新ローマ教皇に寄せられる期待と大きな責任

アゴラ編集部

コンクラーベが終わり、全世界のカトリックの頂点であるローマ教皇が決まりました。例の細長い煙突から白い煙が出たんでしょう。「NEW YORK TIMES」によると、黒い煙を出すためには過塩素酸カリウムやアントラセン、硫黄などを使い、白い煙は塩素酸カリウムや乳糖(ラクトース)、松ヤニなどで出す、とのことです。新教皇はアルゼンチン出身の「フランチェスコ一世」というらしいんだが、ローマ字表記ではこの「NBC NEWS」みたいに「Pope Francis I」と書いてるところが多いようです。「フランチェスコ」はイタリアの守護聖人であり、今回の教皇の名前は聖人として名高い「アッシジのフランチェスコ」から取ったそうですが、アッシジといえば第二次世界大戦の激戦地です。


この方、イエズス会出身者としては初めての教皇になるわけで、フランシスコ・ザビエルに敬意を表してその名前にした、という面もあるようです。もちろん、アルゼンチン出身はおろか新世界、南半球から初めての教皇であり、非欧州という点で言えば西暦731年から741年のグレゴリウス三世以来、ということになるらしい。初物づくしなんだが、これが何を意味するのか、いろんな推測が成り立ちそうです。

また、この「ガジェット通信」では、ローマ「教皇」なのか「法皇」なのか、という疑問について応えている。日本のカトリック教会では「教皇」に統一すると決めている。日本人にとっては、イエズス会やフランシスコ・ザビエルとの関係でなじみ深い教皇になるのかもしれません。イエズス会と言えば政治活動への過度な関与、というのがカトリック教会内でも批判されてきたわけで、どこか秘密結社的なイメージもあります。聖職者の性的虐待問題などでバチカンの権威が堕ちている中、新教皇の政治的な手腕に期待、といったところでしょうか。

表題の記事では、ある歴代の教皇から数えて112人目の教皇でカトリックが終わるという「聖マラキの預言」を紹介しています。このフランチェスコ一世がちょうどその112人目らしい。数え方にもいろいろあるわけで一概に今回の教皇がそうだとも限らないようなんだが、世界に大きな影響力をもつ存在だけに、変事が起きないこと、またおかしなことをする人が選ばれたんじゃないことを祈ります。
はちま起稿
新法王に史上初の南米アルゼンチン出身者が選ばれる! 新法皇「フランチェスコ1世」爆誕!!


日本ヒューレット・パッカードのすごすぎる社員食堂で「社食の神様」に会ってきた
ライフハッカー日本版
クーポン屋みたいなのが主催するツアーなんだが、これはなかなかおもしろい企画です。健康機器メーカーの社食が話題になって以降、他社の社食が異様に気になってる人も多そう。日本HP社の本社屋は、かつては貯木場だった猿江恩賜公園の脇にあるわけで、これからサクラの季節だからさぞ眺めもいいことでしょう。錦糸町という繁華街も近いし、江東区といえども侮れませんね。社食のほうの充実ぶりも本腰を入れたモノ。これから取材などで訪れたときにネダるヤツも多そうです。

「ジャパン・ウィーク」、今年もグランド・セントラルで開催!
MY BIG APPLE ─NEW YORK─
ニューヨークでは去年の311から日本を応援するイベントを開いているようです。今年は「日本食」がフューチャーされてるらしいんだが、郷土料理を出す和食レストランが出店したり、日本各地の駅弁や地酒が紹介されたりするんだとか。このブログで書いてあるように、東京駅より一歳年上のグランドセントラルが会場です。HUFFINGTON POSTでもその様子を紹介しています。

3D プリンタで臓器模型はオーダーメイド?
サイエンスメディアsomeone
このごろは猫も杓子も3Dプリンターで、なんでもかんでも作れる、という話がまことしやかに囁かれています。だから、このタイトルを見たときも「臓器も3Dプリンターで作れる時代か」と驚いたんだが、模型ですね。この記事によると、患者ごとにそれぞれの臓器を示してインフォームドコンセントに役立てたり、医師が手術のイメージなどを思い描く手助けにするんだそうです。しかし、近い将来、本当に3Dプリンターで人工弁なんかも作るようになるに違いありません。

ビジネスパーソンにとって今もっとも大切な英単語
ライフネット生命 副社長のブログ
アゴラのメンバーでもある岩瀬大輔氏のブログです。中国語のアルファベット表記、というのは難儀なもの。このブログでは、蒋介石のChiang Kai-shekといった人名を紹介しています。地名のほうがなんとななる。北京がどうしてBeijingで厦門がXiamenとか、難しいのもありますが、香港のHongKongや上海のShanghaiくらいはなんとかなるでしょう。

「ユーザーである」と「ユーザー目線がある」は全然違います、全然
nanapi社長日記
そりゃそうだ、と相づちをうちたくなるブログです。なになに「目線」というのは、思わず使ってしまうと、それなりに説得力のありそうな言葉なんだが、この「なになに」の部分だけじゃダメで「目線」とはいったい何か、よくよーく考えてみろ、ということらしい。むしろ「なになに」そのものだと大事な「目線」が生まれないんじゃないか、とも書いています。陥りやすい誤解なんでしょう。

【F1入門】F1の魅力
乱れなよ、そして召されなよ
んー、なんたってフジテレビが地上波から撤退というのが痛いんだが、小林可夢偉選手がF1のシートを降り、31年ぶりにレーサーはおろかエンジンサプライヤーやタイヤメーカーなどに日本勢がまったく不在、というのがなんとも言いがたい危機的な状況です。しかし、このブログを読めば、そして紹介されている動画を見れば、もう一度F1を楽しもうかな、とか、F1を見始めようかな、と思うかもしれません。そのスリリングでホットな戦いはもちろん、一年をかけて世界中を巡業し、スポンサーや放映権なども含めれば巨額なマネーが動くトップクラスのプロスポーツはそうたくさんないわけで、そんな楽しみの一つを無視するのはもったいないじゃないか、というわけ。三つの動画はどれもドキドキワクワクします。

AR 眼鏡「Google Glass」は度付き眼鏡に装着可能、2013年中にリリース
インターネットコム
こりゃスゴいです。確かに最初に本体をみたとき、グラス部分は余計なんじゃないかと思ったものです。こうなると俄然、実用的な雰囲気がかもし出されてくるから不思議。最近ではファッション伊達メガネの女子も増えていることで、街を歩く全員がGoogle Glass装着の眼鏡仕様になっているかもしれません。なんかバカ売れしそうな予感がします。

専門分野だけでなく、幅広い教養を身につけ、英語で語ることができる研究者を育成する
Be unpatriotic!
こういうのを読むと、日本の高等教育はかなり末期的な状態だな、と思わざるを得ません。逆を考えると、現役の研究者が海外の学会などで、まともに英語で討論できなくなってるんでしょう。そうした現状を見かねた京大の対策なんだろうが、これじゃ、もう打ち手がない、と自白してるようなものです。

MITに学べ
Sobu 研~「心配するな,ダメに決まってる」~
うーん、こっちもなかなか難しいですね。この先には大学の役割論、いや大学論にまでいくわけで、しかし、もう「モノを考える」学生なんか育ってほしくない、というのが日本社会の要求なわけです。自分の頭で考えろ、という傍らで批判的言辞は封殺されてしまう。そんな日本に誰がした、と言えばみんなで欲しがったんじゃないでしょうか。ただ、人間がモノを考えなくなったらオシマイです。


アゴラ編集部:石田 雅彦