地球の自転速度はどう変化するか

アゴラ編集部

地球の自転速度は、24時間で一周するわけなので、地球の円周である4万キロを24時間で割るとだいたいの時速がわかります。約1680Km/hくらい。しかし、厳密に測定するとこれがなかなか難しく、月の潮汐力や四季の移ろい、巨大地震の発生などによって微妙に伸びたり縮んだりする。で、この影響は、極地の氷の量によっても変化するようです。


温暖化のせいかどうかはわからないんだが、極地の氷の量が減ってその氷の重さで押し下げられていた地表が隆起すると、地球の自転速度が数百マイル、というから1000キロほども遅くなる、という研究者もいます。実際に、南極の近くは一年に15mmの割合で盛り上がっているらしい。しかし、上述したように地球の自転速度は一定ではありません。時速で1Km程度の伸縮がどう影響するか、ちょっと疑問ながら、その原因が極地の氷の量、というのは気になります。

PHYS.ORG
Ice-loss moves the Earth 250 miles down


米中戦力デタントを提案する論文のサマリー
地政学を英国で学んだ
米国にとって中国が重要な交渉相手になりつつある中、俺を忘れるなよ、とここんところ意気軒昂なのがロシアです。世界は米中露、その他という四極体制になりつつあるんでしょうか。このブログで紹介されている米国発の論文では、核兵器、宇宙兵器、サイバー兵器などで米中の技術が接近し、米国のアドバンテージが崩れている、と書いています。「デタント」という言葉も最近はとんと耳にしなくなったんだが、緊張緩和の「振り」だけ、というのも政治の世界では高等戦術です。むしろ、そもそも米中が「緊張」関係にあったのかどうかさえ、ちょっと疑わしい。日本はそうした情勢をよくよく分析して立ち回らなきゃなりません。

A print newspaper generated by robots: Is this the future of media or just a sideshow?
GIGAOM
英国のメディア『Guardian』紙が、米国において「自動記事作成」のテストを始める、という話です。一種のロボットが記事を編集し、紙面を作る、というわけなんだが、まだ実用の段階には達していないようです。FacebookなどのSNSで読者の興味の傾向をアルゴリズムにし、トップページのレイアウトや写真の大きさなどを決めるまでにはなっていない。しかし、すでに我々はロボット様の同じようなものに囲まれつつある、と皮肉っぽく紹介しています。

Justifying Atrocities Alters the Memory
livescience
戦争が起きたりして拷問などの残虐行為をしてしまう、という状況には陥りたくないもんです。しかし、こんな平和な日本でだって、うっかりブラック企業に入ってしまえば、上司から命じられて「仕方なく」そうした行動を取らざるを得なくなるかもしれません。これは、残虐行為をした「記憶」を自分でどう「正当化」しているのか、脳のメカニズムを研究している、という記事です。記憶を書き換えたり、忘れたり、都合のいい話に仕立て直したり、ということになる。人間というのは、目的が正当化されればどんな手段も認められることにしたがるようです。

Male extinction prevented by promiscuous females
SCIENCE
オスの絶滅を性的に奔放なメスの存在が防いでいる、というショウジョウバエの研究です。オスが絶滅すれば、性的にどうこう問わずメスもいずれはいなくなったちゃうんじゃないのか、と思うんだが、そういうことです。つまり、複数のオスと性交渉するメスがいてこそ、種の保存が成り立つ、というわけ。メスの貞操観念を真っ向から否定しています。


アゴラ編集部:石田 雅彦