福岡県議会「2750万円現金授受」報道に見る、地方議会の闇

報道によれば、正副議長就任に際して自民党県議団の幹部に現金を手渡したと、現職の県議2人が証言しています。

吉松源昭県議は議長就任にあたり、他会派へのゴルフ代などの名目で繰り返し現金を要求され、友人からの借金までして計2000万円ほどを用意したと語り、副議長を務めた江藤秀之県議も500万円などを渡したと認めています。

合計は2750万円にのぼるとのことです。

しかも、吉松県議は実際のやり取りを録音して残していたといいます。一方で現金を求めたとされる自民党県議団の幹部は、受け取りを強く否定しています。

福岡県議会議場 福岡県HPより

この報道に接して、私が真っ先に思い起こしたのは、東京都議会の「黒い霧事件」です。

1960年代、都議会議長のポストには、一般議員をはるかに上回る報酬に加えて多額の交際費、さらには全国組織の長への就任や外遊の機会までが付いてきました。

金と名誉が集まるポストであるがゆえに、その座を争って自民党内で賄賂が飛び交い、最終的に議長は現職のまま逮捕され、複数の都議が贈収賄で有罪判決を受けています。

半世紀以上も前の事件ですが、今回の福岡の件と構図がよく似ています。議長・副議長という「あがりのポスト」に人事と金が結びつき、それが会派の内部で完結してしまう。

外からは見えにくく、当事者にとってはそれが「文化」になっている。吉松県議が「カツアゲされたようなもの」と表現したのは、まさにこの構造を言い当てているように思います。

私としては、これは福岡や東京といった一地域の問題ではなく、地方議会という仕組みそのものが抱えうる病理だと受け止めています。

会派内の力学が閉じたまま人事が回り、チェックが働かない環境では、時代が変わっても同じことが繰り返されてしまう。

日本維新の会が一貫して訴えてきた身を切る改革や議会の透明化は、こうした構造を断ち切るための処方箋でもあります。まずは事実関係の徹底解明と、県議団の説明責任がしっかりと果たされることを求めたいと思います。


編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2026年7月5日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。

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