産に前向きになれない背景には、低賃金、重い社会保険料、将来不安がある。
- 「子育ては社会全体の責任」という経済新聞らしからぬ社会主義的な主張にも反発が出ている。子育ては本来、親や保護者、家庭の責任であり、「社会の責任」と言い換えることで、負担の所在を曖昧にしているという批判だ。
- 特に批判が強いのは、「子ども・子育て支援金」である。医療保険料に上乗せして徴収する制度は、子育て支援を掲げながら、若者や現役世代の手取りをさらに減らす仕組みだと受け止められている。
- 「若者の手取りを減らしておいて、子どもが増えるわけがない」という声が多い。必要なのはこども家庭庁といった新しい負担ではなく、年少扶養控除の復活や社会保険料の軽減など、家計に残るお金を増やす政策だという主張である。
- また、過去の少子化対策への不信感も根強い。待機児童対策や各種補助金に多額の予算が投じられてきたが、出生数は減り続けた。同じ発想でさらに税金や保険料を集めても、子どもが増えるとは思えないという見方だ。
- 就職氷河期世代を見捨てた影響を指摘する声もある。本来なら結婚・出産の中心になったはずの大きな世代が、不安定な雇用と低所得に苦しめられた。その結果を総括せず、今さら若者に負担を求めるのは筋が違うという批判である。
- さらに、「子どもを産んでくれないと維持できない社会保障制度の方を見直すべきだ」という意見もある。少子化そのものより、人口増を前提にした制度設計に問題があるという指摘だ。
今回の批判は、支援の名目で国民からさらにお金を取り、結果的に子育て世帯や若者の手取りを減らしていることだ。少子化対策に必要なのは、「社会全体の責任」というきれいな言葉ではなく、結婚や出産を選べるだけの所得と安心を取り戻すことである。







コメント
「子育て世帯への支援を拡充すれば少子化が解決する」という前提は、過去30年の経緯を見る限り、かなり疑わしい。待機児童対策、児童手当、各種補助金など、子育て支援には多額の予算が投じられてきた。それでも出生数は減り続けている。同じ発想でさらに税や保険料を集めれば出生数が反転する、と考えるのは楽観的すぎる。少子化の本質は、「子育て中の世帯への支援不足」ではない。むしろ大きな問題は、そもそも結婚・出産の入口にすら立てない若者が増えていることにある。ここを直視しない限り、現実世界は見えてこない。
実際、データもそれを裏付けている。労働政策研究・研修機構(JILPT)の「就業構造基本調査」二次分析によると、2017年時点の35〜39歳男性の有配偶率は、年収
■100〜149万円で26.4%、
■200〜249万円で36.2%、
■300〜399万円で59.6%、
■500〜599万円で78.6%、
■900万円以上で91.1%
となっている。年収250万〜400万円あたりを境に、有配偶率が大きく変わる「経済力の壁」が見える。さらにJILPTの2025年資料でも、2022年の調査を使った分析として、男性では収入が高いほど有配偶率が高い傾向が再確認されている。
東京大学の研究グループが2022年に発表した「我が国における子供の数と学歴・収入の関係」でも、重要な数字が出ている。1971〜1975年生まれの男性のうち、年収300万円以下の層は、40代時点で「子どもを持たない割合」が62.8%に達している。一方、年収600万円以上の層では無子割合は20.0%にとどまる。合計出生率で見ても、低所得男性は0.73、高所得男性は1.60と、倍以上の開きがある。3人以上の子どもがいる割合も、高所得層・正規雇用層で高い傾向が示されている。
要するに、男性については、所得や雇用が不安定な層ほど、結婚しにくく、子どもを持つ割合も低く、子どもの人数も少ない傾向が統計上はっきり出ている。少子化には、非正規雇用、住居費、長時間労働、将来不安など複合的要因が絡むが、所得と雇用の安定が結婚・出生の重要な前提条件になっている。
それにもかかわらず、政府が進める処方箋は「子ども・子育て支援金」という名の社会保険料上乗せである。これは構造的に矛盾している。結婚・出産の大きな障害の一つが若者や現役世代の低い手取りであるなら、その手取りをさらに削って「子育て支援」に回す政策は、少子化対策として逆方向ではないか。「若者の手取りを減らしておいて子どもが増えるわけがない」という批判には、データ上の裏付けがある。
本当に必要なのは、年少扶養控除の復活、社会保険料の軽減、現役世代の手取りを増やす減税、非正規雇用の正規化を促す労働政策である。要するに「家計に金を残す」方向の政策だ。新しい徴収制度や新しい役所ではない。そして、「子どもが生まれないと維持できない社会保障制度の方を見直すべきだ」という意見にも強く賛同する。子どもを制度維持の道具のように扱う発想こそ、少子化を加速させている遠因ではないか。きれいな言葉ではなく、若者が結婚と出産を「選べる」だけの所得と安心を取り戻すこと。それこそが、少子化対策の出発点である。