ビエラCM騒動はいったい誰得なのか

アゴラ編集部

民放各社がパナソニックの新型テレビ「スマートビエラ」のCMを流さない、と話題です。このテレビ、つけると画面にネット上の情報が出てきてすぐにアクセスできます。テレビ局側は、すぐにネット情報へアクセスできるのは反則、一手間かけろ、と主張しているらしい。4K、8Kというテレビの高画質化のほうがどんどん進み、作る側のコンテンツ不足は否めないんだが、ネット上には土星探査機が撮影してきたNASAの高画質動画なんかも転がっています。こんなの作るのはコンテンツを供給されるだけの民放地方局には無理な話。ようするに、既得権が脅かされるからネットとのあからさまな競合は止めてくれ、というわけです。


表題ブログによれば、パナソニックはARIB(電波産業会)の規約違反なのが問題、だそうです。つまり、ネット上の情報が併存することでテレビの「公共性」が損なわれる、という解釈。テレビの情報は放送法で担保され、信頼性が高いんだからネット上の信頼性が低い情報なんかと一緒にするな、というわけ。視聴者の側にリテラシーがないと、こうした面で問題が出てくる。悪いのは視聴者であり、テレビ局は彼らを「保護」しているんだそうです。

いずれにせよ、日本にはテレビ局が多過ぎます。「リテラシーの低い視聴者」からのクレームにさえ対応できない局もありそうだ。地元ボスの利権になっている地方局も多い。多チャンネル化が進み、どこでも衛星放送を見ることができ、インターネットを使えば多種多様な情報を得ることができます。今回の騒動は、旧態依然とした体制の民放連が視聴者のリテラシーを理由にして時代の流れにどんどん取り残されている一つの好事例です。

ASSIOMA
スマートビエラはなぜ、CMを拒否されたのか?


「沼なんとかならアウト!?緑が丘は安全?!」地名と災害に相関性はどの程度あるのか
歴史ニュースウォーカー
地名に、津とか沼、窪、霞、浦、河や川といった「水」に関係した文字が含まれていると、今はそうじゃなくてもそこは昔、水気の多い場所だった可能性が高く、地震などの時には要注意、といったことが言われています。このブログでは、その真偽について考えている。たとえば「霞」という文字は、藪蚊の蚊柱がたって霞のように見える場所に多いわけです。西麻布は昔「霞町」と呼ばれていて、実際、あそこの地形は六本木通りがダラダラと下ったようになってます。このブログによれば、単純に地名だけでは判断できないケースもある、と書いている。しっかりと地名を調べ直してみても良さそうです。

自然と生命の垣根を超えた彫刻アート
roomie
米国で活躍しているカナダ出身アーティストによる幻想的な作品群です。こりゃスゴい。この記事で書かれているように、まさに「ジブリの世界」だ。小売りやオーダーメードもしてるらしい。だいたい数万円、という値段です。好き嫌いあるんだろうが、この発想力は素晴らしい。しかしこのネコなどをみれば、やはりジブリの影響は大きそうです。

糖尿病による認知機能低下の原因は海馬萎縮の可能性
QLife Pro
どうも気になる記事です。オーストラリアの研究者によると、糖尿病は認知症を引き起こすことがあるらしいんだが、その原因がわかったそうです。脳の海馬という部分は記憶に関係していることでよく知られています。糖尿病患者は海馬と大脳灰白質が萎縮していて、それはアルツハイマー病と同じだった。視覚による空間認知、記憶力、処理スピード、遂行能力などに影響が出るようです。

New wave of sexual assaults reported in Egypt
Star-Telegram
ムバラク政権が倒された2年前のいわゆる「エジプトの春」では、マスメディアの女性記者らがデモ隊から集団暴行され、かなり広く報道されました。イスラム社会が女性に対して差別的である、というのは「常識」。「ジャスミン革命」などといっても、しょせんほとんどは男ども同士が騒いでいるだけ、という図式です。そこにイスラム社会に根本的に横たわる「差別」や「矛盾」をどうこうしようという気持ちもほとんどありません。これは、反政府デモから軍部によるクーデターが起きた今のエジプトでもオランダ人の女性記者が集団暴行にあった、という記事です。こうした犯罪が反政府側の勢力によるものか、それとも政府側のイスラム同胞団によるものか、情報は錯綜し、お互いに相手を批難している。エジプトでは女性記者だけでなく、地元の一般女性に対する暴行事件も頻発しているそうです。


アゴラ編集部:石田 雅彦