参院選は、与党が圧勝、民主党が大敗する予想通りの結果でした。これまで政権にかかわらず、永遠の野党である共産党が躍進したことも想定内です。そして政党政治がこの参院選で終わりました。自民党が勝ったというよりも、安倍政権が勝ったということですが、はや当選した自民党議員のなかには安倍内閣の政策とは整合性のとれない発言をはじめている人もいます。
政党政治の終わりの始まり : アゴラ – ライブドアブログ :
政策の焦点がないままに、政策決定のできる安定政権を国民は選んだのです。しかし、民主党はどうなっていくのでしょう。おそらく党として存続する可能性は極めて低く、選挙のたびに議席を失っていくものと思われます。今回の大敗を受けて出た党声明がそれを痛いほど物語っています。
民主党が自らを見失ったまま、というか国民が政治になにを期待しているかも見いだせないままに凋落にむかってまっしぐらに向かってきた結果がこの参院選でした。アベノミクスの批判はあっても、対案もだせなかったのです。暴走だと言うのなら、しっかりどこが暴走で、どれほどのリスクが待ち構えているかをもっと明確に示すべきでした。評論家ならいざしらず、いったい、どのような役割を持った、なにをしてくれる党なのかがさっぱりわからないままです。
【党声明】参議院選挙結果を受けて(民主党) – BLOGOS(ブロゴス) :
党声明では「この敗北をばねに必ず再起をはかります」という言葉と、支持、支援への感謝で締めくくられていますが、残念がら、今の民主党には、優秀な議員の人はいたとしても、求心力を生み出す強いビジョンや価値観がなく、しかもそれを生み出すリーダーもいません。
企業で言えば、有能な管理職や社員の人はいたとしても、経営できる経営者がいない状態みたいなものでしょう。だから民主党にはビジョンも戦略も感じられないのです。
しかも企業で言えば、期待された新製品が、でてくると欠陥だらけだったのですから、国民からの信頼も壊れてしまっている状態です。
民主党がどうなっていくのかよりも興味を引くのは、民主党の議員の人たちがこの大敗を受け、希望もなく、国民が存在意義を見出さなくなった党とどのようなスタンスを取るかです。企業社会では沈みゆくところから早く転職したほうがいいということになります。
アイデンティティを失い消滅に向かう民主党を再建したいのか、政党政治を再建したいのかの選択が迫られてくるはずです。その選択を避ければ、泥船と化した党と自滅していくだけでしょう。
総評や自治労などの支援を受ける必要のない人たちで、もし政党政治の再建をはかろうと強く思っているのなら、野党再編にむかう動きを始めたほうが国民の役に立つのではないかと強く感じます。あっと驚くような新しい組み合わせに期待します。