報酬をゼロにしたら地方議員の質は上がる --- 渡辺 龍太

アゴラ

最近、地方議員の目に余る失態をニュースで見かけます。一番ひどいのは、号泣会見で時の人となった、野々村竜太郎議員でしょう。野々村議員は今月11日に議員辞職届を提出しましたが、議会からは虚偽公文書作成容疑で告発される様です。


他にも、『産めないのか!』という野次騒動の東京都議会議員たちもレベルが低いのは言うまでもありません。野次を言った男性議員もひどいですが、こんな記事も出ているので、私は塩村議員も同レベルという印象です。

「産めないのか」というヤジはなかった

彼女の過去の言動をネットで見る限り、女性の『性』を売りに名を上げてきた方というのが分かります。なので、野次を捏造までして、被害者を過剰に演じた売名行為の様に受け取れます。

こういう事件が頻発するとは、やはり、地方議員のレベルというのは、全体的に低すぎるとしか言えないのだと思います。

では、なぜ低いのかといえば、その報酬にあるのではないでしょうか。(議員の数の母数が大きいという部分も、もちろんあるとは思いますが・・・。)ダイヤモンドオンラインが年収をまとめていたので、引用してみます。

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特に上位の収入を単純にサラリーマンと比較すれば、高いと感じる人も多いかもしれません。しかし、数年に一度、膨大なお金が必要な選挙で失職するかもしれないのが政治家です。それを考えると、一般的なサラリーマンより火の車という人も多くいるのではないでしょうか。

野々村議員だって不正が問われている金額は、たった300万円です。それくらいの金額の為に、危ない橋を渡ろうと思うという事は、決して資金的に恵まれてはいないのだろうとは想像できます。

では、そんなに金銭的に旨みが無いのに、あえて地方議員になろうとする人は、どんな人でしょうか?

よっぽど、議員になりたい人。あるいは、既にお金持ち。もしくは、利権などがある人。(詳しくは、以前に紹介した 町会議員をやるとメチャクチャ儲かる理由 という記事をご覧下さい。)など、非常に強い動機を持った人しかなりません。

そうなると、必ずしも、普通の市民感覚であったり、優秀な人が集まらなくなってしまうと思われます。だから、最近の騒動の様な事が起きがちなのだと思います。なので、逆説的ですが、一部の政治家の方も主張されていますが、地方議員報酬をゼロにしたら良いのではないでしょうか。この方法にしないと、普通の市民が地方政治に参加出来ない気がしています。

何故なら、議員が収入ゼロというのであれば、専業では議員は務まりません。PTAの役員会の様なボランティアになっていく筈です。そうなれば、もっと議員の数を増やして一人当たりの担当範囲を狭め、議会も土日やアフターファイブ以降の開催となっていくはずです。この方式でも、もちろん賄賂事件などは無くならないでしょうが、誰もが政治家になれるという門戸が開かれるます。

首相や大臣も務める国会議員が専業でなければ困りますが、地方議員はそれくらいで十分なんではないでしょうか。予算も減らせるし、議員の質も挙げられそうで、一石二鳥な政策だと感じています。

渡辺 龍太
WORLD REVIEW編集長
主にジャーナリスト・ラジオMCなどを行なっている
著書「思わず人に言いたくなる伝染病の話(長崎出版)」
連絡先:ryota7974アットマークgmail.com
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編集部より:この記事は渡辺龍太氏のブログ「ネットメディアプロデューサー 渡辺龍太のブログ」2014年7月12日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はネットメディアプロデューサー 渡辺龍太のブログをご覧ください。