韓国の国家情報院が、LINEの内容を傍受し、データを保管して分析している、という話題がネット上に踊っています。これは、アナログの定期購読とデジタルオンライン版を出している雑誌「FACTA」の記事が仕込んだ記事なんだが、LINEの森川亮社長は6月18日に自身のブログで反論。LINEは暗号化されているので安心、と言っています。
一方、6月18日には、LINEのIDが乗っ取られて警視庁が捜査中、という報道が出ています。これはLINEのIDが使われて電子マネーなどの購入へ誘導されるという被害が数百のユーザー単位で出ている、というもの。一方、日本の報道機関は真偽のほどを確認中なのか、LINE情報の韓国情報院傍受のほうのニュースはまだネット上の情報まとめの範囲を出ていません。この二つの件は無関係でしょう。
日本人の多く、特に若い人のほとんどはLINEを使ってます。LINEのアカウントを持ってない人のほうが珍しいんじゃないでしょうか。ひょっとすると日本政府の国家要人もプライベートな交信をしているのかもしれません。もし、LINEの内容が筒抜けで、よりによって「反日国家」韓国の情報機関に把握されている、というのが本当なら大問題でしょう。さらに、LINEの親会社が韓国企業、というのも案外、知ってる人だけ知ってる事実、という側面があり、それがバイアスをかけて本来なら単純なID抜き詐欺や嘘か本当かわからない国家の通信傍受みたいな話が、妙におかしな方向へ向きがちになります。
LINEほどの膨大なユーザーを抱える巨大メッセージアプリともなれば、その影響も大きく、真贋含めて様々な話が出てくるわけです。LINE傍受の記事を出した「FACTA」は、19日にLINEの森川社長の抗議に対して反論してるんだが、国家機関が絡んだ傍受がされているかいないかを証明するのは難しい。どこまでいっても水掛け論です。
Hagex-day.info
LINE森川社長も2ちゃんねるまとめサイトも「ねとらぼ」も「FACTA」を購入してから反論&記事を書きましょう
77-Million-Year-Old Mercuriceratops Gemini Dinosaur with ‘Winged Head’ Found in US and Canada
INTERNATIONAL BUSINESS TIMES
7700万年前の白亜紀、北米大陸には多種多様な恐竜たちがいました。数の上では多くは草食恐竜で、それを狙う肉食恐竜がいた、というわけで、これはアフリカのサバンナと同じ比率の生態系と考えられています。現在のアフリカにはサイがいるんだが、白亜紀にも同じように体を厚い鎧のような皮膚でおおい、鼻の上などに角はやした角竜がいました。角竜のバリエーションはかなり多種多様で、そのエリマキのような盾の形もいろいろ。角の数も様々。そうした化石がたくさん出ている。今回、米国とカナダの国境あたりで新たに発見されたものはローマ神話のマーキュリーという意味の「Mercurius-honed face」から名付けられた「Mercuriceratops gemini」という角竜。ギリシャ神話ではヘルメスのこの軍神はヘルメットをかぶっていて、この角竜のエリマキも同じような形だかららしい。こうした角やエリマキの多様性は、同種を識別するためとか、メスを巡るオス同士の戦いのためとか、いろいろ考えられています。
「Mercuriceratops gemini」の発見を紹介するCleveland Museum of NATURAL HISTORYのトップページ
Researchers suggest ‘Fragile Y Hypothesis’ to explain chromosome loss
PHYS.ORG
「Y染色体」は言うまでもなく男性にだけ存在する遺伝子の入れ物、性染色体です。ヒトの場合、メスは「X染色体」の対で「XX」になるんだが、オスは「X染色体」と「Y染色体」を一対ずつ持っている。ヒトを含んだ大部分の生物がオスがヘテロタイプの性染色体で、鳥類や魚類の一部、ヘビなどはメスがヘテロになっていたりする。ヒトの「Y染色体」は当然ながら父親由来の遺伝子で、父親の父親、そのまた父親といったように父系の遺伝をヒトのオス、男性に伝えてきています。この「Y染色体」はこわれやすく、遺伝情報が失われることがよくあるらしい。「フラジール」というわけで、生物進化の過程で性染色体が変化したり失われたりすることで、メスがヘテロな生物などがいたりする。ヒトの「Y染色体」の場合、10万年サイクルで遺伝情報が失われるそうです。
阿蘇で発見の酵素が燃料電池に革命か
サイエンスポータル
こういう「発見」というのは、年に数回あるんだが、そのほとんどは実用化にはほど遠かったり、間違えていたり、不安定だったりするわけです。やがて誰も話題にしなくなり、いつの間にか別の「発見」によって上書きされて消えていく。今回は燃料電池の新しい触媒に使えそうな物質を発見したらしい。白金の代わりに火山で見つかった「酵素」を使うんだそうです。さて、この「発見」は実用化されるんでしょうか。
A Jetliner For A Fuel-Starved Future
POPULAR SCIENCE
超省エネの旅客機について書いている記事です。B737より70%も省エネらしい。NASAが中心になって2035年のフライトを目指して開発中、とのこと。「The Double Bubble D8」というプロジェクトです。
NASA/MIT/Aurora Flight Sciences
アゴラ編集部:石田 雅彦