東日本大震災からの復興については、ネット上において以下のような意見をよく見かけました。
ヤザワ作戦決行中。みんなで伝説つくろうぜ!
つまり「被災者以外の人は自粛などせずに、一生懸命働いて、たくさんお金を使って、日本経済を活性化させよう」という意見です。別にお金を使いたいなら自粛せずに使えばいいと思います。しかし私はこのような意見に対してとても違和感を感じます。お金をたくさん使うことで日本経済を活性化させることができるとは到底思えません。一生懸命働くといっても一日24時間しかありません。たくさんお金を使うといっても限界があります。つまり日本経済の活性化のためには
東日本大震災から復興するための経済政策
のように日本の構造改革が必要なのです。
前者は「現状の日本の制度の中でいかに日本経済を活性化させるか」であり、後者は「現状の日本の制度は限界なので制度を変えることによって日本経済を活性化させる」という決定的な違いがあるように思います。
この前者の意見はいかにも日本人らしい考え方だと思います。日本人は「お上が決めた目的をお上が決めた制度のもとで忠実に達成しようとする」ことはとても得意だと思います。しかし、「自ら目的を設定する」「現在の制度を変えようとする」ことが極めて不得意だと思います。この日本人的気質を的確に表現したのが「戦時中に竹槍でB-29を落とす訓練をしていた」という都市伝説のような話だと思います。お上が「竹槍でB-29を落とす訓練をしろ」と命令すると文句も言わずに一生懸命練習して、それでもB-29が落とせないのは自分の努力が足りないからだと思い、より一生懸命訓練をする。その過程で「どのような竹槍を作れば効果的か」「どういう突き方をすれば効果的か」という事は考えても、「そもそも竹槍でB-29を落とすなんて無理じゃないの?」とか「そもそも日本とアメリカが戦争して日本に勝ち目あるの?」とかいうことを考える日本人は少なかった(考えても、公言したり、行動に移したりはしない)のではないのでしょうか。
「竹槍でB-29を落とす」という話を現代に置き換えると「現在の日本の制度のもと一生懸命働いて、現体制を維持する」ことであり、多くの日本人が「竹槍でB-29を落とせない」ことに気づかないように思います。(あるいは「竹槍でB-29を落とせない」ことに気づいていても、竹槍の代わりに何を使えばいいのかわからないという人も多いかと思います。)その人達にどうにかして「竹槍でB-29を落とせませんよ」「地対空ミサイルを使えばいいですよ」とわかってもらう事が重要かと思います。(そもそも国会議員でもわかってない人が多いと思います。)ここで「地対空ミサイル」とはもちろん「東日本大震災から復興するための経済政策」で書かれているような政策のことです。
コメント
根本的に変えるには制度から変えるしかないでしょう。しかし、制度を変えるには時間がかかります。出し惜しみせず消費するのも、制度を変えるまでの繋ぎにはなるんじゃないでしょうか?
民間人ができる事と、行政ができる事をいっしょくたに論じている事に違和感あり。
B29を竹槍で落とせないこっなど当時から多くの人間がわかっているに決まっている。
当時の人間が落とせると思っていた旨の発言をする論者はどこかおかしいのではないか。
筆者こそ個人的万能感の最たるものであり、あまりにも盲目的に日本国民を馬鹿にし過ぎであろう。
一般市民の大半は税金で養ってもらって生活しているわけではありません。消費活動が縮小すれば、今後もっと多くの企業が倒産していく危機感を感じながら仕事をしています。構造改革の話はともかく、消費マインドを冷え込ませないという意識の重要性は、少なくとも「竹ヤリ」と同じに論じられるべきではないと思います。
ari200021さんに完全に同意.民間の意識とそれを統率する人間で意識が違うのは当然.むしろ,民間すべてが統率する人間の意識を持って偉そうに発言ばかりしていた以前よりも,より効率的な思考となっているだけだと思うが.
言ってる事はなんとなくわかるが。
竹槍から地対空ミサイルは、話が飛びすぎの気がする。
意味がよく分からない批判。
今の枠組みの中でしっかり稼いでしっかり消費することが経済活性化につながるのは地震に限らず常識中の常識。
これが無意味と断じる発言は経済学のけの字も知らない発言。
生産と消費が下らなく、構造改革が素晴らしいというなら、構造改革だけをやってみればいい。
誰も既存の枠組みでの消費も労働も行わず、みんなが構造改革だけを考えれば日本は1か月以内に荒廃する。
既存の枠組みの中でしっかり活動しつつ、構造改革も実施するのが重要。構造改革だけが素晴らしく、既存の枠組みの中の労働や消費が無意味というのは愚か。
また、東北の工場で生産が止まったから九州の工場で一生懸命働いて生産して消費することは日本経済のためになるし、構造改革になる。そういうことも考慮せずに、がんばって働いて消費することがダメだと断じるのは愚か。
被災地の人間として一言。
言いたい事は何となくわかるけど、机上の空論。
構造改革には何年かかるのでしょうか?
今必要なのは生存した人たちの生活です。
雇用が無くては生きる術が無く、消費が無ければ、企業が存続できません。
未曽有の災害の中、政府・企業・家計が協力し、一日も早く通常の経済活動に戻すこと。
これが復興への第一歩です。
言いたい事は理解できるが、「ヤザワ作戦決行中。みんなで伝説つくろうぜ!」 を引き合いに出すのはおかしい。
竹やりでB-29を落とすことはできませんが、自粛をやめれば回復する部分はあります。
構造的な変革が必要だというのはその通りでしょうが、今できる事をしようよ、という主張と対比させるものではありません。
主張には賛同できるが、理由がまったく意味不明な変な文章です。
地対空ミサイルでB29をおとすことは、 絶対できません。 なぜならば、 B29はもう飛んでいないから。
もうすこしまじめにいえば、 B29の時代に、 地対空ミサイルに必要な誘導制御技術はありませんでした。
引用元を読んだ時の解釈は、「3割自粛された分を、3割の人が2倍使って補う」でした。
改めて読み直してみると、字面だけ見れば10割以上を目指すようにも読めます。
コメントを見ても、両者の解釈があるようです。
元記事の意図がどちらなのか わかりませんが、前者なら本エントリはピント外れですね。
構造改革しないほうが得する人の数<構造改革したほうが得する人の数 になれば構造改革は行われる。
ただし、情報が正しく共有され、投票が行われれば、という前提条件が必要。 小泉ー竹中を悪の枢軸のように思っている人がいまだ多数いるが、それはマスコミの力。
構造改革しないほうが得する人の側に、情報を握ってる人たちが入っているせいで、構造改革したほうがいい人たちはいいように洗脳されてる。
スレ主には悪いですが、B-29を竹やりで落とす教育など本当にやったと思いますかね。思ったとしたら、どんだけ情弱なんでしょう。
竹やり教育ってのは、「米兵が上陸するなら落下傘だ、その落下傘で下りてきたところを竹やりで仕留めろ」という教育です。
国家総動員法の法制下です。逆らえば非国民。それに小学校から軍国教育ですから、戦中の小学生は殆どが軍国少年少女ですよ。お国の為に憎き鬼畜米英を倒す為・・・こうなる事は当然です。
ちょこっと想像すれば分かるでしょうが。
竹槍は、国民のベクトルです。被災地以外の観光地・産業も震災以降苦しんでいることを理解されてないのでは。具体案を持たすに空論だけでは何も変わりません。これくらい素人でも書くことが出来ますよ。ジャーナリストを名乗るなら、もう少しましな事を書いてください。
ヤザワ作戦と復興計画。これに対する批評がまだでした。竹やり教育に対する比喩があまりにも・・・だったモノで。
論文を要約すると、現状を良き方向に改善する方法論としてブラッシュアップとブレイクスルーの二通りあるが日本人はブラッシュアップは得意だかブレイクスルーは苦手だ。大きく飛躍する為にはブレイクスルーが必要だって事でしょう?
これだけ多くの国民を抱えているのです。ブラッシュアップが得意な多くの国民がいて、少ないながらブレイクスルーを閃く天才がいる。
こんなバランス、最高じゃないですか?
非常に素晴らしいことをおっしゃっているのに、明らかに画竜点晴を欠くになっています。
> 全ての人に「私にも日本全体のシステムを変えることができる」と確信してほしいのです。
ここが一番肝心なのに、ここの掘り下げがまったくできていない。
> だから各個人に「制度を変える必要性を理解して、改革を受け入れる覚悟」してもらう必要があります。
私は理解も覚悟もできています。では、私は後は寝ていればいいのですか?