第一章 暇つぶしでも読みたくないKrugman

小幡 績

予想以上に、暇つぶしとしては有益だ。

End This Depression Now! の第一章である。

前回の批判は前書きについてである。

前書きで十分だった。

第一章は読む必要がない。

暇つぶしをしたい場合か、

Krugmanが本当にくだらないことしか言っていないか、確かめたい場合か、

どちらかなら読む価値が多少あるだろう。

まず、失業がいかに悲惨か、ということが書いてある。


Krugmanよりも我々の方がよく知っているだろう。

彼は失業の経験も恐怖もないのだから。

あ。政権に呼ばれるつもりだったのに、呼んでもらえなかったのは、失業なのか。

それで暇になって、暇つぶしの本を書き始めて、経済学者を批判しはじめ、

その後、NYTに拾われたと。

そういうことか。

まあ、一応本に戻ろう。

失業率は数字よりも実態の方が悪い、失業しなくても給料が減っている人は多い、失業するとプライドも失って、家庭内で居場所がなくなる、など書いてある。

あんたに言われんでも。

唯一の救いは、珍しく、正しいことを言っていることだ。

失業は経済にも個人にもダメージだ。

可能なら避けるべきだ。

それは正しい。

もしかすると、この本で、唯一正しい部分かもしれない。