昨日のアゴラは、常見陽平氏の投稿のせいか、瞬間沸騰的な訪問数を記録しました。ネット上でかなり興味深く注視されている東京女学館大学の閉校問題というわけなんだが、この「ICHINOHE Blog」は常見氏の論考を紹介しつつ、既成事実を積み上げて閉校を強行した経営陣の姿勢を解説。プロ経営者が学内に入ることについて教職員には強い抵抗感があるが、女学館に限らず現状の理事会や教授会に大学を経営する手腕が本当にあるのかどうか、と書いています。
助成金や私学補助金などをもらっている以上、一般企業が事業をやめるのとはちょっと事情が違うのかもしれないが、関係者や社会が納得できる理由や正式な手続きが必要なことは言うまでもありません。表題ブログでは、非営利組織である大学で経営撤退の判断は難しい問題、とし、経済同友会の私学への提言を紹介しつつ、常見氏と同様に大学には経営をしっかりできる人材が求められている、と書いています。
大学など教育機関の閉鎖性を問題視する意見は、確かに以前からありました。大学紛争が激しかったころは、教授会も学生も学内の自治をタテに象牙の塔的な排他性を謳歌していたわけです。その結果、外部からの介入を嫌がるあまり、理事会や教授会などが独善独尊的な組織になってしまった大学は多い。
私学に限らず国公立も独法化し、どこの大学も少子化という環境変化で生き残っていかなければならない。一部のブランド校以外の大学経営はかなり厳しいようです。今後、同じように「経営判断から事業撤退」を決める大学も出てくるでしょう。
もちろん、学内自治や学問の自由と、経営の透明開放性やコンプライアンスは別問題です。外部から無用な容喙を招かないためにも、これまで以上に教育機関内のガバナンス能力が問われる時代になった、ということです。
Clear Consideration(大学職員の教育分析)
東京女学館大学が2013年4月から学生募集を停止、2016年3月をもって廃校との報道
インフォグラフィックスというのは、視覚的にわかりやすくした情報、というほどの意味です。「絵解き」というわけなんだが、これは昔からあります。ただ、街頭LEDスクリーンやスマホ、タブレットを使って、よりわかりやすく伝えやすくなった、というわけ。この記事でも紹介されているのが日本の「ツタグラ」というプロジェクト。これが「ツタグラ」のインフォグラフィックス一覧。なるほど、わかりやすい。
grenz.jp
いま知っておくべきデータを大勢で共有!NY発、巨大なインフォグラフィック映像を駅前で投影するプロジェクト
PIIGSとか言われ、財政破たんの瀬戸際で青息吐息のEU各国なんだが、これはスペインの話です。中央政府が地方へ財源を含めて権限を移譲したら、とんでもないことが起きたらしい。スペインはフランコ前の内戦とかリーガエスパニョーラでもわかるように、地方地方で自治意識が高い。道州制なんかを唱える政治勢力、というのは日本でも勢いがあるんだが、財政破たん政府がたくさんできるだけなんじゃないか、ということです。
moltoke_Rumia1pのブログ
スペインから見るお金の問題からの地方分権の誤り。
こないだの当コラムでも書いたんだが、PayPalっていう便利な決済方法があって世界的に広まっています。これはスマホなんかのヘッドフォンジャックに差し込んで使うカードリーダーの話。iPhoneを使ってAmazonで買ってPayPalで送金するなら、日本発の技術はいったいどこにあるんでしょうか。
Tech Crunch日本版
20万以上の店舗がPayPal Hereに登録
写真の技術に多重露光、というのがあります。HDR(ハイダイナミックレンジ合成)も広い意味でその一つ。人間の目はひじょうに優れた「カメラ&レンズ」なんだが、ラチチュードに広さも素晴らしく、今のカメラのハードウエアでは敵いません。ラチチュードっていうのは明度差への適応力。人間の目は、明るい空と暗い壁際といった極端に明るさの違う画像を適正に補正しつつ認識できる。これをカメラでやるのがHDR(多重露光は一枚に重ね合わせ、HDRは何枚かを一枚に合体させる)。明るいところに露出を合わせた写真、中間の写真、暗いところに露出を合わせた写真、といったように何枚かを重ね合わせると明度差をカバーした写真が合成できる。で、これはカシオのデジカメに付いているHDR技術とその楽しさ、魅力を紹介している記事です。
ライフハッカー日本版
カシオ「EXILIM ZR20」のHDRアートで日常をアート化する
スギ花粉の季節も終わって、花粉症に悩んでいる人たちはホッと一息なんじゃないでしょうか。しかし最近ではブタクサアレルギーなど、万年花粉症も多い。この記事では複雑で一筋縄ではいかない花粉症とその予防や治療について紹介しています。
美レンジャー
驚愕!花粉症患者の6割以上が「多重花粉症」患者だった
各民族の食文化、というのは固有で独特のものが多く、異文化の人にとって抵抗あることが少なくありません。昆虫食は意外に世界各地にあるんだが、仔ウシの胸腺とかヒツジの脳なんかは、いくらフレンチの食材だとは言っても最初はなかなか食べるのに勇気が必要です。テトロドキシンはフグは自分では作らなくて、食べ物から摂取して体内に蓄積するらしい。中国のごく一部にもフグを食べる文化があるようですが、猛毒の卵巣を食べるのほ日本人だけでしょう。紛らわしい毒キノコとか、アブナイものを食べたがる人間の嗜好、というのは興味深い。米国人は、生卵かけご飯なんて絶対にしない。あっちの生卵は、いつ採卵したのかわかりません。加熱しないとアブナイ。
ガハろぐNews
【グロ注意】世界の変な食べ物ランキング 日本のフグが4位にランクイン
文字も進化する、という話です。樹形図みたいなもんなんだが、突然変異とか、先祖返りとか、隔世遺伝とか、いろいろ考えると楽しい。写研やモリサワなんかの日本語のフォントでも同じようなものができそうです。
Pouch
書体フェチにはたまらない!? 非常にわかりやすい絵で表した『フォント』の家系図
iPhone導入について否定的な発言をしてネット上で叩かれているdocomoの山田隆持社長なんだが、8期ぶりの増収増益を背景にどこ吹く風、という感じです。この記事では同社の時期戦略を紹介。キャリア間の顧客争奪競争をにらみつつ、MNPによる流動化をどこまで許容するか、という話なんでしょう。ほかで稼がないといけない、という焦燥感も伝わってきます。
ITmediaプロフェッショナルモバイル
ドコモ「安さ」でも勝負 クラウドで差別化も推進
アゴラ編集部:石田 雅彦