日本生産性本部の行ったアンケート調査によれば、「今の会社に一生勤めようと思っている」とする回答が60.1%に上り、過去最高を更新したそうだ。
一方で、3年で辞める割合は約35%と相変わらず高止まりしたままだ。
内閣府が3月に公表したデータによると、大学新卒者の早期離職は依然として高い水準にある。2010年3月に卒業した大学生約85万人のうち就職したのは約56万9000人。このうち19万9000人が3年以内に離職すると推計している。
このギャップについてよく聞かれるのだが、理由はシンプル極まりない。
「終身雇用がいいけど、今やそんなものはどこにもない」という現実に、遅ればせながら気付いたというだけの話だろう。
本当は10代のうちにそれに気付いて、大学4年間はそれじゃない何かを探すためのステップとして使って欲しいわけだが、なにはともあれ現実に気付いただけでも良かったんじゃないか、というのが筆者のスタンスだ。
離婚するつもりで結婚する人なんていない。
普通、友人から離婚したと言われたら、とりあえずは新たなステップに踏み出したことを認めてあげるだろう。
就職もそれと同じである。
編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’s Labo」2012年4月24日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった城氏に感謝いたします。
オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください。