
僕が理事長を務める情報通信政策フォーラム(ICPF)は制度・規制改革学会と共催で公開セミナー「ネット時代の国政選挙への提言」を9月28日に実施した。セミナーのビデオを制度・規制改革学会から公開したので、ぜひ、視聴いただきたい。
また、セミナーの記録は当日投影した資料と共にICPFサイトで公開している。
セミナーでは、ネット投票の実証実験を続けてきたつくば市の五十嵐立青市長が現況を報告した。第三者が投票先を強制する行為がネット投票では懸念されているが、つくば市のシステムでは投票の上書きができるという対策を取っているそうだ。
自由民主党、日本維新の会、民主改革の会、国民民主党、チームみらい各党の議員は、参政権が著しく制限されている在外邦人を対象にスモールスタートでネット投票を開始し、その先で障害者や過疎地の住民などにも範囲を拡大していきたいという意向を示した。うまく進めば来年の通常国会で公職選挙法が改正されるという。
会場に参加した視覚障害者は、代理投票という仕組みでは投票の秘密が守られないこと、障害者を排除する投票制度は障害者差別解消法に違反することなどを理由に、障害者にもネット投票を早急に認めるように訴えた。
「今の選挙制度を守るべきだが、在外邦人のネット投票は甘受する」という政党が存在し、公職選挙法の改革が進まないと議員らは説明した。在外邦人のネット投票を加える微修正なら我慢するという姿勢では、日本のDXは前に進まないのに。
セミナーでは、最善の投票先に加えて、次善、三善の候補者も順位を付けて投票する仕組み、生年ごとに選挙区を構成する仕組みなど、ネット投票を実施すれば可能となる今までにない投票方法についても議論が行われた。もっと簡単には、A候補に0.7票、B候補に0.3票といった投票を認めることも考えられる。
二院制度を続ける価値も疑ったほうがよい、という意見が出た。地方の声は地方議会が代弁できるので、地方の声を聞くために国会議員が必要だということにはならない、との見解も示された。
一院制度に憲法を改正し、同時に、ネット投票基盤を活用して国民投票を実施する改革は非現実的ではない。「××を守れ」を壊れたレコードのように繰り返す政党には、一刻も早く国会から退場してもらいたい。







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