混乱するイラクが中国の脅威になる

アゴラ編集部

中国の南シナ海や東シナ海沿岸部は遠浅で水深が浅く、干満の差も激しくて大規模な港湾施設が作れませんでした。しかし、それを解消するため、上海沖の小島を埋め立てた大規模港湾施設「洋山深水港」が開港したのが2005年。港と陸地とは長さ32.5kmの橋で結ばれています。ちなみに、東京湾アクアラインの全長は約14kmです。

従来は沖合に大型タンカーや貨物船が到着しても受け入れられる港湾がないため、小型船に積み替えていたんだが、この港の完成によって大型船も直接、接岸できるようになりました。しかし、天候によっては橋が通行止めになるなど不便も多いらしい。この洋山深水港、現在では、30バース、年間1500万TEU(twenty-foot equivalent unit、20フィートコンテナ換算。日本全体の2010年の年間取扱量は約1773万TEU)の取扱高を誇るアジア有数のハブ港になっています。


超エネルギー消費国になった中国にとって、石油や天然ガスなどのロジスティクスは国家の命運を左右する重大優先事項になっています。大消費地である上海や北京に近い洋山深水港や黄海沿岸港湾の建設と整備もその一つ。昨今の尖閣や南シナ海あたりに対する言動にもこうした背景があり、中東などからのエネルギー輸入ルートの確保に血眼になっている。2013年7月には、インド洋からミャンマー経由のパイプラインも開通。ミャンマーのエネルギー資源や中東からの石油をマラッカ海峡を通らずに輸送できるようになっています。

その一方で中国は、敵対するインド関係も視野に入れ、中央アジア諸国経由で中東から完全陸路で石油を運ぶパイプライン回廊も画策しているようです。核開発問題などで国際的に非難されているイランを中国が支持しているのもそのため、と言われている。ようするに、沿岸港湾施設を整備しつつ、南シナ海や東シナ海での覇権を強めて海上輸送ルートを確保し、さらに海路をふさがれても大丈夫なように陸路での輸送手段にも着々と手を打っている、というわけです。

ただ、中国の対中東外交は欧米などに比べるとどうも劣るようで、リビアへの投資がカダフィ討伐でふいになったり、シリアのアサド政権を強硬に支持するなど混乱状態をきたすことも多い。現状では、イラクの北部や西部で国際テロ組織アルカイダ系のイスラム教スンニ派武装組織「ISIS(イラク・シリア・イスラム国)」が攻勢を強めているんだが、この組織の目的はイラクとシリアにまたがる広大な地域を勢力圏にすることです。この地域には中国が画策するパイプライン回廊も含まれ、すでに莫大な投資も行っているらしい。シリアのアサド政権を支持した中国に対し、ISISがいい顔をするはずはありません。もしISISがこのまま地域を支配すれば、中国にとって大きな脅威になるでしょう。

THE DIPLOMAT
The Pitfalls to China’s Mideast Policy


動けない日本代表…キャンプ地選びに関しW杯前に疑問を呈していた記事「日本は調整不良で全敗」が注目を浴びる
FOOTBALLNET
どうも不完全燃焼な日本代表でした。前回の南アフリカ大会では、準優勝国オランダや「赤い悪魔」ベルギーが入る組で2位通過したわけで、今回の最下位は前回より「退化した」と受け取られても仕方ありません。予選の3試合を見たトーシローでニワカな当方の感想を一言で言えば「頭が悪い」ということに尽きる。これは指揮官の能力に負うところが大きいと思うんだが、試合中の選手も状況の変化に対応しきれていませんでした。初戦のコートジボワールは後半にディディエ・ドログバが投入されるのがわかっていてもバタついてたし、ギリシャ戦にいたっては11対10でも単調なクロスを放り込むだけ、というノーアイディアぶり。今日のコロンビア戦も同じで、2軍相手に充分チャンスがあったのに後半、ハメス・ロドリゲスら1軍選手が入っただけで守備が崩壊。前半に同点に追いついたんだから、コロンビアが一位通過を狙って攻勢に出てくるのは自明。後半の入り際は慎重に行って相手への対処を考えたほうが良かったんじゃないか。後出しジャンケンかもしれないんだが、こうしたことはニワカのトーシローの当方でも考えます。日本チームはコロンビアが4-2-3-1で来ると思ってたらしい。実際には2トップで困惑した、というのは言い訳にもなりません。表題の記事によれば、スポンサーに配慮した協会もヒドい。当方は毎回、日独伊を応援してるんだが、残ってるのはなんとドイツだけになってしまいました。

NASA が超音速旅客機を開発中 ─ ソニックブーム低減のポイントは、エンジンの位置
えん乗り
かなり昔、米国ジョン・F・ケネディ空港でコンコルドが離陸するのを後発の航空機から間近で体感したことがあるんだが、アレは一種の爆発です。音速を突破するときに強烈な爆音が轟き渡る。あれが「ソニックブーム」というものだったんですな。コンコルドが飛行を終えたのは劣悪な燃費や高額な航空券代のほか、この騒音問題も大きな要因でした。NASAの研究開発チームはソニックブームを軽減するための技術を開発中らしい。そのためには画像にあるように、先端を針のように細長くし、翼は三角形のデルタ型にし、その翼の上にエンジンを搭載する、という解決法が模索されています。風洞実験は2013年に建てられたボーイング社の施設で行われているようで、三種類のサイズを用意し、ソニックブーム軽減にチャレンジしているそうです。

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NASA/Boeing

これが本命!? 新型ダイハツ「コペン」に丸目モデル!
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今日の当コーナー別エントリーでケチをつけたような感じになったのでフォローしときますか。ダイハツの「コペン」は2002年に初代が発売されて以来、根強いファンを持つ軽四輪のオープンスポーツカーです。オープンカーは屋根の着脱などが面倒なんだが、コペンでは電動油圧ポンプ式のトップルーフで話題にもなりました。そのフルモデルチェンジの新型が出たらしい。先日の発表会ではダイハツの親会社トヨタの豊田章男社長が自らハンドルを握り、コペンの良さをアピール。この記事では、来年発売される「第三」のコペンに「丸目」モデルがある、と書いている。ちなみに、当方が最初に乗ったクルマはプジョー306だったんだが、本来は四角いヘッドライトを丸目4灯に変えてました。

【異常事件】新宿の女子学生集団昏倒事件、参加したメンバーが酒にカプセルを入れている画像をツイート!明治大学も正式にコメントへ! new!!
真実を探すブログ
ネット上では歌舞伎町が「帝銀事件」みたいになってる、と大騒ぎです。何かと言えば、女子大生が路上に昏倒した事件。某六大学のサークルの男子生徒が某女子大との新歓コンパで1年女子大生にスピリタスという強いアルコールに「脱糞」ならぬ脱法薬物を混ぜて飲ませた、という話なんだが、こういうことは毎年のように常態化しているらしい。2年以上の女子は引っかからないそうです。だったら新入生に警告しろよ、と思う。しかし、こんな「死んじゃったお魚さん」みたいな女子大生をなんとかしてもつまらないんじゃないでしょうか。未成年者の飲酒は違法です、念のため。


アゴラ編集部:石田 雅彦