今も残る第一次世界大戦の激戦地

アゴラ編集部

今年2014年は、第一次世界大戦の開戦から100年、ということで、いろいろな話題が交わされるようになっています。日本は当時、英国と日英同盟を結んでいたため、いわゆる「集団的自衛権」で英国の敵国であるドイツなどを相手に戦争に加わったわけなんだが、青島や南洋諸島など、アジアにおけるドイツの拠点や権益を攻撃し、占領。ただ、潜水艦による通商破壊作戦から船団護衛する艦隊は派遣したものの、ヨーロッパ戦線への陸軍の派兵は英国などから再三要請されたものの拒否しています。


表題の記事では、第一次世界大戦から100年たった戦場を写真で紹介しています。北部フランスのソンムでは大会戦が行われ、1916年7月1日から11月18日の間に100万人以上が死傷したらしい。ソンムの大地には、今でも塹壕が刻まれ、砲弾がうがったクレーターがある。ソンム開戦時、英軍がドイツ軍の戦線の下まで坑道を掘り、24トンの爆薬を爆発されたときには、その爆音がロンドンでも聞こえたらしい。その際にできた巨大な爆破痕が、今でも残っています。

また、1916年2月21日に始まったフランス、ヴェルダンの戦いでは約11カ月の膠着した塹壕戦が続き、独仏両軍合わせて70万人以上の死傷者を出した。この地では、ごく最近も戦死した兵士の遺骨が発見されています。

アーネスト・ヘミングウェイの小説『武器よさらば(a farewell to arms)』(1929年)に描かれているように、第一次世界大戦の戦場はフランスのみならず、イタリアやトルコ、ポーランドにもありました。イタリアと当時のオーストリアとの国境を流れるイゾンツォ川では、1915年6月から1917年11月までの間、実に12回もの激戦が繰り返され、30万人のイタリア兵と20万人のオーストリア・ハンガリー帝国の兵士が死傷したらしい。

「アプレゲール」という言葉を生んだように、ヨーロッパ諸国民に対する第一次世界大戦の精神的心理的な影響は複雑かつ大きかった。これは、連合国と枢軸国というように「正邪」の側がハッキリし、「反ファシズム戦争」という大義名分があった第二次世界大戦との違いです。第一次世界大戦の場合、英国やフランス側とドイツ側のどちらにも「正義」や「大義」はない。

日露戦争の旅順戦などと同様、鉄と火薬、兵員といった物量が優劣を決める近代戦で、大量の若い兵士の血が流れたわけです。しかも、なぜ戦端を開いたのか、当時も今もよくわからない。膠着する塹壕の中で炸裂する砲弾にさらされていた兵士たちは「国家と個人」について思索し、様々な想念が生まれては消えていった。ほんの100年前のことなんだが、この1世紀で人類はどこまで変わることができたんでしょう。

io9
Sobering Images Show Famous World War I Battle Sites A Century Later


家を買うよりも大きな出費は、妻を専業主婦にすること…という説明に、なるほどなーと思った最近。マイホームが欲しいなら、共働きが基本かもしれません。
クレジットカードの読みもの
高度成長期の日本では、夫一人が稼ぎ頭でもなんとかマイホームを購入することができました。もちろん、子育てから解放された専業主婦もパートに出て家計を助けた。このあたりがグレーゾーンで、アニメ『サザエさん』に出てくるような完全無欠の「ザ・専業主婦」なんて、今も昔もそうそういなかったんじゃないかと思います。ただ、マイホームといっても固定資産税はかかるし、維持管理にも金がかかる。マンションにしても修繕積立金がかかります。それならいっそ賃貸でいいや、という「持たざる」人も多そう。中学時代の英語の教科書に「人はいったいどれくらいの土地が必要か」という小文があったんだが、まあそんなもんです。

IBM研究所、超丈夫でリサイクル可能な素材をうっかり作成
GIZMODO 日本版
例えば、家電メーカーの白熱電球や蛍光灯生産の設備投資が未回収なため、LEDへ容易にシフトできない、とか、クルマや家電はある一定の経年劣化でわざと壊れるように作られている、とか、いろいろな「伝説」がまことしやかに流布されています。ことの真偽はともかく、あまりにも長寿命で壊れない製品ができると、それを作って売る企業にとってよろしくないんじゃないか、というのは想像できる。この記事では「うっかり」という表現を使っているんだが、本当にそうなのか、少し疑問だったりします。

人口10万人あたりの自殺者数ランキング
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各都道府県によって、統計の数値が微妙に違うのはよくありがちです。一口に、土地柄、とも言い切れない理由もありそう。このサイトで紹介されている自殺者数の順位では、一位の県が10万人あたり38.31人なのに、最下位の県は19.42人です。倍近い数をどう読めばいいんでしょうか。さらに同じサイトの死亡者1000人あたりの自殺者数になると様相が一変する。記事にも書かれているんだが、この理由は各都道府県の平均年齢の違いにありそうです。

飲み会では、低カロリーおつまみを食べることからスタートすることが痩せるコツだった!
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飲酒、酒についてアゴラ上でいろいろ議論があるようです。歓送迎会のシーズンも終わり、少し落ち着いてきた頃なんだが、酒に限らず過ぎたるは及ばざるがごとし。人類史上、これほど大量の飲酒が可能になった時代も、せいぜいここ100年といったところでしょう。この記事では「飲み方」で影響の度合いが違う、と書いている。酒好きには参考になります。


アゴラ編集部:石田 雅彦