橋下大阪市長への問責決議案はなぜ否決されたのか

アゴラ編集部

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従軍慰安婦などをめぐる発言で市政に混乱を招いた、として5月30日、大阪市議会で橋下徹大阪市長に対する問責決議案が出されました。法的な拘束力のない議案とはいえ、橋下大阪市長は一貫して強硬姿勢を崩さず、可決されたら辞任する、と参院選とのダブル選挙を臭わせて反対勢力を牽制。当初、決議案は賛成多数で可決される見通しだったんだが、公明党が一転して反対し、否決されました。この「森功のブログ」では、大阪の維新の会は公明党を揺さぶる戦術を安倍総理から学んだのでは、と書いています。議員というのは選挙がよほど怖いんだろう。自分の地位を守るためには政治信条や社会正義などどうでもいいんでしょう。


また、こっちの「素浪人♪の日々不穏」というブログでは、公明党が寝返った理由について政教分離の憲法改正がらみもあったんじゃないか、という記事を紹介しています。裏でかなり駆け引きが行われた様子。橋下大阪市長の言動は、これからも国会へ大きな影響を与えそうです。

表題ブログでは、維新の会が落ち目で夏の参院選が自民党の一人勝ちになるのは火を見るより明らか、と書いています。自民党に対抗する勢力が皆無、という状況で恐ろしい話になりそうです。

とにかく、日本に限らずどの国の有権者も同じなんだろうが、マスメディアの伝播力を利用し、マスメディアも視聴率や読者獲得のために利用するような「芸人政治家」を当選させてしまうことこそが問題。今回の騒動でよくわかったんじゃないかと思います。しかし、政治家を選ぶ、というのはマスメディアからの情報がないと難しい。ネット選挙解禁などで、このあたりの問題が解決できないもんでしょうか。
社会風刺
参議院選が近くなった


Recipe for Disaster: Israel & Pakistan’s Sea-Based Nukes
THE DIPLOMAT
「核兵器の抑止力」というのが言われるんだが、それは運用当事者が「まとも」という前提があってこそです。頭のおかしな連中が核兵器を握っていることほど恐ろしい状況はない。この記事では、イスラエルやパキスタンが核兵器を積んだ潜水艦などを持ち始め、それが危なっかしくて見てられない、と書いています。こうした動きの背景には、ディーゼル潜水艦の性能が格段に向上したことがある。原潜じゃなくても良くなって潜水艦運用のハードルが低くなったわけ。海軍の実績が低く、対外的に好戦的な両国が核兵器を搭載した潜水艦を動かし始めたら、暴発的な「事故」が起きかねません。

「引き寄せの法則」で一番間違いやすい点
わかったブログ
この本の書評です。確かに「言霊」というのはあって、こないだもその実例を体感しました。自分が発信する言葉、他人から聴く言葉、いいことを言い、いいことを聴く。横溝正史ならずともそうやって生きていきたいもんです。

Oops! The 5 Greatest Scientific Blunders
LiveScience
科学史における5つの失敗を紹介している記事です。ダーウィンの進化論についてはメンデルによって完成された、というのが定説です。ダーウィンは優性遺伝や劣性遺伝についてわからなかった、というわけ。あとは地球内部が同じ物質だとしたケルビン、DNAが二重らせんではなく三重らせんだと主張したライナス・ポーリング、ビッグバン仮説を否定したホイルなどを紹介。最後のアインシュタインについては、宇宙は静的に膨張しているのではなく、その速度は加速している点が見抜けなかった、と書いています。

十代の妊娠は女のコだけの問題ではない! 米・シカゴ市公衆衛生局が示した強烈なメッセージ
AGROSPACIA
こんなこたあ、有性生殖なんだから母親だけじゃ子ができないのは当然です。この記事によれば、米国シカゴ市は全米でも突出して「十代の望まない妊娠」数の多い都市、とのこと。それを防ぐキャンペーンとして、妊娠してお腹が大きくなった十代「男子」が登場するCGポスターを作ったらしい。一方の日本は、と言えば、出生者数と比較するなら人工中絶件数の割合は依然として高いまま、と書いています。「望まない妊娠」から十代のうちの出産しても、教育を受け続けることは難しい。男性が責任をとらず、シングルマザーが増え、米国でも日本でも「貧困の連鎖」や「格差の固定化」が起きている、というわけです。若い世代がセックスに興味を持つのは当然。「望まない妊娠」を避けるためにはコンドームを使うなど避妊が必須なんだが、知識がないのか、意識が低いのか、刹那的なのか、男性側のエゴイズムに振り回されてしまうのか、なかなかできない、というのが実情です。コンドームというのは面倒だし、快楽のためのセックスには障害にしかならない。今の技術を使い、もっと効果的で実用的な避妊具が発明されないのか、と思います。

HTC Said to Cancel Large Windows RT Tablet on Weak Demand
Bloomberg
台湾の携帯端末メーカーHTCがWindows RTの7インチ低価格タブレットを出すんじゃないか、という記事です。まだWindowsタブレットには10インチ以下の低価格モデルがないので、こうした計画があっても不思議ではない。Windows RTについては終了へ向かってるんじゃないか、などの憶測が飛び交ってるんだが、ここでは小型低価格タブレットでの活用はまだまだあるはず、と書いています。ただ、Microsoftもこの秋に300ドルから400ドルの間のマシンを出すらしい。6月7日には「Surface Pro」が10万円弱の価格で日本発売され、このへんのラインナップはちょっと興味深いものがあります。

Sell in May and Go away
生まれ変わりました
「五月には売り逃げろ」という株式投資の格言について書いているブログです。「Sell in May and Go away, Remember to come back in September」というのが正確な引用らしい。「九月になったら鉄火場へ戻っておいで」というわけです。それにしても株式市場はこの一週間、大変な下げっぷりだった。「健全な調整局面」とも言われているんだが、長期金利が上昇傾向にあり、欧米の市場動向も不透明であり、さらに円もどうなるかわかりません。このブログ後半に書かれているように、アベノミクスによる「異次元の金融緩和」の負の影響が大きく出てきたとすれば、週明けも波乱含みの動きになるんでしょうか。

あなたはいつまで働きたいですか
消費せず働きもしない未来を歩む遊民の独白
生物というのは変化を恐れるものです。人間とてそれは同じ。現状が変わることが怖くてしかたない。毎日毎日、同じような生活がずっと続くことを前提にして生きています。だから天変地異が大きなストレスになる。原発事故で日常生活が壊され、生まれ故郷を離れざるを得なくなった人を考えてみればよくわかります。このブログでは、「働く」ということが人間にとっていったい何なのか、考えています。働いている「日常」以外の自分の生活を想像できないんでしょうね。

NASA’s Grail Mission Solves Mystery of Moon’s Surface Gravity
NASA
NASAに「NASA’s Gravity Recovery and Interior Laboratory(GRAIL)」という人工衛星と探査計画があります。2機の衛星から構成され、月の重力分布から月の歴史や進化を解明する、というミッション。最初の2機はすでに使命を終え、2012年、月に衝突させて消滅しています。このリリースによると、GRAILの探査結果がまとめられ、「Mascons」と呼ばれる重力異常分布についてわかってきた、と書いている。地球や月の表面の重力を調べると、地域的な重力の偏りがまるで山や盆地のように表れます。アポロ計画で月面着陸するとき、「静かな海」といった「海」の名前が付いた部分は玄武岩でできていることがわかっている。この重力異常は玄武岩などによるものではないか、と考えられているんだが、今回の調査によって地球のプレートテクトニクスのメカニズムについても解明されるんじゃないか、と書いています。

不正入試で揺れる「中央大学」の不思議
ブログ「夏炉冬扇の記」
うちの近所に中央大学横浜山手中学校があります。あれ、前は横浜山手女子学園でした。山手地区には女子校が乱立し、かなり競争が激しいらしい。少子化で経営に不安を覚えた女子学園側が中央大学に頼ったのか、中央大学によるテイのいい乗っ取りだったのか、ちょっと内部事情がわからないんだが、このブログによれば中央大学内部もかなり混乱しているようです。不正入試があり、その調査のために設置された第三者委員会が、不正入試者の合格を取り消した学長を「人権侵害」と糾弾。総長が辞職するとか。実際おかしな話だ。


アゴラ編集部:石田 雅彦