日本経済新聞の記事内容については昔から様々な意見がありますが、ここにきて日経批判のレベルが上がってきた気がします。

日経新聞HPより
オールドメディアVSニューメディアの論争の原点は私が理解する限り、かつての朝日新聞の偏向報道、あるいは毎日新聞やTBSを含めた左派論調に端を発するものではなかったかと考えています。その朝日新聞は最近はとんと名前を聞かず、私も読まず、粛々と不動産事業で新聞事業を賄っているのだろうと察します。同様に大手メディアと称するところは日経と読売を除き、かなり厳しい経営になっています。
さらにオールドメディアが徐々にオンライン購読を課金化したことで新聞購読をしない層がオールドメディア離れを起こし、ニューメディアなどに流れてその影響を強く受けたことも要因だと考えています。それでもかつてはヤフーなどニュースサイトではある程度の記事が読めたり、ヘッドラインだけでも読ませてくれました。しかし、せっかくそのニュースが読みたくてクリックしても「ここから先は有料です」となれば「もう新聞のニュースソースなんてクリックしないよね」になるのです。多分ですが、どのメディアもそれなりによく取材し、社内のデータと照らし合わせ、一定水準の記事となっているはずですが、宝の持ち腐れになってしまっていることもあるでしょう。
そのためにニュースサイトに上がってくるのは聞いたことがないメディアの記事や週刊誌の抜粋が主流になります。しかもシステムが読み手の好みの記事を勝手に集めるので読み手が洗脳されやすい事態になります。時折会う人と話をすると「あれー、この人、何時からこんな先鋭な考え方になったのだろう」と思うこともしばしばなのです。つまりニューメディア バンザイとする方の一定数は少なくとも洗脳型になっていると私は見ています。
ブルームバーグ。数か月前から完全有料化になりました。それまで他紙が有料化を進める中でブルームバーグは無償でもある程度読ませてくれていたのですが、「課金型に変わります」となりました。価格は実はいろいろあって国によっても微妙に違うのですが、日本版はその中でも安いので即座に決断して年払いをしました。金額的には日経と同じぐらいではなかったかと記憶しています。つまり月に直せば数千円を払うわけです。日経とブルームバーグが同程度の購読料だとすれば日経はまだスポーツ面も社会面も文化面もあるけれど金融が専門で国際ニュースが主流の同紙は一般の人はまず読まないでしょう。ましてや課金となれば「さようなら」のはずです。ところがブルームバーグでも日経でもそうなのですが、最近、一つづつの記事が以前より長文になったような気がします。つまり腰を入れて読まないと全部読み見込めないのです。
例えば私は産経も有料で読んでいますが、記事が「浅い」です。また一定の分野に強みがあるのですが、こういっては失礼かもしれませんが、小ネタが多いのです。へぇー、という記事構成ですが購読料が安いので記事の質もそんなものなのだと割り切っています。
ならば無料のニュースは推して知るべし、というか、あれはニュースではなくて二次、三次情報をベースにした解説ないし、感想文のようなものでニューメディアがそこまで優れているかどうかは読み手の読解力次第だろうと考えています。どうしても事実だけ知りたければAIに聞いた方が早いし、バランス感覚はまだましだと思います。以前はウェブサイトを巡り巡り、ウィキペディアを読み、情報の整理をしたのですが、今では「答え一発 AI君」であります。
日経は悪か、といえばそれは読み手のバイアスの問題だろうと思います。私を日経信者と言う方もいますが、たぶん、私と同年代の過半数の方は何らかの形で日経を今でもチェックしているはずです。理由はそういう教育を受け、入社試験では日経の社説が取り上げられやすいという噂があったからです。日経批判の先鋒である高橋洋一氏だって日経を読んでこそ批判ネタができるわけでオールドメディアの存在価値はあるともいえるのです。

高橋洋一氏の著書
では日経批判をする高橋氏は大きな枠組みから見てどうなのか、といえば一定の価値がある意見だとは思いますが、亜流、異論であり、それが潮流を引き起こすまではいかないと思います。氏は財務省の内部を知っているというスタンスを取りますが、私の知る限り、財務省の職員はほとんど相手にもしていません。つまり無数あるニューメディアの1つでしかなく、好きな人は好きというファンクラブのようなものなのです。
よってニューメディアバンザイ派は「ファンクラブ=推し活」的なものであってどれが好きかは個人のご自由に、としか言えないのです。ただ、はっきり言えるのは取材能力があるメディアは我々にとって非常に重要な存在であり、日経にしろ、NHKにしろ、一般紙にしろ彼らにはニューメディアにはできない能力を持ち合わせていることと記事のバランス感覚はそれなりに取っていると思います。
たとえばFRBの定例記者会見では記者の座席がある程度決まっており、質問する記者も記者会見前半はほぼ固定化しています。特等席はブルームバーグやWSJ、FTなどであって日経は後ろの方の席で存在感はゼロです。よって私がブルームバーグを有償で読む理由はその記事の価値を買っているとも言えるのです。
どんなメディアも論調があります。好きか嫌いかは別として論調を出すのが重要になったわけです。ならば以前も申し上げたようにその論調の部分だけは斜に構えて読めばよい、それだけであって日経批判を大手を振ってやる意味はほとんどないだろうと私は思っています。そもそも日経がウソつきだというならば読まなければよいのに読んだから批判をするのでしょう。
私がTBSニュースを見るからサンモニを見て影響を受けていると邪推する声もありましたが、私はサンモニは一度も見たこともないし、玉川氏がどんな顔してどんなことを言っているかもほとんど知りません。興味がないからです。ならば日経批判をされる諸氏はロイターでもブルームバーグでも有料で読んでそちらから意見を述べていたければよろしいと思うのです。ちなみにブルームバーグも結構「本当かい?」という記事は出ます。つまり大手メディアは記事の本数が多いので中にはあれっと思うものは当然にしてあるわけでいちいち、それに目くじらを立てる意味はありません。
オールドメディアはファクトに近いことを知る手段の1つと割り切ればよいのではないでしょうか?そう考えれば別に朝日新聞も読めるのですが、最大の問題は取材に偏りが目立つ点でしょう。お前はなぜ、TBSニュースを見るのか、と言えば以前にも申し上げたように国際関係のニュースは NHKを別として他の報道局を圧倒していて海外で国際的視点を常にチェックしなくてはいけない立場からは他に選択肢がない、と申し上げておきます。TBSを見たからといって洗脳はされるほど柔ではありません。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年8月4日の記事より転載させていただきました。







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