昔のヒット曲を歌うだけではファンは付いてこない

内藤 忍

日本武道館で開催された爆風スランプ(BFSP)のコンサートに出かけました(写真は撮影許可が出た会場風景)。

ボーカルのサンプラザ中野くんさんとはマネックス証券時代に一緒にお仕事をさせていただき、カラオケボックスで歌ってもらったこともあります。それからのご縁が今も続いているのはありがたいことです。

台風が近づく中、中止になるかも知れないとヒヤヒヤしましたが予定通り開催されました。雨足が強まる中で日本武道館はアリーナから2階席まで満席。熱気でムンムンでした。

日本武道館では35年ぶりのコンサートということでしたが、そのパフォーマンスは衰えを感じない素晴らしいものでした。

ベースとドラムのノリの良いビートにパッパラー河合さんのロックなギターが絡み合い、サンプラザ中野くんさんの骨太なボーカルが重厚なサウンドを生み出します。2時間のコンサートは飽きることがありませんでした。お世辞抜きに素晴らしいパフォーマンスです。

客席の周りの人たちを見ると、ほとんどが私と同世代かそれより上の人たちです。

前回の武道館コンサートでは「中高生」だった人たちが、今回の武道館コンサートでは「中高年」になっている。35年間人気を保ち続ける事はすごいことだと思いました。

「Runner(ランナー)」「大きな玉ねぎの下で」「リゾ・ラバ」など未だにテレビ番組で聞くこともある往年のヒットナンバーを聞かせてくれましたが、サウンドに衰えはありませんでした。むしろ円熟味が出てより魅力が増しているようにも感じました。普段からの鍛錬を怠らず、入念に準備を進めてきたことがよくわかります。

以前、同じ日本武道館で別の人気アーティストのコンサートに出かけたことがありますが、残念ながら声の衰えが激しく少し悲しい気持ちになったことを思い出しました。

音楽を聴きに行くと言うよりは、ずっとファンだったアーティストに会いに行くと言った感じになってしまいました。

かつてファンだった人たちも応援していたアーティストの演奏能力が下がってくれば、満足度が下がり少しずつ離れていってしまいます。

大好きだった往年のヒット曲を本人が歌うのを聴いても、音域が低くなってしまったり声質が変わってしまうともう聞きたいと思わなくなってしまいます。

そうなれば集客力が低下してコンサートの開催回数を減っていき、限られたコアなファンだけの存在になり、世の中の多くの人たちからは忘れられてしまいます。

爆風スランプは来年から全国ツアーも再開するそうです。露出回数がこれから更に増えていくことになりそうです。

過去の栄光に頼るだけではなく、常に進化を続けようとする前向きな姿勢。そして長年のファンを大切にする誠実な対応。

人気のバンドであり続ける理由がわかったような気がしました。

爆風スランプ公式Xより


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年8月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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