最近のブログは、バングラデシュに、タイ、カンボジア、フィリピン、テキサスと海外不動産投資ばかり。さらには、ワイン投資に仮想通貨「Ripple」と、株式や債券、投資信託といった「伝統的な金融商品」がまったく見えなくなりました。
懐かしい写真は、10年近く前にマネックス・ユニバーシティで制作していた「マネックスTV」の一コマです。アシスタントの佐藤まり江さんと毎回、資産運用の具体的な方法を語る番組を放映していました。
社会人になってから、銀行、資産運用会社を経て、1999年5月にマネックス証券の立ち上げに参加(入社当初は社員は社長を入れて4人。準備会社の株式会社マネックスでした……)。金融機関での仕事一筋でした。その後、マネックス・ユニバーシティの代表として、個人投資家に向けて、長期分散投資を提唱してきました。
2005年には「長期」「分散」「積立」「低コスト」のインデックス投資を体系化した「資産設計塾」を上梓し、資産運用のバイブルとして、13万部を超えるロングセラーになりました。
このような、以前の投資スタイルからすれば、現状の投資手法は大きくかけ離れて見えるようで、「変節した」と嘆いているインデックス投資家の方々もいるようです。しかし、私自身の基本スタンスは何も変わっていないと思っています。それは、
「自分がやってみて良いと思う資産運用の方法を、皆さまに紹介する」
ということ。経験を経る毎に見えてきた投資機会や収益のチャンスを、どのようにしたら良いか自分なりに考え、それを実践しているに過ぎないのです。
実は、ワイン投資、海外不動産といった投資対象も、マネックスグループに在籍中から、興味を持って自分自身で投資を始めていました。しかし、コンプライアンス規制などの制約もあり、金融機関在籍中には自由に情報発信することができませんでした。
当時から資産運用の王道は、金融資産と実物資産の「ハイブリッド投資」にあると思っていました。2つの資産にはメリット・デメリットがあり、組み合わせることによって投資の3つのメリットである「キャピタルゲイン」「インカムゲイン」「タックスメリット」を最大化できるからです。
実物資産ばかり投資しているように思われがちですが、インデックスファンドは今も自動積立で投資を継続しています。効率性が高く、タイミングや銘柄選択による付加価値を得にくい金融資産は、インデックスファンドを積立てるのが「ベターな方法」だと思っているからです。
そんな、資産運用の体系化された方法を今週末に開催する「海外資産運用アカデミー」でお伝えします。全ての資産を統合し、納得できる結果を出すために、今何をすべきかがわかる講座です。
資産運用をやっている人の中には、「インデックスかアクティブか?」「金融資産か実物資産か?」「先進国か新興国か?」といった、2択を強制してくる人がいますが、不毛な議論です。
自分に取ってベストだと思う資産運用の方法を先入観なしに、フレキシブルに実践すれば良いのです。これからも、新しい投資対象があれば、自分に枠をはめることなく、積極的にチャレンジしていこうと思っています。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年7月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。