アゴラ運営のインターネット放送「言論アリーナ」。9月24日(火曜日)の放送は午後8時から1時間にわたって、「グローバル資本主義を読む–マルクスから半沢直樹まで」を放送します。
池田信夫アゴラ研究所所長が、研究所が9月末まで一般向けに毎集約1回、4カ月行った同名の講義をダイジェストにまとめて、皆さまに提供します。Ustreamはこちら。YouTubeでも公開します。聞き手はジャーナリストの石井孝明氏。
グローバル化、世界の一体化が進みます。主権国家のマクロ政策で管理されていた資本が本当に国境を超えて自由に動く状況が発生しています。2008年のリーマンショック、現在進行するユーロ危機、アベノミクスの背景になった日本の長期デフレ、中国の台頭は、その発生が密接に連動しています。話題のドラマで、銀行の不良債権問題を扱った「半沢直樹」に出てくる無責任な人の並ぶダメな銀行の姿は、グローバル競争に乗り遅れた日本の金融界のだらしなさを示したものでしょう。
1848年にマルクスとエンゲルスが『共産党宣言』で「ブルジョア階級は、世界市場の開拓を通して、あらゆる国々の生産と消費を、国籍を超えたものとした。それはすべての生産関係を絶えず革命することなくしては存続しえない」と予言しました。その資本主義の暴力性が、いよいよ姿を現してきたのかもしれません。
これに対する「反グローバリズム」には未来がないとしても、資本主義の暴力をコントロールする方法はあるのでしょうか。
7月からのアゴラ読書塾では毎週一回、池田所長を講師として、マルクス、エンゲルスの『共産党宣言』という世界経済論の古典から、海外の論壇で波紋を広げたアントニオ=ネグリらの『帝国』(以文社)、ケネス=ポメランツらの『グローバル経済の誕生』(筑摩書房)など、古典からポストモダンまでの資本主義論を読み、その内容を解説するとともに、そのもたらす可能性とリスクを、受講生のみなさんとの討論を通して多面的に考えました。
受講生の皆さまには好評で、次回「グローバル資本主義を読む」パート2の受講生を、現在募集中です。(残席わずか)
「言論アリーナ」では、アゴラ研究所に加えて、いくつかのシンクタンクが協力して映像番組を提供します。アゴラ研究所は、この「アリーナ」(集会場、劇場)を、視聴者の皆さんと共に政策を生み出し、社会を変える場に発展させていきます。
(アゴラ編集部)