最近のAKBって、なんだかまとまりが悪い。いなくなってみて「前田敦子ってやっぱり凄かったんだだな~」と感じて、とある広告関係の友人と「マエアツって一体何が凄かったのか」をテーマに小一時間話して盛り上がった。
結論から言うと「マエアツはAKBの偉大な標準だった」っていうことだったんじゃないかという話になった。こう言ってはなんだけれど、全てにおいて「良」程度で「優」がないマエアツがセンターにいることで、AKBのメンバーがマエアツとの比較で自分の個性を伸ばすように誘導されて、マエアツより美人な篠田、マエアツよりお洒落な板野、マエアツより芸達者な大島、マエアツよりかわいい渡辺、マエアツより元気なたかみな、、ってな感じでみんなキャラ立ちすることが出来たんじゃ無かろうかと。前田敦子は「みんなにとって越えられそうなハードル」であり続けることでAKBというグループの魅力がどんどん引き出されていったということなのかなと。そういえばテレビを見ててもセンターに前田敦子がいることで、自然と自分も彼女との比較で他のメンバーを見ていた気がする。だから当時は逆に「なんで色々個性に富んだ娘がたくさんいるのに、こんな地味な娘が一番人気なんだろう」と不思議で不思議でたまらなかった。
んでもって冒頭の話に戻るわけだけど、いざマエアツが卒業してみると、AKBってなんか纏まりにかけて見えるようになった。文字通り中心が無くなった印象て、バラバラに特徴的な個人にどうしても目がいってしまう。PVでもマエアツセンターの「大声ダイアモンド」と、篠田センターの「上からマリコ」なんか見比べると、後者はマリコ様とその他的印象になってしまうのに対して(なんとなく安室奈美恵withスーパーモンキ~ズを髣髴させる)、一方でマエアツがセンターの前者は彼女とかかわることで色々なメンバーの個性が自然と引き立っていく。
そんなわけで、「過ぎたるは及ばざるがごとし」であの人数をグループとして保ち続けるには、事業承継的な意味も込めて、センターは何かに卓越しすぎず前にでない存在が座るべきなように思えるてきた。そういう意味では裏方思考の指原がグループを引っ張る存在になりつつあるのは、なんか納得がいく。まゆゆとか柏木とか小嶋がセンターにいたら恐れ多くて、新人が前に出られないもんな~。そういや前田敦子の最近を見ても、映画のクロユリ団地では幽霊の魅力を存分に引き出してた(笑)無個性こそが前田敦子の最大の個性、武器なんだな~、と改めて感じる。
そんなわけで世の中人それぞれ活躍の場はあって、ピカピカに輝くだけが能じゃない、っていうお話でした。そういう意味じゃやっぱり人事って組織の肝ですね。AKBで言えば裏で色々段取りを考えて、それぞれの適切な活躍の場を用意している秋元康氏ってやっぱりすごい。
ではでは今日はこの辺で。
編集部より:このブログは「うさみのりやのブログ」2013年8月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はうさみのりやのブログをご覧ください。