加計学園問題、行政はゆがめられたのか?
安倍総理の「腹心の友」が経営する加計学園に、52年ぶりの獣医
この問題のポイントは、以前のブログでも書いたように、石破茂前大臣の時代、安倍内閣が自ら2015年6月30日の閣議決定で決めた、
この「石破4条件」が客観的に満たされていれば、
改めて「石破4条件」とは何か。
- 現在の提案主体による既存獣医師養成でない構想が具体化し、
- ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要が明
らかになり、かつ、 - 既存の大学・学部では対応困難な場合には、
- 近年の獣医師需要動向も考慮しつつ、
全国的見地から本年度内に検討を行う。 (「『日本再興戦略』改訂2015」p.121より)
この閣議決定の意味するところは明確だ。
政府の公式見解では、獣医師の数は、地域的、分野別の「偏在」
よって、
疑惑解明の最短ルートは「情報公開」
そこで、政府が、創薬やライフサイエンス等における獣医師の「
この決定に至る行政内部の意思決定については、当然、関係する「行政文書」
それを開示し、
しかし、政府に求めても「文書は確認できない」「出所不明なものは調べない」と言うばかりで何も出てこない。国会で質問しても、安倍総理も関係閣僚もまともに答えようとしない。
そんな中で、前川喜平・前文部科学事務次官から「行政がゆがめられた」といった証言が飛び出したり、
安倍総理が疑惑を晴らすためには、「石破4条件」
その説明がないので、「総理のご意向」
「新たに対応すべき具体的需要」の根拠
そこで、昨日(6月7日)の国会で、改めて創薬やライフサイエンスなどの「
さる6月1日の国会審議で、山本担当大臣は
需要を定量的に把握することは困難でありますが、
製薬会社等の会社に勤務する獣医師の数や会社に就職する新卒者の 数が、この10年間で約5~6割増加していることは、新たな需要が具体的に発生していることをうかがわせる
と答弁している。
そもそも、新設を認めた担当大臣が、閣議決定で決めた条件である「新たに対応すべき具体的需要」
あわせて、判断根拠の数字らしきものを答弁しているので、
すると、内閣府の藤原審議官は、平成16年(2004年)
これだけ聞くと、
しかし、この答弁には、数字のごまかしがある。
まず、平成16年~平成26年の間に、「会社(診療を除く)」に勤務する獣医師の数は、確かに1436人から2174人へと、738人、約51%増えているが、同じ時期に、
そもそも、この10年間で、
また、ペットの獣医師は20年間一貫して増えているのに対して、「会社」で勤務する獣医師の数は、平成4年(1992年)には2347人と平成26年と同水準に達しており、「会社」の数の増減は、「新たな需要」というより、景気変動の影響を大きく受けると考えられる。
さらに、この「会社」
これには驚いた。
製薬会社“等”で働く獣医師の数が10年で5割~6割増えたと大
今や政府は、こんな数字のごまかしまでするのか。
これこそ、安倍総理が多用する「印象操作」ではないか。
ただ、こうした説明も、問題発覚後、「4条件」
こうした答弁からも、「4条件」を無視し、「加計学園ありき」
私も、岩盤規制に穴をあけていくことには賛成だ。しかし、
この強引な意思決定が、誰によって、どのように行われたのか?
真実を明らかにするためにも、与党の皆さんには、
これは、
編集部より:この記事は、衆議院議員・玉木雄一郎氏の公式ブログ 2017年6月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はたまき雄一郎ブログをご覧ください。