怠慢過ぎた進出邦人支援の外交努力

アゴラ編集部

今回のアルジェリア人質事件に関しては、マスメディアも自分で情報収集する能力がないからか、政府行政の対応への批判をそう多く耳にしません。依然として現地の様子がよくわからず、地理的にも遠く手をこまねいていた、という感じなんだが、日本を含めた欧米の政府がアルジェリア政府の強硬な事件解決方法を強く批判することもない。フランスが絡んでいるマリ情勢やアルジェリアの複雑な事情を鑑みて理解を示した、という妙な雰囲気になってます。


テロに対しては断固とした姿勢で臨まなければならないのは当然なんだが「CNN.co.jp」の記事によると、アルジェリア首相の発表では今のところ人質の死亡者数は8カ国37人(そのうち7人は身元確認できず、まだ5人が行方不明)とのことです。また、日本政府は日本人7人の遺体を確認したと発表。各国政府や関係者の発表によると、犠牲者数はフランス人が1人、米国人と英国人が各3人、フィリピン人が6人、ルーマニア人が2人。現状では日本人の死者が最も多い。さらに、日本人の行方不明者もまだ3人いるようで、さらに犠牲者が増える恐れもあります。

日本はずっと経済一流だが政治は三流、と揶揄されてきました。今回の事件対応を眺めていてもまだまだ日本企業のポテンシャルは失われていない。そうなったらお終いなんだろうが、こうした企業が「ブラック化」しないことを願います。

一方、武装勢力が現地施設へ侵入して人質にとった今回の事件では、フランスのマリへの武力介入など予兆もあった。現地施設内部に内通協力者がいる、とか、アルジェリア政府がイスラム勢力と裏でつながっている、また襲撃犯に欧米人も混じっていた、という情報もある。内通者については現地でのガバナンスをより強化するしかないんだが、内政事情のある現地政府に対し、日本政府に期待できないとなると自社の力で当該政府とパイプを強化する努力をしたり、武装セキュリティなどを在駐させざるを得ません。

厳しい経営環境の下、これからも果たしてそのコストに耐えきれるか。自国政府がこんな体たらくでも、企業としてはある程度の危険も承知で経済活動をせざるを得ません。テロなどという大きな問題を解決し、社員やその家族を守る能力を海外進出企業だけに期待する、というのでは政府など無用だ。

表題のブログでは、日揮のガバナンスと危機管理能力が見事、と褒める代わり、日本政府、外務省の対応を強く批判しています。安倍総理と現地に派遣されている城内実政務官については、まったくの迷惑で素人と斬り捨てている。とりわけ城内氏などは日頃、大口を叩いているわりに存在感は空気以下だ。現地で混乱を助長させないでほしいものです。

今回の事件では、日本の外務省の無能ぶりが炙り出されました。ほとんど何のアナウンスも出てこない。アルジェリアは特殊、欧米諸国と足並みを合わせる、などと言い訳せず、同様の事件を起こさせない、人質が出ても犠牲者を出させない、という日本独自の外交努力が重要です。とりわけ、現地邦人への外交的バックアップ、さらに日本版CIAといった陳腐で面妖なものではない地道な情報収集などが必要だ。今回のテロによる犠牲者のご冥福を心よりお祈りします。
JTT海外展開のブログ
日揮の情報統制


「不純物があったほうが有機太陽電池の変換効率は上がる」 英米豪の国際研究チームが実証
SJNニュース 再生可能エネルギー最新情報
こういうのは前々からなんとなく予想はできてたことで、例えばLEDは太陽電池と逆の仕組み、つまり電気で光を出すわけです。LEDでも青色LEDを光らせる素材物質がなかなかできず、原子配列的に粗雑過ぎて本来なら光らなそうな物質で可能となった。太陽電池にしてもLEDにしても、素材内の電子の振る舞いがまだよくわかってない、ということです。

サボテンソファー
j-tokkyo
人間の視覚、というか「摺り込み」なんでしょうか、これは。それともアプリオリにこうしたものには抵抗感があるのか。Maurizio Galanteって人のプロダクトらしいんだが、実際にトゲトゲしてないし、それがわかっているのにも関わらず、身体が嫌がってます。

写真から位置情報を削除して保存する単機能iPhoneアプリ
情報考学 Passion For The Future
これは特にSNSに写真投稿を頻繁にする若い女性なんかに使って欲しいアプリです。「写真を選ぶと位置情報お含むEXIFメタデータの一覧が表示され、位置情報のみを削除して画像を保存する」わけ。ストーカー対策なんかに役立ちそうだ。用心するに越したことはありません。

Tyrant Kim Jong-Il’s Favorite Computer Was a MacBook Pro 15
GIZMODO
Googleのエリック・シュミット氏がお嬢さんのソフィーさんと北朝鮮へ行って来たわけなんだが、ソフィーさんが同国内の様子をネット上に紹介したブログがけっこう話題になってます。同じような旅行記は今までにもあったんだが、シュミット氏に同行したことで注目も浴びたし、本来なら行けない場所へも行ったようです。この記事では、故・金正日氏がMacBook Proを使ってた、と書いている内容を紹介。案外、スティーブ・ジョブズ氏とどこか気があってたのかもしれません。

江戸幕府を震撼させた国書偽造スキャンダル「柳川一件」の顛末
Kousyoublog
東アジア外交、というものを考えさせてくれる江戸時代の事件を紹介したブログです。今と同じで独自の立場を貫き通したい日本、いろんな意味で巨大な影響力を持つ中国、その間の緩衝帯としての朝鮮半島、という図式が当てはまる。最後の言葉「互いに欺かず、争わず」が興味深い。それにしても徳川家光の「お裁き」がなかなか見事なんだが、こうした人材がトップにいる状況が希有なのは今も昔も変わりません。

「僕はもうすぐ日本に行くよ、I’ll be BACK!」 アーノルド・シュワルツェネッガー、完全復活作! 『ラストスタンド』ワールド・プレミア開催!
リアルライブ
一度、政界に入っちゃうと、どうも生臭さを身にまとってしまう、というのは偏見でしょうか。行くよ、とか言われてもね。もともと演技派でもないわけで、65歳なんだから限界もあるでしょう。監督が韓国人のキム・ジウン。評価されてる映画『箪笥』や『甘い人生』もなんか中途半端な内容でも映画『悪魔を見た』のほうはなかなかだったよう。初のハリウッドもの、ということで主演はともかく同監督作品として観といたほうがいいのかな、という感じがしないでもありません。

中国当局の規制によりアプリ市場は破滅するか、救われるか?
Sd Japan
中国の市場はアプリに限らず似たような状況になってます。ユーザーが保護されず、粗悪品やコピー品が大量に出回っている。変に規制すると汚職へ不正の温床にもなりかねず、手つかずで放置されている。この記事では、規制による中国アプリ市場への影響はよくわからない、と書いている。ようするに、当局の恣意にまかされていて外野はどうすることもできない、という従来からの中国仕様というわけです。

『倹約家』による究極の大発明?ソーラー・ロードの実現
PUNTA
道路のアスファルトに特殊な材料を混ぜ、太陽光線を集めて発電、道路沿いの各家庭に供給する、というものです。オランダ人の発明らしいケチケチぶり、と紹介してる記事なんだが、どの程度の発電能力があるか疑問。ダッチロードとかの名前にしたほうが通りが良さそうです。

SNS「GREE」の未成年利用者への過剰請求、影響が拡大
ケータイWatch
どうもGREEの「内部調査」によってどんどん人数や金額が増えてるんだが、これってどうよ、と突っ込みどころ満載です。知ってて放置してたんじゃないのか、なんて言われても仕方ない。楽天Edyの支払いだの携帯やスマホの自動課金に紛れ込ませるだの、このへん子どもが使えないように規制したほうがいい。携帯料金とは別に徴収するように仕組みを変えるだけで被害は激減すると思います。こんな簡単なこと、どうしてやらんのかね。行政と利権でもからんでるんだろう。

チャットアプリ「微信」のユーザーが3億人突破
SciencePortal China
ドヤ顔が目に浮かぶような総人口の底力からぶりです。LINEが1億人超? なによそれ、という感じ。先行の「新浪微博」のほうはとっくに3億人を超えてます。ここでは、微信のほうはわりとクローズドなアプリということで、LINEのようなSMSを駆逐するだろう、と書いている。微博がTwitterのような広範な情報発信を目的にしたアプリなら、微信は限定的な双方向のコミュニケーションを目的にする。どっちが中国で覇権を握るのか、それとも新たなツールが出現するのか、さらに日本のアプリ市場へも影響を与える存在になるのか、ちょっと目が離せません。


アゴラ編集部:石田 雅彦