株価に翻弄され続ける個人投資家

アゴラ編集部

200703_株価電光掲示板
先週末に株価が乱高下し、史上11番目の下げ幅で週明けを迎えました。現在、1万4000円台を維持できるかどうかで揉み合っています。今日の海外市場はお休みなので東証で大きな動きはなさそうなんだが、この「株式市場は非常識:変化をつかめ!」というブログに書いているように、米国FRBは悩ましい対応を迫られそう。明日以降、米国の金融関係者の発言が影響すれば、日本の株価もどうなるかわかりません。


今回の乱高下については、アゴラでも岡本裕明氏の論考のように特段に下落する材料はないので、株高が続いたための「調整局面」とみている人が多いようです。一方、急激な変化に右往左往している人がいるのも確か。自分の金なんだから気になるのは当然です。

表題ブログでは、この鉄火場に個人投資家は太刀打ちできない、と書いています。今でも東証は昼休みを一時間とります。その間に超高速処理のコンピュータを駆使した海外のヘッジファンドにしてやられている、というわけで、株は上がったら売るし下がれば買う、という当たり前の行動も一瞬でも先に動いたものの勝ち、ということ。株は海千山千の世界。様々な意味で日本の個人投資家は不利です。それを知らずに、こんな相場に手を出し、海外へ個人資産を流出させ続けている。

今回の株高も基本的な構造は同じ。もともと割安だった日本株を買っておいた海外の機関投資家やヘッジファンドが仕掛け、金融資産が名目上、上がったかのような錯覚におちいった日本の個人投資家が株に手を出して株価を押し上げさせる。ちょろっと売りの気配を見せ、あわてて個人投資家が売って株が下がる直前に海外の仕掛け人はさっさと利益を確定。これからも、日本の個人投資家にあげてもらってまた売る、というカラクリが繰り返されることでしょう。
陽光堂主人の読書日記
アベノミクス相場で個人投資家は身ぐるみ剥がされる


住民投票
ITmedia オルタナティブ・ブログ
小平市在住の方が地元で行われた住民投票について書いています。道路を作るかどうかを問う投票だったんだが、投票率が50%に満たないため不成立、という結果になったらしい。国会では憲法改正論議がかまびすしい。しかし、憲法を改正するためには、国会で承認されても最終的に国民投票が必要です。昨日の千葉市長選の投票率が31.35%、こないだのさいたま市長選が37.98%。憲法改正の国民投票では、投票総数の50%で承認されるわけで、投票率が低く投票意識が低かったら改正に積極的な賛成票が反対票に優るのは自明ですね。こんな国民の状態のまま、憲法改正まで国民の意志にゆだねるのが果たして安全なことなのか、ちょっとよく考えたほうがいいでしょう。

【豆知識】グラム単価で考えると「ポルシェよりのりたまの方が高い」←だいたいあってる
ねとらぼ
まあそりゃそうなんだが、という記事です。なるべく軽く作られてるのがスポーツカーなんだから当然っちゃあ当然。しかし、比較対象がノリタマ、というところがネット住人の琴線に触れたんでしょう。これが航空機と高級豆腐やチョコレートなんかの比較だともっと差が出そうです。しかし、ふりかけには「錦松梅」なんて高級品があって、これは91グラムで525円だからグラム当たり5.77円。ノリタマとそう変わらんね。

スウェーデン大暴動やまず 6夜連続、社会格差の増大で若者や貧困層が不満 経団連と自民党の移民政策は妥当か?
軍茶利
「移民政策」というのは、大なり小なり世界各国でいろんな形態で行われてるわけです。国際結婚なんかで日本は完全に女性の「輸出超過」状態なんだが、その一方で過疎地での嫁不足が深刻化し、フィリピンやタイから嫁を迎え入れることもありがちな光景です。移民の形態も婚姻による国籍取得、といった方法もあるわけで、自国に不満のない人が他国へ行くことにもいろんな理由があります。しかし、自国で食い詰めた人が他国へ移民することが一般的なのかもしれません。豊かな国が貧しい国の人を引き受ける、という側面がある以上、豊かな国でも格差が埋まらなきゃ暴動が起きてもおかしくない。

The middleman on your phone: Sold promises to simplify selling, for a price
THE VERGE
Sold.」という米国のオークションサービスについて紹介している記事です。スマホのカメラで売りたいものを撮影、情報をアップ、サービス業者が商品を受け取りに来て、買い手がいれば即座に決済、というわけ。値付けや販売、配送、といったオークションに付随する面倒なことはSold.が解決する、なんて書いていますが、本当なんでしょうか。eBayとかヤフオクとかあるんだが、このサービスはMITメディアラボから生まれ、Googleが資金を出しているらしい。ネットオークションはいろいろ煩雑で、やりたくてもやらない人たちがたくさんいる、という仮説の上に成り立ってるサービスです。

「発改委の都市化草案を李克強が否決」ロイターのスクープとその背景に潜む政治問題─中国
KINBRICKS NOW
中国の李克強首相といえば、ドイツ・ポツダムで「沖縄も尖閣も中国領」と改めて発言して話題の人物です。このブログでは、彼が主導する中国の都市化政策を自ら否決した背景について書いています。広大な国土のそこここに「土豪」化した共産党幹部や役人、軍人が割拠し、中央政府からの開発資金や利権を鵜の目鷹の目で狙っている。都市化の過程で生まれる金もその一つであり、中央政府は地方の腐敗が体制批判へつながることを極端に恐れている、というわけです。李首相は否決したんじゃなく、やりかたを変えろ、と言ったんで、中国における不動産バブルとその破たんの懸念はまだまだありそうです。

これは便利─Google+/Picasa Webにアップロードした写真が画像認識によってキーワード検索できるようになった
Tech Crunch 日本版
確かにこれは使えそうなサービスです。アゴラでも村井愛子氏の論考にあったように、こうした機能が充実してくればFacebookからGoogle+へ移行組がたくさん出てくるかもしれません。入力キーワードは英語だけながら、日本版でも可能なようです。

ウソつき動燃を思い出させる、日本原子力研究開発機構のデタラメ
いまにしのりゆき 商売繁盛で笹もってこい!
相変わらずの体たらくです。報道をみると日本原子力研究開発機構からは、重篤なレベル4の事故を起こした、という事態に対する危機感も責任も感じられない。被ばくした人は30人。換気ファンがベントの役割を果たしていたそうで、周辺に放射性物質が拡散する、という前代未聞の話のようです。同機構には、文科省から3000億円弱、経産省から1800億円もの原子力関係予算がついている。事故が起きたらすぐに報告するのは当然としても、これじゃ原子力関係研究に対する国民の理解を得るための努力や意識変革がほとんどみられませんね。

ヤフー株式会社様に「秘密の質問と回答」に関して要望します
徳丸浩の日記
大量のIDやパスワードが流出した、とされるYahoo!ジャパンなんだが、自分のが不正にアクセスされたかどうかココでわかるようです。このブログでは、パスワードの変更の際に使われる「秘密の質問と回答」について、これも流出漏洩したわけで、Yahoo!に対して懸念を要望しています。かなり前にこの機能の改善を伝えているのにもかかわらず動きが遅かったらしい。流出事件が起きてからの対応で、現在はこの機能は停止中とのこと。様々なサイトで同一のパスワードを使っている場合も多く、それぞれ別のパスワードにするのも悩ましく、大規模サービスにはとにかく情報流出を防いでもらうしかありません。

ピントが合わなかったりブレてしまったりした写真でも後から修正できるソフト「SmartDeblur」
GIGAZINE
なかなか不思議な機能のソフトです。Windows用の英語版しかないみたいなんだが、この記事ではお試し版を検証しています。手ぶれ写真やピンぼけ写真もけっこうクッキリするみたい。サイズの限界がちょっと不明ながら、ネット上の小さな写真程度なら充分に実用に耐えられそうです。ここまでくると本当に誰でも写真では失敗させてもらえません。写真で必要なのはセンスのみ、という時代になってきました。


アゴラ編集部:石田 雅彦