消費税増税はもったいない

消費税に限らず、現在の日本を立て直すためには増税すべきというのがまともな知識人の見解のようだ。

しかし、私は増税に反対だし、消費税には強く反対する。なぜなら、日本政府は破綻すべきと考えているからだ。


先日、経済学者が共同で政策提言する機会があり、まとまって提言することは重要であると思い、賛同した。もちろん、現在の政治情勢からいくとどんな政策提言も実現性はゼロであるのだが、だからこそ政局にかかわらず、具体性のある政策提言をすることに意味があると考えるし、経済学者がまとまって行動することも重要だと思う。

しかし、残念なことに、その提言の一つの柱は増税であった。私は、増税の部分だけ除いて提言に賛成したいと主唱者に申し出たところ、非常に驚かれたが、私が増税に反対する理由は単純である。それは政府という組織が最も非効率な組織であり、すなわち、もっとも非効率な経済主体であるからだ。

現在の政府が最も非効率な経済主体であるというミクロの側面を無視して、マクロ経済的に増税が望ましいという議論だけで、税制について議論するのは、ファンダメンタルズが欠如している。

これがマクロ経済学の弱点と考える。政治経済学はかつても重要であったし、Alesinaなどの活躍により、この20年も別の形でクローズアップされ、マクロの一分野としても確立している。しかし、政策になると、その政府というミクロ経済主体とマクロ政策の議論を結びつける議論が足りていない。

資源配分というミクロ経済学の基本からすると、市場に限らず、資源配分を行う主体は、最も効率的な経済主体に最も希少な資源を配分すべきというのが最も重要な経済原理だ。それからすると、現在の日本政府にはいかなる経済的資源も配分すべきではなく、優秀な官僚は直ちに全員辞任するべきであるし、カネを政府に渡すなどとんでもない。したがって、政府に金の回る、増税も国債発行にも私は反対で、まだ資産が残っているうちに、直ちに政府は倒産させるべきであり、債権者である国民は、国家の倒産を宣言するべきだ。

増税は問題外である。

これは、世界的には良く知られている事実であり、税負担率の高い国は、政府が国民に信頼されている国であるということが、統計的有意性を持って示されている(Shleifer et.al.1999 “Quality of Government”).

日本の論壇は、政府を頭ごなしに批判しているが、まだ評価が高すぎる。官邸は批判に値しない。消すべきだ。

そして、こんな官邸に消費税をつぎ込んでやるなどもったいない。おカネは大切に使いましょう。

コメント

  1. kamekame2011 より:

    ほとんどの人が増税議論と消費税議論を混同してます。
    この時期に増税云々は諸説ありますので経済学者に任せますが仮に増税せざるを得ないのなら消費税でお願いしたいですね。
    逆進性が問われてますが低所得者と高所得者の生活費がまったく同じなら収入に対する比率は低所得者のほうが負担は大きいのでしょうが現実的には墓まで金を持っていかない限り、即ち使い切るなら当然高所得者と低所得者とでは税負担率は同じだと思います。
    そんなけち臭いことより消費税は所得があっても税を払わない人から徴収できる公平性があります、トーゴーサンという言葉に代表されるように税の補足率には不公平が生じてます。
    節税、脱税しようが特権で納税を逃れようが確実に人手をかけずに徴収できます。この不公平が解消できるのが消費税です。

  2. 社会不適合者 より:

     同意します。私は20代中盤ですが,誤解を恐れずに表現すれば,周囲の同世代の人間のうち,知性を要しない仕事に従事している人には単に増税に反対する人が,多少知性を要する仕事に従事している人には増税を主張する人が,高度に知的な仕事に従事している人には国家の早期破綻を望む人が多いです。
     どのみち,中途半端な増税しかできないでしょうから,増税したところで,将来,破綻を免れて「低福祉・中負担」又は「中福祉・高負担」となるだけです。そうであるならば,一度リセットして,「低福祉・低負担」又は「中福祉・中負担」の制度を構築する方が,長期的視点からは,若者にとって最も有益であると思います。
     ただ,中途半端に国家が延命し,我々が高齢者となったころに破綻されたら最悪なので,合言葉は,「バラマキ政党に投票しよう」です。そうしておいて,あとはIMFの登場を座して待つのみです。

  3. tetuko_trail より:

    半年前までは、両手をあげて賛成したでしょう。あの3.11までは・・・「焼け野原」の凄まじい現状を見ると、・・・とてもとても今は・・・賛成できません。 「破壊」からは何も生まれないと思います。愚かでも政府がないよりはいい・・賢い政府になって欲しいが、そう、たったツナミ一回で23000人がいなくなりました。「先進国」で、過疎と言われていた場所です。 この三ヵ月で一番暖かかった食事は、政治の究極のパワー「ジエイタイ」の3.11から7日後の思いがけないカレーの差し入れでした。破壊のプロ・自衛隊が政府「最高指揮官」が無能でも、黙々と任務を遂行し、被災地に「再生?!」の勇気を与えた事は決して拒めません。シビリアンコントロール下でのミライの「コクボウグン」の姿を、世界に立派に示したと思います。 もちろん、被災地はおろか他の地区からきた消防隊のヒロイックで献身的な救出劇や、全く政治とは無関係の単なる善意からの無数のボランテア・・・そして凄まじい募金活動・・何度絶望感にさいなやまされ、何度、被災地以外の方々から「勇気」「感動」をもらったことだろう・・・ 。 政治の貧相には、不快感を覚えますが、私たちが投票している以上、私たちの分身であることもまた事実なのです。なるべく今まで以上に賢く国政には振舞って欲しい、でも振り出し「ゼロ」にもどして、私たちは、日本全体をいかように復興できる「力」をもっているのだろうか・・芸能人であった、故「スーさん」の瀕死での、思いがけない「必死」の言葉「天国で被災者のためになりたい・・」 あの言葉が、普通の日本人のココロにまだあると信じたいのです。もうすでに「かけがえのない財産」は私たちは持っていて、これからはその「財産」の確認の「旅立ち」になると信じたいのです。少し経費がかかるも・・・っていうなら「消費税」・日本全体の「復興税」賛成したいと思います。

  4. https://me.yahoo.co.jp/a/u540mrdbVIb5etvNTFCFUJ40iuo- より:

     前半を拝読して感心したのもつかの間、後半を読むとこのコラムはギャグだったんですね。しかもよくできている。
     真面目にレスするとしたら、日本国が倒産した場合と、なんとか持たせた場合の、どちらが国民にとって得なのかの視点が含まれていない。
     官邸を消したら、結局は弱者にしわ寄せが及ぶような気がしてなりませんが、その辺のコメントを求めます。

  5. ikuside5 より:

    増税論者がぐうの音も出ないかんじの指摘に読めました。すごいです。

    破綻するかしないかを別にしても、今の内閣の力量を考えたらたしかに増税なんかできるわけがないし、うまく政策をコーディネートできずに失敗に終わる可能性が大きいわけで、たしかに勿体無いですね。社会保障制度の拡大で経済成長するのだ、とか言ってる時点で、誰しも、ちんぷんかんぷんに思えることは事実ですから。もっと反対しないといけないのかと。複雑ですね。

  6. katrina1015 より:

    増税しなくても大丈夫ですよw
    それにしても消費税は調べると、かなりの不公平な税制ですよ。なにせ税を負担している人と納税している人が別なんだから~
    たぶん錯覚をしていますね。
    最終消費者が直接消費税を納税するシステムがあれば面白いかもしれません。
    最悪、シュワルツェネッガーのように借用書でも書いちゃえばいいじゃないですか?

  7. uhohoi2011 より:

    消費税はもったいない。

    社会として、どう見なすかというような側面からも、機会に意味を込めなくてはいけませんよね。「考え方」の力も、やはり強大です。

    逆進性にしても、そこそこ稼がなくてはシンドイよ、という意味を込めれば、尻をたたく効果も狙えるはず。

    また、逆進性の被害者でもある大多数の有権者が納得するだけの、お金持ちと制度担当者の「品行」も担保していただきたいところです。そこで寄付制度を充実させて、文句なしの名誉獲得システムもセットで構築する。とか。

    何をこの国の、これから何十年間の経済のエートスとするか。

    必要な規模の負担ができる経済は、現実的なところで、たとえば、どんな産業構造だと適うのでしょうか?

  8. ganz007jp より:

    確かに政府や役所は非効率性の塊ですから。
    彼らが金を持ってもろくなことはない。一方で政治の役割は
    「公共の福祉」にあるのだから、これを誰が担うのか?
    という視点があればいいなと思います。

     政治や官僚に期待するものが大きすぎるとは思います。
    彼らは金の使い道を知らない人達なのだから、もっと期待度を
    下げるべきだと思います。
     なんでもかんでも「公共の福祉」にしてしまうことが、彼らの
    権限を大きくしてしまう原因だと思います。

  9. hashiba21jp より:

    筆者の仰せのとおりだと思います。

    復興財源を消費税に求める案は、冗談だとしか思えない。

    寄付金の比重をもっと高めて直接お金がまとまな団体、あれば、に行くようにするほうがよい。

    筆者は池田先生の言う、高額所得者も死ぬまでにすべてを使い切るの消費税の逆進性はない という戯言に対してどう思われますか?