内政で求心力を持てないオバマ米大統領ですが、シリアやウクライナでヘタを打ち、外交でも失点続きです。このままでは11月の中間選挙で大きな傷手を負うのは必至、というわけで、なんとか挽回したい、もしくは何かしている振りのアリバイ作りやスタンドプレーが必要な状況になっている。4月23日の夜、そのオバマ大統領が国賓として来日し、アジア諸国を歴訪するわけです。
来日の大きな目的はTPP交渉でしょう。24日に安倍首相と日米首脳会談をし、そこでなにかしらの成果を得ることができれば、多少なりとも自国民へアピールでき、民主党への後押しになるかもしれませんが、米国人のTPPに対する意識はそれほど高くありません。むしろ自動車業界などはTPPに反対していたりする。どうも支持率の面など、オバマ大統領にとってTPPはあまり得点にはつながらないようです。
ウクライナ問題で対峙するロシアへの牽制、という意味合いでは、日米同盟の強化確認も来日の大きな目的になるかもしれません。一方、プーチンロシア大統領は5月にも訪中するらしい。中露が接近する中、アジア政策の梃子入れのほうがオバマ大統領にとって重要でしょう。
しかし、日本では来日直前に内閣の大臣や国会議員らが靖国神社に参拝し、まるでオバマ大統領の顔に泥を塗るようなことをしていますし、韓国はフェリー海難事故でそれどころではなさそうです。また、オバマ大統領は、日本の後に韓国、マレーシア、フィリピンを訪問するわけですが、マレーシアにしても失踪したマレーシア航空機の事故でドタバタしています。
これらはもちろんオバマ大統領のせいではありませんが、タイミングの悪さは否めません。ツキもなく焼きが回った感のあるオバマ政権。米国はネオモンロー主義で店仕舞いの真っ最中でもあり、そのプレゼンスは減退しつつあります。この状況、待ち構える安倍首相は有利に会談をコントロールできそうですが、TPPをまとめる気のない相手に空回りしそうです。リニア技術だけ手土産に与え、お茶を濁すんでしょうか。それともビッグなサプライズ共同声明でも出てくるんでしょうか。
戦後史の激動
戦後レジームからの脱却、安倍晋三首相も試みて失脚するのか
Humans May Have Dispersed Out of Africa Earlier Than Thought
livescience
アフリカ単一起源説にたつと、我々ヒトの祖先は、10万年から20万年前にアフリカから出て世界中に散らばっていったことになっています。この経路や分岐が様々に議論されていて、この記事によると4万年から7万年前にアラビア半島を経由してアフリカから出たある一派がいた、ということがわかってきたらしい。遺伝子の多型を分析すると、世界中のヒトの分散の過程がぼんやりと見えてきます。まず、第一派が13万年前にアフリカから出てオーストラリアや西部太平洋地域へ散らばり、5万年前に第二派がアラビア半島経由でヨーロッパやアジアへ向かった、というようなストーリー。この集団移住の背景には、当時の東アフリカを襲った大干ばつがあり、砂漠地帯であるアラビア半島を越えるだけの理由があった、と考えられています。
地球への隕石衝突、過去数年間で想定の3~10倍に 2001年以来、原爆級の隕石衝突が26個
Finance GreenWatch
いやこれ、これまで観測されなかった隕石もカウントできるようになったんじゃないでしょうか。宝くじが当たらない比喩に隕石と比べる話もある一方、かなりの数が地球に落ちているのも事実。過去の「大絶滅」の原因が、巨大隕石によるものというのは有名です。しかし、軌道計算で明らかに地球にぶつかることがわかる巨大隕石を、その軌道をそらせるだけ事前に発見できるかどうか、ちょっとわからない。技術の開発が先か、隕石衝突が先か、それこそ運にまかせるしかなさそうです。
ポテトサラダはカロリーの宝庫! ポテトサラダはダイエットの敵で主食扱いするべき料理!
ビーカイブ
「イモ」は腹持ちするし、けっこう美味いし、酒のツマミには最適です。当方もよく頼みます。ポテトサラダにマカロニサラダを合わせたりする。どちらも「サラダ」とは名ばかりなのは知っています。マヨネーズをたくさんかけ、申し訳ばかりのキュウリやタマネギを入れ、粗みじんのゆで卵でも入っていれば申し分ありません。ダイエットには逆効果? 知りませんね。
Scientist discovers ancient species of assassin fly
PHYS.ORG
古生物学者らが、琥珀の中から白亜紀の「暗殺バエ(assassin fly)」の新種を発見した、という記事です。ハエなのにほかの昆虫を補食します。蚊のようなハエ、というわけで、アブやブユと同様、捕らえた獲物に口吻を差し入れて栄養分を吸い出します。こうした吸血バエの研究から、アフリカトリパノソーマを媒介するツェツェバエなどがどうやってそうした病原体を取り込んだのか、というようなことがわかるかもしれません。
アゴラ編集部:石田 雅彦