マイクロソフトのタブレットSurface RT を使い始めて、半年近くが経とうとしている。
ノートパソコンは重くて嵩張るので持ち歩かない私は、それまで使っていたiPadから乗り換えた。
思えばiPadも、2010年に国内で発売された直後に買った。IT機器に強いわけではないが、新しいもの好きで、少数派好き。最近では新幹線などでも周囲がiPadだらけになった感じがして、良いか悪いか分からなかったが、少数派になれる新製品に飛び乗った。
半年近く使用した感想としては、やっぱりiPadの方が完成度が高いと思う。アプリが充実しているし、音楽、映画、ゲームなどプライベートで使うなら、iPadだろう。
一方、何と言ってもWindows RT というOSがクセモノで、Windows 8 のタブレット版のような位置づけだが、とにかく機能制限が多いため、使えるソフトが少なく、一見パソコンとの互換性が高そうに見えて低い。
そのため、Surface RT の売れ行きは芳しくなく、6月には発売3カ月にもかかわらず1万円値下げに踏み切った。最初に買った者としては、「オイオイ。もう値下げかよ」と思わないでもないが、まあ仕方ない。世間の評判はともかく、私自身はマズマズ満足しているからだ。マイクロソフトがつくっているだけあって、ワードやエクセル、パワーポイントなどofficeが標準装備されており、仕事との相性は悪くない。デザインもカッコいいと思うし、キーボードだって付けられる。
そこで、技術的にド素人である利点? を活かして、「Surface が iPadを逆転する方法」を(勝手に)考えてみた。
まず、MM総研が公表した2012年度の国内タブレット端末出荷台数の調査結果によると、OS別では、iOS(=iPad)が52.5%、Androidが42.2%と、両者が市場を二分している。
加えて、株式会社 ICT総研が調査した結果では、法人が所有しているタブレット端末は、iOS が69.4%、Android が25.0%。iPadは、ビジネス需要でより一層の強さを発揮していることになる。
また、Surface RT の後に発売された Surface Pro (Windows 8 版)は、制限の多い RTの弱点は克服しているものの、RTに比べると、厚さ、重さが増し、電池の持ちも短い。これでは、爆発的に売れるということにはならないだろう。
そうか。答えは出た!
Surface RT と Surface Pro のイイところ取りをすればよいのだ。
すると、こんな感じになる。
奇しくも、来月には、Windows 8.1がリリースされ、Windows 8 の使い勝手も大幅に向上する見通しという。
上記のスペックと価格を実現し、Windows 8.1にアップグレードされた「Surface God(仮称)」が発売されたなら。ビジネス層を中心に、雪崩を打って、乗り換えが起こるに違いない。その際には、iPad以上に、Androidタブレットやノートパソコンが壊滅的な被害を受けるだろうが。
まあ、ド素人の戯言ではあるが、IT機器における
「厚さ」「重さ」「電池」「価格」は、毎年確実に改善する要素であることも確かである。
何なら、今から1台、マイクロソフトに予約しておいてもいい。
山口 俊一
株式会社新経営サービス
人事戦略研究所 所長
人事コンサルタント 山口俊一の “視点”