東芝は、2026年4~6月期の連結決算で、最終利益が4兆4673億円となったと発表した。前年同期のおよそ30倍に膨らんだ。保有する半導体大手キオクシアホールディングス株の評価益などが利益を大幅に押し上げた。
売上高は前年同期比約27%増の9371億円、本業のもうけを示す営業利益は約2.8倍の1119億円だった。
生成AIの普及に伴うデータセンター投資の拡大を背景に、送配電設備などの需要が増え、エネルギー関連事業が好調だった。データセンター向けのストレージ関連需要も業績を支えた。

東芝HPより
4兆円超の利益の大半はキオクシア
最終利益を大きく押し上げたのが、東芝が株式を保有するキオクシアホールディングスだ。
キオクシアは東芝の半導体メモリ事業を前身とする世界有数のフラッシュメモリメーカー。AI関連投資の拡大によってデータセンター向けメモリ需要が伸び、株価が上昇した。
この株価上昇に伴う評価益などが、東芝の最終利益に大きく反映された。
ただし、評価益は本業によって現金を稼いだ利益とは性格が異なる。保有株式の時価上昇を会計上の利益として計上した部分が大きいため、4兆4673億円という数字だけで東芝の収益力を判断することはできない。
本業の改善も鮮明に
一方、本業も改善している。
営業利益は1119億円と前年同期の約2.8倍に増えた。売上高も27%増えており、キオクシア株の評価益を除いても事業そのものの収益力が高まっていることがうかがえる。
特にAIデータセンターの建設ラッシュは、電力インフラを手がける東芝に追い風となっている。大量の電力を必要とするデータセンターの増加により、送変電設備などへの需要が拡大しているためだ。
非上場化後の再建に追い風
東芝は2023年に株式を非上場化し、経営再建を進めている。
今回の4兆円を超える最終利益は極めて大きな数字だが、その大半はキオクシア株という資産価値の上昇によるものだ。今後の東芝の再建を判断するうえでは、一時的な評価益だけでなく、営業利益を継続的に伸ばせるかが焦点となる。
かつて経営危機の中で切り離した半導体事業が、現在は東芝の利益を大きく押し上げる構図となっている。







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