日露戦争にせよ第二次世界大戦にせよ、この国のマスメディアというのは、どうも悪い意味でハメルンの笛吹き的な妄動をしがちです。短絡的というのか浅慮というのか、とにかく目先の目立つことに飛びついてしまう。大衆よりもよほどポピュリズムに毒されています。
今回の麻生財務相の「失言騒動」についても、この「農と島のありんくりん」というブログに書いているように国際問題につながりかねない大炎上にさせたのは朝日新聞などのマスメディアでした。この発言でのキモはナチス礼讃などではなく、麻生財務相が拙速な改憲論者へ釘を刺した、というところなのに、そのへんは完全にスッ飛ばされている。朝日新聞などは冷静な議論をせずに「喧々囂々」の騒ぎの中で改憲させようと考えているんでしょうか。
一方、マスメディアでは「集団的自衛権」について取り上げられ始めています。安倍内閣が「集団的自衛権の見直し」に着手したからです。このあたりの議論についてもマスメディアは騒ぐだけで、具体的な内容ある記事はほとんど見当たりません。この「日比野庵 本館」は、集団的自衛権の見直しは「時代の要請」であり、時代遅れの概念に縛られていては現実的な運用ができなくなる、と書いている。この件についてもマスメディアは「喧々囂々」に騒ぎ立て「侃々諤々」の議論を妨げている、というわけです。
表題の記事もマスメディアの報道の仕方について苦言を呈しています。安倍総理は、従来の慣例を踏襲せず、内閣法制局長官に「集団的自衛権行使容認の意見を持っている」小松一郎氏を就任させる人事を行いました。この記事では、人事権は総理にあるんだから説明責任をまっとうすれば良し、むしろ国民が知りたいのは今回の人事の先にある「憲法改正」についてなんだから、なぜこのへんのところを記事にしないのか、ということです。人事はあくまで人事であり、そこに意図されている政権の思惑について言及しなければ、単なる揚げ足取りで後手後手に回る。それではとうていマスメディアとしての役割を果たしているとは言えません。
マスメディアが笛を吹いて騒ぎ立て、我々の頭を混乱させてどこかへ連れて行く、というのはデキの悪い童話ですが、そんな悪夢がまたぞろ再現されないように注意しなければなりません。
治大国若烹小鮮 ─ おがた林太郎ブログ
新内閣法制局長官
【芸能記者座談会】「たしかに好き嫌いが分かれる顔だけど…」剛力彩芽のゴリ押しを否定する現場記者の声
日刊ナックルズ
「ゴリ押し」というのはネット上ではタブーになっています。韓流にしても剛力彩芽にしても「ゴリ押し認定」された途端、過激なバッシングに遭ってしまう。この記事は日刊ナックルズなんでアレなんだが、剛力彩芽について言えば業界内での評判はいいらしい。個人的には特に好きでも嫌いでもないんだが、髪型のせいなんじゃないかな、と思います。たとえば、ちょっと前に話題になった「モナリザの髪型(DDN JAPAN)」みたいなもん。髪を伸ばしたら評価も変わると思います。
Forty-Three University of Tokyo Papers Are Tainted, Says Japanese News Report
Science
米国の科学雑誌『Science』の記事です。東大が発表した43の論文について虚偽や捏造が含まれている、と報じた「朝日新聞英語版」から東大分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授が撤回した論文などについて書いています。ちなみに2012年3月に東大を辞めた加藤氏は今、福島の病院と福島県立医科大の所属らしい。どうも最近の医薬系研究分野は、人事を含む、いろんな面で管理がずさんですな。
USBキーボードをBluetooth変換してタブレットでも使えるようにするデバイス「EneBRICK」
GIGAZINE
これって案外、重宝しそうなガジェットです。ごく普通のキーボードが汎用の無線キーボードになってしまう。タブレット用なんかに使い慣れていないキーボードを導入する無駄を省けそうです。しかも予備のバッテリーにもあるらしい。8月末までクラウドファンディングで開発資金を募集中。ただ、ちょっとカサバルね、これ。
依存症依存症
疑似科学ニュース
厚労省が発表した「インターネット依存」の問題については、身近な話だからかネット上でもかなり話題になっています。ただ、アゴラで辻元氏が指摘し、紹介しているように、実際に我々の脳はインターネットの影響を受けているようです。単に若いころの「依存」というだけではないらしい。気をつけましょう。
アゴラ編集部:石田 雅彦