節電は本当に必要なのか?こんな事を聞けば以前紹介の自粛おばさんに不謹慎と叱られるかもしれない。
桜の花は散って、変なおばさんは何処かに行ってしまったが、首都圏にすっぽりと覆い被さる自粛と言う重苦しい空気は、居心地が良いのか居座ってしまい当分動きそうにない。困った事である。
昨日滅多に行くことのないデパートを覗いて見たが、薄暗いので驚いてしまった。これでは客は寄り付かないだろう。事実連休中というのに客は疎らであった。
薄暗く、地味で全くわくわくしない。デパートの売りは、非日常を体験させてくれる事だと思う。、これでは、値段が高いだけのスーパーだと言えばデパートに失礼だろうか。
そうは言ってもデパートは未だ体力があり、ある程度の時間は耐えられるだろう。問題は零細な店舗である。やっていけなくなり店仕舞いを余儀なくされる所も多い筈である。当然今後雇用問題が顕在化する。
以前、コンビニの営業時間短縮を、上から目線で訴える頭の悪い政治家が失笑を買っていたが、3.11からほぼ2ヶ月が経過し必要な節電と不要な節電を仕訳するタイミングに来ていると思う。
先ず、眼に付く変化としては、ヤフートップページの電気予報の扱いがすっかり小さくなってしまった事である。何時観ても問題なしだから当然と言えば当然である。
一方、変わり映えがしないのは東京電力が公表している、電力の使用状況グラフである。一目瞭然、コンビニの営業時間短縮を含め深夜、早朝の節電が東京電力の経営を苦しめる以外何の効果もない事が読み取れる。
このグラフ観る限り、真夏の炎天下でエアコンをフル稼働さすような状況以外は、最早停電の可能性はないと思うが如何なものであろう。
それとも、東京電力は現在稼働中の発電所に不安を抱えており、突然の運転停止を余儀なくされる場合を想定し、引き続き節電を要請しているのだろうか?
昨日の記事で紹介の資料によれば、消費電力に占める照明の割合は13.6%に過ぎない。批判を恐れず言ってしまえば、13.6%をいじった所で大した効果は期待出来ない。
従って、節電を目的にデパートや小売店が照明を暗くし、消費マインドを低下させ、結果業績不振、閉店、従業員の解雇と言う循環は、角を矯めて牛を殺す結果となる愚策と思う。
3.11以降の東京電力の一連の言動を観て感じるのは、余りに記録的猛暑だった昨年の電力消費量のピーク、7月23日の5999万kWの亡霊に取り付かれているのではとの疑念である。
記録的猛暑だった昨年の電力消費量のピークは7月23日の5999万kW。東電の需給見通しによると、今年のピーク時電力はそれより低い「5500万kW程度」と予測されるものの、供給力が850万kWも不足する計算になる。政府や東電が「このままでは真夏の大停電が起こる」と喧伝するのは、この数字を根拠にしている。
何も今年の夏が涼しいと言っている訳ではない。暑いと言っても精々7月中旬から8月中旬迄の30日程度に過ぎない。そして一日の内で言えば午後に特定される。従って、ここを上手に乗り切れば通常の節電は不要なのではと言うのが私の主張である。
それでは、酷暑の夏に不足が予測される850万kWをどう節電で捻出するかである。
一番効果的なのは大量に電力を消費する、鉄鋼業、石油化学コンビナート、セメントと言った大型プラントが定期修理を前倒しし、この時期に実行する事である。
当然在庫の積み増しが必要となるので、早く決める必要がある。
自家発電設備を併用する所が多いので、これは止めずに目一杯発電し東京電力に売電して貰う。
一般の製造業も、シフトを臨時対応に切り替え,工場の操業を夜9時~朝9時に変更してはどうだろうか?
東京電力も、この種協力製造業に対しては70%の電力料金割引とかを提案し、シフト変更のインセンテイブを供与すべきだ。
この種、産業界と東京電力間の調整は本来経済連が行うべきと思うが、東京電力救済以外目立った動きが無いように思われる。矢張り言われている様に機能不全なのだろうか?
事務系に就いては、在宅勤務を最大化し、6時~12時の勤務時間に短縮するのも効果的である。
官邸も意味不明な本部や検討会の粗製乱造の愚を悟り、こういう必要で具体的な検討を監督官庁に急ぎ指示すべきである。
コメント
自粛ムードの蔓延は津波の死者に対する思いからでなく原発の事故が現在進行形で継続してるために皆さん精神的に落ち込んでいるからだと思いますよ。事故の終息には4-5年掛かるとも言われているので、自粛も数年続くでしょう。
放射能の被害については死者もまだ出ておらず騒ぐ程の事態ではないのかもしれませんが、日本人の潔癖性、清潔好きの国民性から考えると放射能というのは不浄な穢れにしか見えませんからね。非科学的といえば身も蓋もありませんが、友引には葬式をしない国民ですからね。人口密度が高く地震の多い日本では原発は止めた方がよいのでは?
商店の節電は別として家庭の節電は非常時でなくともやった方が良いと思いますよ。便座の暖房やテレビの待機電力等は無駄の典型ですね。日本の家庭の夜の照明も欧米に比較して明る過ぎますね。照明を落としたほうが上品でリラックスできるはずです。ニューヨークの大停電の時は出生率が上がったことが知られてますが、日本も夜は少し暗くして震災Babyが増えれば災い転じて福となるのでは。
いろいろ考えること自体、既に意味が無くなっています。。
ある程度 発電能力積み上げのめどが立ち、産業界へも無理な節電を強要し、
いざとなったら大規模事業所を止める算段まで出来ているので、個人は節電不要です。
事業所も、計画以上のことを行う必要はありません。
政府も東電も、本気で節電させようとは思っていません。
どうしても足りなくなれば、3月のように計画停電してしまえばよい、とすら
考えているでしょう。
・・・というか、瀬戸際で計画停電をちらつかせれば、2、300万kwくらいは
落とせる、と学んでしまったのだと思います。
日本経済に与えるダメージを考えると、最も愚劣な手法です。
今後もマスコミは節電を煽り続け、大衆も騙され続けるでしょうから、
アゴラの読者くらいは普段通りの生活をしても、何ら影響ありません。
むしろ普段以上に電気を使って(有意義に、ですが)、生活や仕事の質を
上げることを考える方が良いでしょう。
普段から省エネやコスト低減を意識している人間にとっては、
目新しいことは何も無く 何を今さら、という思いが強いですね。
・・・と書こうと思っていたら、また一貫性の無いことを言い出す人が・・・
中部地方まで大混乱しそうですし、当面ネタは尽きませんね。
残念ながら, 菅直人のせいで絶対必要になりました. 節電.
というより停電でしょうか.
>残念ながら, 菅直人のせいで絶対必要になりました
一回停電して、日本人全員が民主党政権と菅直人を選んだ事を
後悔するほかないでしょう。ただし、熱中症で死人が出て、工場が止まって多くの人が失業する、という人災を受けなきゃいけませんけどね。しかも工場が止まって倒産するのは中小企業で、大企業は海外に逃げるしかないので失業は永遠に戻ってこない。
しかも、上記の事が幸いにして起きなかったとしても、そのリスクが世界中で認識されてしまったので、日本国内への経済的な投資は国内外ともに急落するでしょう。
彼自身は善意でやってるんでしょうが、地獄への道を歩いている事を全く理解してない。それが救いがたい悲劇。
早く日本を脱出する他ないですね。
失礼しました。
誤)大企業は海外に逃げるしかないので失業は永遠に戻ってこない。
正) 大企業は海外に逃げるので仕事は永遠に戻ってこない。
でした。